あらすじ
私と鯨井Bは別人で、鯨井Bは亡くなっているみたい。たちまち鯨井Bの虜になる過去の工藤。調査を続けるみゆきとグエン。非情な表情で鯨井Bを殺したと言う現在の工藤。見る見る明らかになる事実は、本当か絶対か? 月の光に邪魔されてあの娘の欠片は見つからない。理想的なラヴロマンスを貴方に――。
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切れかけの電灯、カビくさい路地裏、うるさい隣人。
そのどれもが何だか無性に懐かしく感じてしまう“九龍城砦”。
この作品はそこで働く男女のノスタルジックでビターなラブロマンス。
『恋は雨上がりのように』の著者・眉月じゅん先生の作品であり、
先生特有の繊細な心理描写と美しくもどこか儚げなヒロインは
本作でも私の心を掴んで離しません。
ガサツで無神経なあの人なんて、好きなわけない。でも少し気になってしまう。
そんなヒロインの葛藤だけでも、胸のざわつきが止まらないのに、
ノスタルジックな雰囲気が融合することでさらにグッときてしまいます。
ああ、なんて素晴らしきノスタルジックなラブロマンス・・・。
また、2人の恋が非日常を呼び寄せる展開も見逃せません!
これ以上はネタバレとなってしまいますが、
1巻を読んだが最後、続きを読まざるを得なくなってしまうので、ご注意を。
(私は徹夜で読みました。)
感情タグBEST3
主人公以外の深み
鯨井と工藤以外も、本当の自分について悩み苦しむ姿が濃厚に描かれて、単なる恋愛だけでなくアイデンティティの話が深く語られる。朽ち果てたクーロンが時々映る謎もまだ解けずその他の不可思議な事象と共にこれからの解明を期待
きゅん
キュンな箇所がいくつかありました!蛇沼怖かったですが、またまた謎が深まると同時に少しずつ解明されてきてるのかな?あと飲茶めっちゃ食べたくなりましたー!!
謎解き
徐々に謎が明かされてきた雰囲気のある本巻。様々な人間の過去と未来が入り組んでいて、そこに九龍の廃墟と現代も混じり、考えさせられる。恋愛もののポップな感じとミステリーっぽさもあり、好きな作品です。
Posted by ブクログ
とっても好き。
絵に奥行きがあり、語られる言葉や展開以上に何かが秘められているように思えて目が奪われる。
ストーリー展開も丁寧に練られていて、一話の中で前半出てきたワードが後半で違う視線から語られる(「約束」について)こともあれば、話を跨いで、過去の鯨井Bの発言に対して鯨井Aが回収することもあり物語のつながりも感じる。
不思議な浮遊感のある(まだ解明されていないことがあるから?)展開が、緻密な絵と相まって魅力的で良い。
楊明の過去の話は意外でしたが、人が衝突する悩みとしてよくあるものと思うので共感、涙が出ました。
与えられるから奪われることもある というのが目から鱗で、自分が見てきた世界、今の自分の考え方も相当偏見があるのだと思い知らされました。
その立場に立たなければ、経験しなければ出来ない考え方というものがありますね。
人の人生が興味深い。
切ないけれど、見ていたい恋や人の心の揺れる動きを
丁寧に異国情緒感も混ぜつつ描かれていて傑作だと思えます。癖になる。
最初は、敵?!と思った みゆきさんも癖になります。
廃墟
ときどき挟まれる廃墟の描写が印象的で、九龍という土地の前時代的な懐かしさとは違うノスタルジックや不穏な感じがして、物語のメインストーリーとこのパラレルワールド的設定がどう結びつくのか。
工藤の妄想でしたで終わるのか、解釈でマトリックス的なSFになるのか、全く別のストーリーをくれるのか。期待してます。
Posted by ブクログ
読んだ、この間の表紙の色使いはかなり好き。
なんかホラー展開感あるけど、ジェネテラで別の世界...例えばVR世界やホログラムの世界が見えてるみたいなそんな感じ?わかんない
え、ここにきてまた…
毎度毎度、謎を残していくのやめてほしいです笑
今回も最後にどえらい謎が…!!
鯨井さんと工藤さんと仲間たちの日常がポップに描かれてるのをベースとして、時にキュンとしたりホロっとしたり、そしていきなり不穏な描写が出てきて胸がザワザワしたりしてますが、
結論次の巻が待ち遠しくて仕方ないです(*^^*)
Posted by ブクログ
「九龍ジェネリックロマンス5 眉月じゅん 集英社 2021年」意味深な展開が続きます。ミステリーなのか、SFなのか。香港と失った愛や自分探しと、ゲイネタ。続きが楽しみ。
Posted by ブクログ
まだまだ伏線を貼ってるって感じでスッキリはしないけど、九龍(クーロン)がクローンと掛けられてるんだろうなーと思いました。まだ当分解決編は来ないかなー?