あらすじ
ゼブルディア皇帝主催のパーティーに出たくない一心で逃亡(バカンス)を続けるクライは、
探索者協会からの激しい追撃を振り切ってついに目的地(温泉)へと到着する。
颯爽と入浴を開始したクライであったが、そんな彼の前に一匹のドラゴンが現れて――?
世界の存亡をかけた戦いが、今始まる……!!
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Posted by ブクログ
嘆きの亡霊メンバーの幼馴染組が全員集合。
ハチャメチャで、仲が良くて、彼らが生きてきた人生の時間のほとんどを、共に過ごして来たことが分かるような気安さと愛情、友情といった様々な情が溢れていて、嘆きの亡霊は、クライが引退しても大丈夫とはとても思えない関係性を垣間見た気がした。
クライの悪運というか、奇縁というか、それはとんでもなく周りに被害を及ぼすけれども、それを乗り越える事ができれば、とてつもない成長をもたらしてくれる。普通なら、命を失うか、良くて心が折れるかのどちらかだろうに。
それでも、あと一歩の所でギリギリ生還でとどまれるのは、クライが天賦の才を持つ者を引き寄せる縁の持ち主だからだろうな。
何がどうなっているのか状況がわからないから、
『うんうん、そうだね』
としか言えないし、答えられない。
でも、とてつもない驚異や災害や襲撃に直面しても、ああ、前もあったな、と平然としていられる肝の据わりっぷりは凄い。ある意味才能なのかもしれない。
あと、クライが風呂に入る時も寝るときも、命を守る宝具を手放さないのは、それだけ危機感をずっと持っているという事で、本当に心が休まらないのだろうなーとのんびりしているはずのクライの一面に、少々憐れさを感じでみた。
なんだかんだで上手くいく。上手くいくように、周りが頑張ってくれる。
これから、どんな事態がクライに降りかかってくるのか楽しみだ。