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Posted by ブクログ
群像劇。
伏線というほどでもないけど、物語のなかに散らばっていた人物たちと彼らの過去現在未来が絵画・書物・夢・本の世界を通じて収束していく巻。一気読みしてよかった。あんな人がこんなところでこんなふうに。
シリの能力の種明かし、戦争、運命の謎解き、ラスボス退治、戦後処理の政治と人種対立、と別の作品のような大きな構成が、物語の語られ方解き明かし方の横糸でつなげられている。
異世界転生的なのは好みではないけど、物語は時空を超えて語られるもので、それぞれに宇宙があるというのは好き。
最後に旅立って新しい世界へ行くのはお約束かな。
ポーランド版が1999年初版ということで、女魔法使いたちの描写にミソジニーなとこがあるのはひっかかるけど、シリのセクシュアリティが流動的だったり、性暴力描写や家父長制へのフェミニズム的批判は踏まえてるのかな?という気はする。
〈ブレンナの戦い〉は軍事戦闘シーン好きとしては堪らない描写。これ、ドラマでももちろんやってくれるよね?
ところで表紙は誰?アングレーム?
この後がゲーム1作目につながっていくと知り、なるほど。