【感想・ネタバレ】地獄くらやみ花もなきのレビュー

あらすじ

罪人が化け物に見える青年・遠野青児は、わけあって借金をかかえネットカフェを泊まり歩く放浪生活を送っていた。そんな中、迷い込んだ洋館で、白牡丹の着物をまとった美少年・西條皓(さいじょうしろし)に出会う。皓はある使命を受け、鬼の代わりに罪人を地獄に届ける「地獄代行業」を営んでいるという。そんな皓は、持ち前の観察眼から青児の窮状を見抜き、住みこみの助手として屋敷で働くよう誘う。なし崩しで助手として働くことになった青児は、旧家の令嬢からの一家に災いをもたらしている「鵺」を対峙してほしいという依頼を受け、皓とともに旧家・獅堂家に乗り込むが、そこには血縁に絡む怨念が渦巻く事情が・・・。旧家での連続殺人、ライバル探偵・凜堂棘との推理合戦、数々の困難に巻き込まれながら、青児は少しずつ自らの役割を自覚し、どこか寂しそうな皓も、青児との関わりの中、少しずつ笑顔を取り戻していく。罪人を地獄に届ける謎の少年と世に絶望したニートの事件簿!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

元々、漫画の方を先に読んでいて、小説版があると知り買いました。
漫画も然る事乍ら、小説版本当に素晴らしかったです。
路生よるさんの書かれる文は、表現は、美しく、柔らかく、優しく、そして冷たさと儚さを帯びていて、読んでいるだけで惹き込まれました。本当に素敵な小説。
描かれる登場人物達の心情、人の心、人の在り方、それら全てが、読む側の心を惹き付けて止まない。そんな物語でした。
この作品に出会えて良かったと。そう心から思います。

0
2025年11月06日

Posted by ブクログ

めっちゃくちゃ面白すぎた…
2人の関係性がとても良く、紅子さんも可愛らしくてもっともっと出てくれ〜!となりました。
物語も非常に読みやすいです。
こういう日常から不思議な場所へたどり着く系大好きなのと、妖怪が二つの世界の境にいるというのがたまらないので、すっかり夢中になってしまい一気に読みました。
最後のページには参考文献まで載せてくださっていて、絶対!読む!感謝しかない!となりました。
これからの展開が楽しみ!

0
2025年06月29日

Posted by ブクログ

一度書いた感想を上げる直前に間違って削除してしまい萎えている。もう二度と同じ文章って書けないのに。この本の面白さが伝わらなかったら申し訳ない。ショックを受けている中で今のうちに謝罪しとく。

※※

第3回角川文庫キャラクター大賞読者賞受賞作。

その名に相応しく、キャラクターが際立っている。

の本との出会いは3年前に遡る。あれは7巻が発売されたばかりで新刊コーナーに並べられていた頃。面置きされていた、その表紙絵の渋さと華やかに惹きつけられ、どんな物語か気になったのがきっかけである。もちろん7巻だけ買うわけにもいかないので、1巻を買った。

罪人が妖怪に見えてしまう宿無しニートで主人公の遠野青児は、何かから逃げている最中、いつの間にか見知らぬ洋館に迷い込んでしまう。そこで和装の美少年・西條皓と出逢う。皓はとある代行業をしており、衣食住+給金を条件に、その青児の珍しい目で仕事を手伝って欲しいと言う。

悍ましい世界観と、グロテスクな描写、そこから逃げてしまいそうになるのを繋いでくれる一筋の自虐。それらを紡ぐ美しい文章と言葉選び。

テーブルの上では、白磁のティーカップの中で温かな紅茶が揺れている。途端、その水面が視界に入りそうになって、慌てて青児は目をそらした。そうだ、これも鏡なのだ。

その表現に思わず唸ってしまう。
もちろん、これも伏線。

しかしこの作品の良さはそれだけではない。

ラストの章で全てが繋がり、ミステリー要素がさらに際立つ。
次は【あなたの番です】と言わんばかりの展開に、感動を超えてゾクゾクするような感情が湧いた。

ホラー、ミステリー、エンタメ、いいとこ取りで併せ持つ『地獄くらやみ花もなき』。恐い作品が苦手でない方は、是非読んでみて欲しい。

0
2025年03月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ただのニートじゃなかった。
ペットだった。

紹介が助手からどんどん格が下がっていくのが面白い。
青児さんの扱いが面白い。

欲を出しすぎたと思うか、渇望するものを得られなかった事を哀れむか。
でも地獄に墜ちたのは自業自得だと思う。

0
2024年04月16日

Posted by ブクログ

遠野青児は職なし文なし宿なし三重苦を抱えた上、所持金も底をつく寸前だった。公園に配給目当てに向かうはずが道に迷う。迷った先で行き着いたのは立派な洋館とそこの主・西條皓だった。
三重苦な上に人脈もなく、運もなく、勘も悪く、ないことずくめの青児。唯一授かった能力は人の業を妖怪として見る目。
妖怪の王様の息子で博識でつねに微笑を浮かべているがS気があり、発言に毒がある皓。周りにいるのは紅子だけ。
ご主人様と飼い犬の凸凹バディ。別に青児がいなくても皓は困らないだろうが、いないと物足りない存在なんだろうな読者としても思う。2人のやり取りはほのぼのしていると言っていいが、扱っている案件は地獄くらやみ花もなしだ。めでたしめでたしのハッピーエンドが好きな人は後味の悪さしか感じないだろう。今回の相談者ほぼほぼ情状酌量の余地のないバッドエンド直行コースなのでざまあみろと思ってしまった。しかもいろんな妖怪が恐ろしく、禍禍しく、容赦ない所が個人的にはよかった。

0
2023年03月07日

Posted by ブクログ

本屋で見かけて表紙買いしてしまった1冊。中身を知らずに買ったがこれは当たりでとても面白かった。主人公は青児の方だろうか。青児のランクがコロコロ変わるのも見物だ。また妖怪好きな人には、知っている妖怪が結構出てきていたので、なかなか興味深いかも知れない。本屋に並んでいた分を一気に買ってきていたので、是非次巻も読み進めていく。

0
2023年01月22日

Posted by ブクログ

榎田ユウリさんの伊織さんと鬼灯さんを思い出すけれど、面白かった。
紅子さんは金魚草から金魚なのかな~。

面白かったので、2巻~5巻まで大人買いしてみた☆
漫画も出てるのかー!
着物の柄とかは漫画で見てみたいけど、けっこうグロテスクなシーンもあるから、小説の方が自分には合ってるかな……。
BL小説みたいに挿し絵がチョイチョイあると一番いいな。カバーイラストも素敵☆

0
2020年11月23日

Posted by ブクログ

面白かったー!コミカライズを読んで雰囲気が好きだと読んでみたのだけれど、面白かった。妖怪には全く明るくない私だけれど妖怪のこの暗さと容赦のない雰囲気はとても好き。人の気持ちの複雑さもとても惹かれる。そこに二人のキャラもとてもいいなー青司のだめっぷりに、彼をペットにしている皓さんがとてもよい…
続きも楽しみ!!

0
2020年10月23日

R

購入済み

面白かったです

SNSで拡散されたコミックから原作を知り、
読了しました。

1巻は短編であっさりと読みやすく、
そして物語の導入として世界観がわかりやすくて
入り込みやすいです。

各登場人物の魅力も存分に生きていて次作も楽しみです。

0
2020年09月26日

Posted by ブクログ

人が時々化け物に見えてしまう青児が出会ったのは恐ろしいくらいの美貌を持った青年、皓だった。わたしも恥の多い生涯を送っていると思うけれど、青児の過去を読んでいたらまだ自分の人生マシかなって思えてくる。重い話も軽やかなテンポでスイスイ進んでいく。皓と棘が今後どうやり合うのか楽しみ

0
2021年12月30日

Posted by ブクログ

各所の書評での好評価を見て購入。京極作品を好むからには少々厳しめの目をもって読みはじめてがなかなか面白かった。
ただ、屋敷にたどり着くまでの境界線の様なところの情景描写がもう少しあったら不思議な感じが出るかもと思った。
ただ、後半は畳み掛けるように闇深い感じになって引き込まれました。

0
2018年12月15日

Posted by ブクログ

明治〜大正の小説家がラノベを書いたらこうなるのかな?
作風は古き語彙を交えた文体頻り、なのに会話は軽妙且つユーモラスと言う独特の雰囲気、世界観。
舞台は現代の筈なのに脳内映像はセピア掛かって見える。
なかなかに面白い!

ただ、咎人が物の怪に見える以外は特に怪異と呼べる程のものは見当たらず。
そちら方面の怖さは希薄…個人的にはそれだけが残念。

0
2025年08月10日

Posted by ブクログ

表紙のイメージからもっとラノベよりかと思っていたら結構、読み応えがあった。
ペット化したヘタレ男と、毒舌体温低めの美貌の少年とのやりとりが面白い。
読むうちにだんだんヘタレ男が可愛く感じてきたからすごい。
あの二人は地獄に行ってほしくないなぁ。

0
2025年03月21日

Posted by ブクログ

どっかで見たような表紙やな…
あっ!マメちゃんや!(妖奇庵夜話ね!)
アオジマイコさんというイラストレーターやけど、違うな。
カバーデザインが同じ人(西村弘美さん)だから似てたんかな?
更に、帯に!
 「痛快〈地獄墜とし、ミステリー!〉」
なんや!コレ!ええかも?

しかし、凄い代行業や!
確かに、人は死んでいくばっかりで、亡者は増え続けて、閻魔さん忙しいのは分かるけど…
出張所みたいな…
目標が、百人もな…
こんな目標アリなん?
イケメン率多し。
生きてる時から、閻魔さんのお手伝いしてた小野篁さんまで出て来る!
発想は、ユニークで面白い!

イケメンで少し冷酷な西條皓さんと、めっちゃ情けないホームレス寸前の遠野青児さんコンビがええ感じ。
まぁ、青児さんは、皓さんのペットの位置付けやけど。
罪人が、妖怪に見えてしまう青児さん。
今まで、あんまりええ事なかったみたいやけど、ここで活躍か?
仕事は、◯獄へ堕とすことやけど(^◇^;)

『稲生物怪録』チェックやな。

*********************

今度は、家でアマプラ

「ディバイナー 戦禍に光を求めて」

ラッセル・クロウ監督デビュー作。

第一次世界大戦で、息子を戦争に取られ、更に、妻も…
戦争で、帰って来なかった息子を探しに…
3人兄弟で、怪我して、苦しいからって…
悲し過ぎる〜
感動はするんやけどね。

普通は、生き残ってない気もするんで、そこが、現実と乖離してそうな気がするな。
もう少し、救いがない終わり方がええのかもしれん。
私だけ(^◇^;)

まぁ、初監督やから、ええか!

0
2025年02月23日

Posted by ブクログ

既に漫画で読んでいるが、原作が読みたく拝読。
皓のペースがクセになる。わたしも青児のように、自分の不幸を他人のせいにせず、自分のことを自覚して生きていきたい。

0
2024年07月31日

Posted by ブクログ

この年までくると、妖怪の名前もほとんど聞いたことがあるので、この本ではこう描くかーと思ってしまう。
こちらは人の死に方がちょっとエグい。
このまま気持ち悪いとやめるにはおしい。もう少し読んでから決めたい。
最後の参考図書に京極夏彦の名前があったのに笑った。

0
2024年04月24日

Posted by ブクログ

京極夏彦作品を読んだ後だったので
全く期待せずに、ラノベっぽいのかなぁなんて軽い気持ちで読み始めましたが
甘くみてました、スミマセン面白かったです
著者さんの妖怪や古典の知識も勉強になりました

その館に迷い込んだ人は罪を犯した人
罪人が妖怪の姿に見えてしまう体質の
金も運も職もないネカフェ難民の遠野青児が出会ったのは
人手不足の地獄の使者に代わり
地獄代行業として罪人を地獄に送る
謎の少年、西條皓

青児の視点で物語が進んでいくのですが
この青児のキャラがとても好感が持てました
ミステリーとホラーの中間くらいのお話で
とても読みやすかったです

0
2024年02月11日

Posted by ブクログ

面白かったです!青児の性格に好感が持てたし主人の皓から嫌味ではなくさらっと助手から降格していく様子も良かったです(笑)お話も読みやすくて良かったですが人物描写に物足りなさを感じてしまいました。まだ1巻を読んだだけなので続きを読むのが楽しみです!

0
2023年11月22日

匿名

購入済み

漫画が気になるので原作から読み始めました。妖怪を混ぜたミステリーって感じ? 意外と怖かったです。でもキャラがいいし、読みやすかったのでどんどん読み進めています。

#感動する #ドロドロ #ダーク

0
2023年02月24日

購入済み

地獄くらやみ花もなき

とても面白いので一気に読んでしまいました。人の内面から出て見える妖怪。地獄に堕ちるべき亡者を地獄に導く人と場所に罪人が迷い込む。なんだか恐ろしいような覗いて見たいような。次号も楽しみです

0
2022年04月15日

Posted by ブクログ

短編3話からなる小説なので読みやすい。
ミステリーとホラーの両方が成立していて、ストーリーも良い。
続きが出ていたので読む予定。
人間誰しもが持つ黒い部分を見せられるところに「ゾワッ」とする。
事件の発端は誰もが大なり小なりついた事がある「嘘」だったり、「見栄」だったり…謂わゆる人の業。現実にありそうな事件と現実離れした設定が見事に調和されていると思う。
登場人物の見せ方も上手い!
どういう人物なのかもっと知りたい!と思わせる。
今後の期待も込めての星4個!

0
2021年11月05日

Posted by ブクログ

余韻のある素敵な文章。ミステリーとしてもおもしろくて一気に読めた。

ただ登場人物の名前が読めない名前すぎて、ルビも最初の1回だけなので再度出てきたときに読めず少しストレス。それがよりラノベ感を醸し出すので普通の名前だったらいいのにと思う。

0
2020年09月04日

Posted by ブクログ

期待していなかった
…その分、面白く感じたのかもしれない

登場人物も、なかなか期待させる

続編を読みたくなった

0
2020年01月24日

Posted by ブクログ

表紙買いというか、帯買いしました。
探偵ではないので罪を犯した犯人は地獄へ。面白いミステリだと思いました。

0
2020年01月08日

匿名

購入済み

罪人が怪物に見えるなんて恐ろしいです。

0
2024年03月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

猫って食べれるの?しかも美味しいの?
いや、そもそも猫食べる人いるの?って1番気になった。え、じゃあ、犬はどうなの…?

0
2023年10月01日

Posted by ブクログ

ラノベな感じが拭えず。大正浪漫のテイストでキャラクターたちも今時ではない設定。
地獄、嫉妬と妬み、探偵と助手の関係は、女子中高生は絶対に好きだろうな。
しかしながら、中年の男性には内容も設定も、との足りずでした。
しつこいけど女子中高生にはオススメです。
わたしも高校生の頃なら評価点は高かった。

0
2022年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人の業にゾッとするけど妖怪は興味深いので楽しく読みました。和洋折衷で、ニートもあれば旧家もある新旧ごちゃまぜなところや横溝正史的世界も好み。
読みやすいしキャラも立ってて良いし青児くんと西條さん(案の定名前の漢字が変換されないけど、名字が西條八十だ…タイトルもそれでかな)のペットと飼い主という謎関係が好きです。紅子さんもいい。
どこかで気付いて修正かけたらもっとどうにか…って3件ともに思ったけれど、だいたい気付いたときには手遅れなので苦しいです。青児くんも生き残ったようでいて確実に手遅れ。でも西條くんにくっついてればこれ以上の地獄には陥らないです、きっと。それでも堕ちてしまったときには西條くんは容赦せんやろ。。
続きも読みます。


「〜してみえる」という敬語表現が出てくるので、東海圏の人かな…と思ってたら作者さん愛知出身でした。使わない民(福岡)からすると違和感あるけど意味はわかるのでう〜んと思いながら読んでる。。関東圏設定っぽいけど。こんな重箱の隅をつつく読み方したくないけど、不特定多数への質問文でも文中で敬語表現に「みえる」を使われるとめっちゃ気にしてしまうもので。。

山本五郎左衛門をググってほ〜となったのも束の間、大好きうしおととらの東の長のモデルが山本五郎左衛門だった…西の長は神野悪五郎でこちらの棘さんのお父さま。なんということでしょう!全ては繋がっている

0
2022年05月26日

Posted by ブクログ

罪を犯した人間が化け物に見えるニートの青児は、迷い込んだ洋館で美貌の少年・西條皓に出会う。皓は妖怪たちの親玉の山本五郎左衛門の息子で、罪を犯し悔い改めない者を地獄に送る<死の代行業>をしていたのだ。おどろおどろしい話が続きホラーなのだが、事件の真相を明らかにするミステリーとも言える。第3怪では、青児自身の罪が暴かれる。怖い怖い。誰もが罪人かもしれない。

0
2022年04月02日

Posted by ブクログ

なかなかホラーな一冊でした。
佇まいからして文学ちっくな皓と少年漫画のちょっと情けない主人公そのまんまの青児。
あらすじに書いた旧家のゴタゴタの他にもう一編収録されているのですが、そちらは序章のためかライト。
大正昭和文学のようなエログロナンセンスさはなく、わりと淡々としています。
もういっぺんの山奥の旧家が舞台となる後編からぐっと良さが増した気がします(自分比)
代々続く権力ある旧家。治外法権と化しているその地方。どっしりとした和風建築のお屋敷。腹違いの兄弟に狂人となった後継ぎ。人身御供のように嫁いできた16歳の花嫁の自死……。
てんこもりすぎるワードですね。
おどろおどろしい事件と花嫁の清白の純愛の対比がよく、旧家という舞台と相まって妖しげな雰囲気を堪能できました。
ただ、故人も含めるとなかなか登場人物が多かったので、誰にも焦点が当たっていない感じで心情を理解するのが難しかったです。役者が皆素晴らしかっただけに歯がゆいです。
清白が主人公でぜひとも読んでみたかったなあ。狂った旧家に嫁いだ若妻を真っ向から書いた物語が読みたいです……。

0
2021年09月17日

Posted by ブクログ

シリーズ第一作。
人が化け物に見えてしまう遠野青児は、たどり着いた洋館でなぜか代行業を手伝う羽目に。
その代行業は化け物に憑かれた罪人を地獄へ送る〈死の代行業〉で…。

0
2020年11月23日

Posted by ブクログ

初めましての作家さん。
タイトルが気に入って、妖しき美少年と絶望系ニートの
“地獄堕とし”事件簿というのも気に入った。
色々微妙だったけど、デビュー作でこれなら全然大丈夫。
これはキャラと雰囲気を楽しむお話です。
逃げて逃げて逃げ回った果てに、鬼に捕まった青児
時にギョっとするほどグロかったりするんだけれど
それでも住み込みでタダ働きとはいえ、
鬼に飼われる生活も悪くはないのでは?と思ってみたり・・・

0
2020年01月01日

Posted by ブクログ

人の罪が妖怪の姿で見える青児が行き倒れ寸前で迷い込んだ洋館。そこは罪人を地獄へ送る“代行業”の皓の館で成り行きで彼は助手として働く事になる。洋館には怪奇現象に悩む人が訪れ皓がその裏に潜む罪を暴く流れなんだけど「青坊主」は説明回で軽め。「鵺」が本番といった所。罪が妖怪の姿で見えるから便利という訳ではなく、罪の指摘はあくまでも推理で、なのが面白かった。手掛かりが全て提示される訳ではないので怪しい風味の軽いミステリといった感じ。この雰囲気や因縁の相手、棘登場の展開とか二人の関係とか好みだし紅子さんは何物か?などの謎もあるので次があるのは嬉しい。

0
2019年07月29日

Posted by ブクログ

罪が妖怪という形で見えるプー太郎と表現しても遜色ない遠野青児。
読んでいてどこか既視感を覚えたのだがxxxHolicに近い気がする。本人の意思とは関係なく屋敷を訪れてしまったり、本人達が望む解決とはほど遠い、罪の深さにあった業に襲われたりと。
ただ皓や棘の設定は当然ながら作者独自の物で、今後の展開を期待したい愉快なキャラクターに囲まれた作品です。
2巻以降の展開次第では、既視感のある設定だなんて云わせない作品に化けると思う。

0
2019年01月30日

「小説」ランキング