あらすじ
1955年7月、サマセット州にあるパイ屋敷の家政婦の葬儀が、しめやかに執りおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけて転落したのか、あるいは……。その死は、小さな村の人間関係に少しずつひびを入れていく。燃やされた肖像画、屋敷への空巣、謎の訪問者、そして第二の無惨な死。病を得て、余命幾許もない名探偵アティカス・ピュントの推理は――。現代ミステリのトップ・ランナーによる、巨匠クリスティへの愛に満ちた完璧なるオマージュ・ミステリ!
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Posted by ブクログ
傑作!面白すぎ。
上巻のレビューでは自分が当初した考察を、下巻のレビューでは全体の感想を書こうと思います。
<考察>
■アナグラム
上巻の第一部が始まる前から、アラン・コンウェイの9作品のタイトルの頭文字が「あなぐらむとけるか(アナグラム解けるか)」になることは見抜けた!
それは、「なぜ9作品目なのか」を怪しんだから。(そもそもめちゃくちゃ評価が高い作品だということを知っていたため、何もかもを疑って読んだから)
わざわざ9作品目にしたことには理由がある→!!→タイトルが文章になってるじゃん!、という流れ。我ながら素晴らしい。
そして、何がアナグラムなのか、について、「アティカス・ピュント」というのもすぐにピンと来た。というのも、「そんな名前の奴がいるかw」というこれまで海外小説だけを読みまくってきたことによる違和感。
だがそこまで。本作は当たり前だが原文は英語で、「アティカス・ピュント」はアルファベットのはず。つまり、綴りがわからないし、綴りがわかっても英単語の並び替えという話になるので解けない。
しかし、
①「アナグラム解けるか」
②「アティカス・ピュント」がアナグラムだ
までを物語が始まる前に我ながら一瞬で見抜けたのは凄いと思う。ドヤ!
■アガサ・クリスティ
上巻のアラン・コンウェイ『カササギ殺人事件』への書評から、不自然にアガサ・クリスティの名が出される。このことから、アンソニー・ホロヴィッツの『カササギ殺人事件』はアガサ・クリスティ作品に似せた作りになっている、と推理。
・・・が、アガサ・クリスティ作品はパターンがありすぎて、「探偵が犯人」「手記書いてる奴が犯人」「最も疑われている者は犯人じゃないと見せかけて犯人」「警察が犯人」などなんでもありのため、どれやねんwとなり、結局わからなかったw
■三層構造
本作は、
①アンソニー・ホロヴィッツが書く『カササギ殺人事件』
②アラン・コンウェイの『カササギ殺人事件』を読む編集者スーザン
③アラン・コンウェイの作品『カササギ殺人事件』
の三層構造となっている。
重要なのは、この②。わざわざ二層目があるということには、絶対に意味がある。
①と③のみでも、それこそヘイスティングスの手記という形で描かれるアガサ・クリスティ作品のような形式は取れるはず。にもかかわらずわざわざ第二層があるということは、この第二層に絶対に意味がある。
具体的には、アラン・コンウェイの『カササギ殺人事件』がメインと見せかけて、その小説の内容全体が第二層のスーザンらの世界に関わってくるのではないか、と予測した。
そういう意味ではまあ合っていたが、想像していたのは例えば「アラン・コンウェイのカササギ殺人事件は、実は小説そのものがスーザンらへの告発文になっている」とかそういうことなので、その点では違った。
本作は「アラン・コンウェイのカササギ殺人事件という作品を巡り、現実世界の主人公スーザンに多大な影響を及ぼす」という点に留まり、「小説全体を使ったトリック」とかそういう類いのものではなかった。
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティのオマージュとのことで読んでみた。まだ普通の推理小説の域を出てないけど、始まり方が特殊だったからこれから下巻で仕掛けがありそう。どんな展開が待っているのか…すぐ下巻読みます。
Posted by ブクログ
2019年の本屋大賞翻訳小説部門で堂々の一位を獲得した本作。
多くの方がブログにレビューを掲載し、いいなあー、読みたいなあー、と思っていました。
翻訳版は高くて買えなかったのですが、近所の新古品の本屋さん(洋書)でもなかなか入荷がなく、地団駄を踏みつつ同じ作家さんの本でも何か読めないかと新古品の本屋さんのリストを見てみると、殆どYAっぽいものばかりで、食指が動かず。
そして今般、ようやく「♪本を売るなら~」でおなじみの中古量販店で値ごろ感が出てきまして、私の手の届くお値段で購入できたという次第です。
驚き、というか、すごいなあ、というか、これは驚嘆という単語がお似合いな作品であったと思います。
・・・
何がすごいかって、やはりこの入れ子構造・劇中劇・推理劇マトリョーシカとでも言った構造でしょう。
上巻はアティカス・ピュントシリーズの最新刊の内容が綴られます。
冒頭にこれを読む女性編集者の気だるそうな様子が1、2ページほど出てきます。
でも殆どは名探偵アティカス・ピュントの推理劇を編集者と同じ目線で読むというもの。
これ単体で劇中劇を読んでいることを忘れる程十分面白い。アガサ・クリティへのオマージュという話もありますが、名探偵と助手、閉じられたコミュニティでの殺人、全員容疑者等々(他にもたくさんの要素!)、いかにもな推理小説の仕上がりであります。
裏表紙にオマージュ・ミステリである旨がありますが、これを読まなかったら「二番煎じだな」とひとり断定するところでした。
なお上巻は、いよいよ真犯人が分かる、という段で終了。くぅー、はやく下巻が読みたい、となります!。
(下巻に続きます)
Posted by ブクログ
ほとんど前情報を知らずに読めて大正解。上巻を読み終えた今、すごいワクワク感が。
女性編集者が、BBCでドラマ化するほどの人気の探偵シリーズの最新作の原稿を読み始めるところからスタートして、実際にその小説のストーリーが始まる作中作の形。小説ではある村で1人の女性が亡くなったことを発端に村の人々が怪しい動きを見せて、そこに名探偵が登場して真実に近づいていく。ピュントが登場してからはどんどん村人の秘密が明らかになっていくのでするする読める。下巻の冒頭も少し読んだけど、面白そうな展開!
Posted by ブクログ
出版社の編集者目線から「カササギ殺人事件」という小説を読むという、ストーリーインストーリーの設定だが、話の中身は現時点ではいたって普通の探偵物という感じ。2つの事件が起き、疑わしい人物が次々と出てきて、名探偵ピュントが事件を調べていく。しかし、特に推理らしきものはストーリー中では展開されず(ピュントは途中で推理を他人に言わない設定らしい)、やっとラストで、1人目の死者である「メアリ」は夫によって殺されたという、少し核心に迫るようなセリフで終わったので、ここから展開があるのではと思う。ピュントが余命わずかであることも気になるし、ストーリーインストーリーになっている意味など、本編のミステリ以外にも仕掛けがありそうなので、下巻を楽しみにしたい。
Posted by ブクログ
★3(良)田舎町の金持ち屋敷で起きた殺人事件の犯人探しミステリー。登場人物がみんな怪しい。上巻を読み終えて探偵ピュントは犯人がわかったうえで、裏付けをしている。こちらはわからないが、もしかしてと思うことはある。下巻へレッツゴー!