あらすじ
「恋愛だけが私たちを傷つける」ミナミと荻原の恋の決断。傷だらけのミナミを待ち受けるのは、さらなるイバラの道? 仕事と恋は両立するのか? 社内恋愛、ライバルの出現、仕事のトラブル…働く女性のリアルな恋愛事情を描いた大人気作!
...続きを読む
「仕事は女を救わない」
オンナにとって仕事とは何だろうか。いつかは自分の家庭をもって子供を育てることがオンナの幸せだとするならば、生活に仕事が入り込んだオンナは不幸なのだろうか。
広告代理店で働く藤井ミナミは、27歳にして7年間つき合っていた彼氏に振られる。惰性で付き合っていたとしても、悲しいものは悲しい。傷ついた彼女に残されたものは、憧れを抱いて入社した会社での激務と新しい恋への可能性! 限られた人生で、彼女は一体何を選び、何を捨てるのだろうか。
仕事をどれだけ頑張っても男性にはなれず、仕事に入れ込めば入れ込むほどその溝は深まる。女性として扱ってくる社会と自分自身に刷り込まれた女性としての幸せへの希求は止まらない。何も間違っていないのに何も正しくもない。そんな気持ちを抱えながらもがく主人公に共感し、勇気をもらい、明日も頑張ろうと思える作品だ。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
「恋愛だけでおなかいっぱいになる歳でもない」という田中さんのセリフや
コーエツさんの魅力やだからこそだめなところ、それに惹かれる柚木さんの描写、
「もういらないや」と思ってしまう藤井さん、
どれをとってもリアルだ。
すがりつくこともできず、怒ることもできず。
でもダメージは入っていて、なにかきれいなものを見たいと
振られてまず本屋さんへ行くところが可愛い。
こんなにばりばり働いている女性と職場恋愛なのに
専業主婦になって欲しい、と願う荻さんはなかなか酷だと思う。
「恋愛だけが私たちを傷つける」
「男ひとりに支えきれる程度の人生かよ!」
ふっきれている田中さんのセリフが面白いし、かなり心に刺さった。
「謝れる女」という話、現代では差別みたいな話に発展しかねないし
実際男でも女でも謝れない人はいるとも思うが
言われていること自体はとても共感した。
自分のせいじゃないと言い訳したり、泣いたり怒ったりするのではなく
本当は納得がいっていなくても自分が頭を下げれば丸く収まる時。
なんでも謝ればいいという話ではないけれど、そうすることで他のみんなが助かるような
謝り時を間違えないのはすごいと思う。
星占いで、恋愛運と仕事運の欄が二つに分かれてるのはおかしいというのもすごくわかる。
佐原さんは結構好きだけれど、幸せな恋愛はできなさそうでハラハラする。