あらすじ
笑いあり、涙あり。テンポのいい会話と肩の凝らない文体で、「新しい時代小説だ!」と大好評を博した『本所おけら長屋』の続編がついに登場。お騒がせコンビ万造・松吉に、振り回される大家の徳兵衛、わけあり浪人・島田鉄斎に左官の八五郎、おかみさん連中……。「人情に厚く、おせっかいで大間抜け」な江戸っ子パワーはさらに倍増。婚礼を控えた久蔵とお梅を思うあまりの万松(万造・松吉の略)のおせっかいが大波乱を巻き起こす「だいやく」、万造と迷子の勘吉との胸に迫る交情を描いた「まよいご」、鉄斎の元主君・高宗が長屋を訪れて大騒動になる「こくいん」など、読みだしたら止まらなくなる力作6篇を収録。前作以上に、笑える、泣ける、温まるの江戸落語さながらの世界を、小説で表現した意欲作。『永遠の0』の百田尚樹氏をして「あかん、泣いてもうた!」と感嘆せしめた絶好調の連作時代小説シリーズの第二弾、満を持しての登場。
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Posted by ブクログ
一も面白かったが、さらにバージョンアップしている。
だいやく・まよいご・あいおい には泣かされ、すていし・こくいん・つじぎりにはあっぱれ!と感心。
テンポがよくて気持ちがいい。
ここは架空の江戸時代オアシスだね。
Posted by ブクログ
これほどまで、落語のような時代小説が今まであったか?
第二巻から読み始めてしまったが、十二分に堪能!
はじめにながやの配置と住人が絵で注釈付き。
職業や年齢も。
中身はというと、30〜45分のドラマを1本見たかのようなまとまりで、話が進められていく短編の集合体。
落語のはっつぁん、くまさんの様なキャラクターを持つ二人組が落語さながらに大活躍!
笑いながらもホロリとくる人情長屋の様子が繰り広げられる。シリーズ化しており、楽しみな作品。
Posted by ブクログ
シリーズ第2弾。
今回も、おけら長屋の禍の元・万松コンビや何かと気が利くおかみさん達、用心棒兼相談役の鉄斎さん等、おけら長屋の住人達の間で起こる騒動に笑ったりほっこりしたり。
住人達のバツグンの連携プレーには感心しきり。
せっかちでお節介の江戸っ子達は、頼まれてもいないのに、それが仲間のためとあれば後先考えずにやっちまう。
見返りなんて考えない。
だって"当たり前"のことだから。
特に『まよいご』はみんなの優しさに泣けた。
おけら長屋の何がいいって、住人達の距離感が絶妙。
心に垣根がなく、上っ面な世辞も言わない。
けれど小さな見栄や意地を張ることも時にある。
それは互いを認め、許し合っている証拠だ。
もう大家族と言ってもいい。
この関係はほんと羨ましい。
第3弾でまたみんなに逢えるのが楽しみ。
Posted by ブクログ
2巻目のジンクス(あるのか、そんなん?)もなんのその。安定の市井人情モノ…時代小説のお手本、定石をしっかり守って…、というか、小説の枠を踏襲しつつも、これは、もはや創作江戸落語やな。
人情噺(「まよいご」は卑怯なくらいの大傑作、泣くぞ)あり、ドタバタあり、そのどれもが安心して読める出来映え。泣いて笑って明日から頑張ろ!って気分になりたい人は、このシリーズ、心に留め置いて欲しい。
Posted by ブクログ
相変わらず落語のような掛け合いがテンポ良い。
3話目の万造、5話目の八五郎…普段は気の短い二人がホロリとさせる。
特に万ちゃん…ただのお騒がせ男かと思ってたら…ううう。