【感想・ネタバレ】泣くな研修医のレビュー

あらすじ

※本作品は、単行本版『泣くな研修医』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。

なんでこんなに
無力なんだ、俺。

雨野隆治は25歳、大学を卒業したばかりの研修医だ。
新人医師の毎日は、何もできず何もわからず、
上司や先輩に怒られることばかり。
だが、患者さんは待ったなしで押し寄せる。
初めての救急当直、初めての手術、初めてのお看取り。
自分の無力さに打ちのめされながら、
がむしゃらに命と向き合い、成長していく姿を
現役外科医が圧倒的なリアリティで描いた、感動の医療ドラマ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

鹿児島出身の主人公(この本の著者さんがモデル)が、医師になっていく過程でさまざま患者と出会い、成長していく姿が描かれている。

研修医は、患者としての視点と医師としての視点を同時に持ちうる唯一の存在である。医療に精通していない人が医療行為に対して感じるものは、やはりプロである医師とは違ったものである
患者を無機質なモノとして捉え、症例に対してどうするのが最善かを考えることも大事である。だが、患者を1人の命、人間として感情を共有しようとする謙虚な姿勢は、一人前になっても忘れてはいけないと思うし、それができるのが本物のプロであると思う。実際、主人公を取り囲む駒込病院の看護師含むスタッフ全員が「プロフェッショナル」であった。

私も獣医師の卵で研修医と似た立場であるので、主人公に感情移入する場面が多々あった。医療行為を施し命を扱う存在になる者として一度は読んでおくべきだと思う。将来に繋がる沢山の知見を得た気がする。続編もあるみたいなので、絶対に読みたい

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2025年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

研修医の雨野隆司が成長していく様を描いたストーリー。

患者に親身に寄り添い、感情移入してはモヤモヤしたり、泣いたりしている雨野だが、子供の頃に兄を亡くし、それがきっかけで医師を目指したことを両親に打ち明けるシーンではホロッとさせられた。

雨野のような熱い医者がいるのはありがたいと思う一方、いくら1年目とはいえ、目の前で上司たちが行う医療行為の意味がわからないとか、患者を前に次に何をすべきか思いつかず、内心焦っている様子を読むと、やはり研修医の診察は受けたくないなぁと思ってしまった。

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2024年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

研修医の雨野隆治は幼い頃、突然兄を亡くし、医者を志しました。念願叶って医者になれたのですが、現実は有無を言わせず押し寄せてきて ―― 。

隆治が医療の現場の理不尽に納得出来ず、かといってそれをなんとかする知識も技術も足りず悶々とするところとか、救急患者を一人で診て診断をくださなくてはいけない不安や戸惑い等々、きれいに解決しないところがリアルだと思いました。

交通事故で運ばれてきた5歳の男の子の治療を通して、やっと兄の死と両親に向かい合う決心をした隆治。
心のどこかで兄の死は両親のせいだと思っていた隆治は、兄の死の真実を知り、やっとそれを受け入れることが出来ました。息子を亡くし、もう一人の息子もそのことに深く傷つき心を閉ざしていくのを見るのは両親もとてもつらかっただろうなと思います。
続編もあるようですからこれからの隆治の成長に期待します。

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2024年08月11日

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