誰もが知っていて、実は知らない昭和天皇の激動の生涯。
昭和天皇の幼少期からを描き、人格形成の過程も垣間見られる作品。数えで5歳の頃から養育係として仕える足立タカとのやり取りや、初等教育の過程での周囲との立場の異なりへの気持ちの表れなどから、感じることは昭和天皇も庶民と変わらぬ人であるということ。
あの時代に何を思い、どう行動したのか。大元帥陛下であり大天皇陛下として、そして象徴として、人間として。
昭和天皇の内面を描きつつ、突き進む時代が描かれている今作は、ただの歴史マンガとしては括れない。
改めて、日本とは何か、日本人とは何かを見つめ直すきっかけになるような内面に響く作品だ。
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Posted by ブクログ
いよいよきな臭い時代に時代に入ってきた。満州事変、226事件に向かって不穏な雰囲気。私生活でも、内親王はたくさん誕生してもなかなか親王に恵まれず、追い込まれていく裕仁天皇と良子皇后…。しかし、昨今の皇室のかれこれの問題を思うと、この時代のように皇室の為を想って敢えて厳しいことも諫言する方は宮内庁の職員さんには全然おられないのでしょうか、それとも皇族側にそれを聞き自己を省みる素地が皆無なのでしょうか…。