【感想・ネタバレ】本所おけら長屋のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年03月26日

連作短編集
最初の話は会話が落語っぽくて、ずっとこの感じだとどうかなと思ったけど、最初だけであとは普通に物語に入り込めた。おけら長屋の人たちの、温かく人情あふれる、そして少し切ない物語です。ずっと続いているようで嬉しい。

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Posted by ブクログ 2023年11月13日

義理人情の優しい世界。
時代ものだが、読みにくさは感じない。
短編ですぐに読めてしまうのに、どれもしんみりと心に沁みる。
20巻まで…少しずつ読む楽しみができた!

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Posted by ブクログ 2023年10月09日

大好きなおけら長屋シリーズがいったん終わってしまったので再読中です。

万松がみんなの度肝を抜くようなアイデアを出して、ヤクザやお偉いさんの不条理に立ち向かっていく姿が…何だか笑えました。
正統派ヒーローでなくて姑息な手を使うところが綺麗なご都合主義の小説とは一味違って私は好きです。姑息すぎるんです...続きを読むが何だか応援してしまう。万松のお人好しさに絆されてるんでしょう…。

1巻の私の好きなエピソードは『ふんどし』です。
湯の子を身籠もってしまったお梅ちゃん、そしてお梅ちゃんのために無茶苦茶な手段で力になるおけら長屋のメンバー、そしてお梅ちゃんの思い人の久蔵、私のこのシリーズ大好きが詰まったエピソードです。

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購入済み

匿名 2023年09月05日

最初の話はちょっとモヤモヤしましたが、それ以降は笑いと涙と人情と、無茶苦茶面白かったです。
次はどんな騒動が起こるのかと、ワクワクしながら読み進めました。

#笑える #ハッピー

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Posted by ブクログ 2023年04月05日

畠山健二のおけら長屋を読みました。
時代物は久しぶりです。
おけら長屋に住む落語に出て来そうな江戸っ子が起こす騒動がなかなか面白かったです。
シリーズものなので続きも読んでみたいです。

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Posted by ブクログ 2022年01月23日

時は江戸、所は本所亀沢町にある「おけら長屋」の、大家と12組の店子が絡む様々な騒動とその顛末を描いた連作短編集です。
手にとったキッカケは、bookwallさんが手がけた、三木謙次さんの愛嬌あるかわいらしいイラストの特別カバーが目に付いたからでした。
もともとのカバーだったら、果たして手にとったかど...続きを読むうか、ちょっと縁を感じてしまいます。

収録された7編の話は、読み終えてスッキリと胸が空くといったものばかりではありません。
むしろ、どちらかと言うと憤りや悔しさ、やるせなさが胸の奥に残るものが多いようにも思います。
登場人物たちも完全無欠の人たちばかりでなく、お人好しだが、いい加減だったり小狡かったり頼りなかったりという、普通の市井の人々です。
それでも、いつの間にか長屋の人々をあたたかく見つめ、一つ一つの話を読み終わって、「さあ、こっからまたしっかりと生きていってくださいよ」と声をかけさせられる自分に気づきます。

困りました…
既刊があと16巻あって、まだまだ続きそうなのに、このシリーズ好きになってしまったようです。

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購入済み

私は愛すべき馬鹿になりたい

2021年04月01日

昨今流行りの江戸市中物の時代劇(?)人情とお節介だけが取り柄の貧乏人が集まる長屋での、笑いあり涙ありの騒動が落語の様に語られる物語だ。
登場人物は皆一癖も二癖もある町人で(1人武家も居るが)持ち込まれる相談どころか、今どきの我々なら見てみぬふりをする様な事にも自らしゃしゃり出て粋な落ちを付けて解決...続きを読むしてしまう。まぁ若干都合良すぎるよなぁと言う感じも無いではないが笑えて泣ける話ばかりなのでさほど気にならない。2021年4月現在で既刊15巻。そこそこのペースで刊行されているので続きが気になるけど中々出ないなあ、と作者を呪いたくなるようなこともない。安心して読める。とは言えポンポン続きが出てくる訳でもないので幾度も何度も読み直しているのだが、先がわかっていても何度も笑えるし、お気に入りの話では何度も泣けてしょうがない。ほんと泣けるので公共交通機関などで読むのはやめたほうが良い。電車でスマホ覗きながら嗚咽を漏らして涙と鼻水を拭うおっさんなど不審者と通報されても仕方がない世の中なのである。

なぜこんなにこの物語が、登場する人物が好きなのか。ぶっちゃけ彼らは「馬鹿」なのである。
損得勘定が至上命題である現代社会であれば、登場人物の取る行動は「バカじゃないの?やめといたほうがいいよ」と周囲の人間が止めるようなものばかりである。しかし彼らは馬鹿である事を良しとしてお節介をやめない。やめてしまえば江戸っ子の名折れなのである。そしてそこにはお節介を焼くことで自分の利益を図るような下心もない。口ばっかりでは自分の得になるんだと言うような事もいうが、それは江戸っ子の心意気、粋で洒脱な伊達と酔狂の極みなのである。
お人好しの「馬鹿」ばかりが集まるおけら長屋に騒動の種は尽きないが、彼らのような馬鹿に私もなりたい。

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Posted by ブクログ 2020年04月19日

古典落語のようなテンポとユーモア溢れる会話で始まる冒頭数ページを読んだだけで、お気に入りのシリーズになることが決定しました。
落語や物語に出てくる江戸の長屋に住む人たちは、適当に生きているようで妙な矜恃もあり、苦難にもへこたれず、人情があって、とにかく毎日が楽しそうで羨ましい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年02月07日

江戸の本所亀沢町にある"おけら長屋"に住む十二の店子+大家の日常を描く人情話。

みな貧乏ではあるけれど人情味はたっぷり。
クスッと笑った後は、ほろりと涙ぐむ。
野暮なんて言われちゃ黙っちゃおけねえ。
威勢がよくてお節介、涙もろくてそそっかしくて人がよくて。
落語を聴いているよう...続きを読むなテンポの良さに読んでいてスカッとする。
"おけら長屋"には武士・商人・職人等という、身分なんてケチくさいもの存在しない。
みんなが等しく寄り添って暮らしている"家族"だ。
長屋の用心棒的存在の鉄斎さんの言う通り、湯船に浸かっているかような心地よさにほっこりする。
"おけら長屋"の禍の元・万造と松吉の迷コンビの、続編での更なる活躍にも期待したい(他のみんなはありがた迷惑だろうけれど)。
雪の寒さを一時忘れさせてくれる温かみのある連作短編集だった。

「江戸で、おけら長屋のみなさんにお会いできて本当によかった。温かくて、酔狂で…。あの長屋で暮らせたら楽しいでしょうなあ」
ほんとその通り。
私も"おけら長屋"の一員に加えてほしい。

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Posted by ブクログ 2019年10月12日

笑点で木久扇さんが紹介していたので読んでみた。江戸の長屋の人々の暮らしがいきいきと描かれている。落語の世界に近い。人情話にほろりとさせられる。

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Posted by ブクログ 2019年09月19日

内容(「BOOK」データベースより)
本所亀沢町にある「おけら長屋」は騒動の宝庫だ。大家の徳兵衛、米屋奉公人の万造、左官の八五郎、後家女のお染―ひと癖ある住人が入り乱れて、毎日がお祭り騒ぎ。そんなおけら長屋に、わけあり浪人の島田鉄斎がやってきて…。貧しいくせにお節介、そそっかしいけど情に厚い。そんな...続きを読む庶民が織りなす、江戸落語さながらの笑いと情緒にあふれる連作時代小説。文庫書き下ろし。

令和元年9月15日~19日

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年12月22日

 畠山健二さんの「本所おけら長屋」、新聞の広告でいつも眺めていました。このたび読み始めました(^-^) 面白かったです。第1巻は短編連作7話。2013.7発行です。現在確か第9巻が出されてると。楽しみです。この一冊ですっかりおけら長屋のファンになりました(^-^) おけら長屋に住みたいです(^-^)...続きを読む 大家の他、所帯持ち、独り者、隠居、後家さんなどいろんなひとが12戸に住んでますが、侍(浪人)の島田鉄斎43歳がいい役どころで物語をピシッと引き締めています!
 大家と12の店子が住む「本所おけら長屋」の始まりです。畠山健二さんの作、2013.7発行、7話、再読。お染の過去と久蔵の純情を描いた「おかぼれ」、絹問屋の箱入り娘お静15歳の常識のなさと女中頭お里の機転を絡ませた「はこいり」、最高です!
 再読ですが、2022年の〆の読書は、畠山健二さんの「本所おけら長屋」(2013.7)で。連作時代小説7話。商人にとって一番大切なのは「信用」、武士は面目、おけら長屋の人々には「絆」。シリーズスタート時点で、重要な人物はほぼ登場しています!島田鉄斎とお染の過去がよくわかります。

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Posted by ブクログ 2023年06月12日

映画「せかいのおきく」を観に行った電車の中で読むのに最適な本を選んだなと思えた。
長屋に暮らす江戸っ子たちの笑いと涙の人情物語。
貧しくても豊かに、日々笑って暮らすことはできる。
そんな日常を大事にしながら楽しく過ごしていきたいなと思えた。

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

最初があまりにも落語そのまんまで読みにくいなーと思ってたけど、途中でいきなり話が変わってびっくり。
20巻まで出てるけど、これ一冊きりかなと思ってたけど、最後まで読んだら次も読みたくなった。

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Posted by ブクログ 2022年08月28日

江戸落語さながらって書いてあるが落語は聞いた事がないので分からないが、江戸っ子の人情おもしろ話が読める本ですね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年07月30日

思わず引き込まれてしまう。
読者に「ここに住みたい希望者」が殺到する理由がわかる。
しかし「湯の子」にはびっくり。それって創作?それとも事実?混浴だからって子供出来ちゃうなんて。しかも養育が不可能な場合は長屋全体で育てることもあるとは・・・
この部分が妙に印象に残ってしまったが、その後お梅ちゃんと久...続きを読む蔵は幸せになりそう(続き読まないとわかんないけど)だから、ま、いいか。

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Posted by ブクログ 2022年01月06日

再読.
何巻まで読んだか忘れちゃったので1巻から.
初めに読んだ時は…時代小説だしハマらなかったんだけど…もう一度ちゃんと読んでみると落語みたいで面白い.

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Posted by ブクログ 2021年12月08日

スプラッシュマンションで畠山先生の著書を初めて読んで以来すっかりファンに・・・★

テンポがいいし面白いしちょっと優しい気持ちになれるそんな作品です。

楽しすぎてこの作品を読んだ後”本所”まで行ってしまいました。なんと図書に地図がついていたので。

江戸時代の長屋住まいの町人たちを忍びながら東京の...続きを読む街を歩き作品の世界を満喫しました。

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Posted by ブクログ 2021年06月19日

近所のおばちゃんが貸してくれた一冊。

(時代小説はなぁ…)なんて思ってたけど、
すごく面白い!そしてほっこりする。
3巻まで貸してくれたから、まだ楽しみが続きそう。

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Posted by ブクログ 2021年05月21日

シリーズとして名前は知っていたが、読んだことがなかったので、一作目を読んでみた。まさに落語の世界。訳ありの登場人物たちが織りなす長屋のありきたりの人情噺に、最初はちょっと退屈かなと思ったが、7つの短編を読み進むうちに中には短編ではもったいないような読み応えのある筋立てもあり楽しめた。心の疲れを癒した...続きを読むいときに手にするにはよいシリーズ。

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Posted by ブクログ 2021年05月14日

おけら長屋で起こる騒動から人情とか江戸時代の暮らしも垣間見れて、笑えて、どうなる!?って気になったり1話ずつのボリュームも丁度よくて読みやすかった。
おけら長屋の人たちのキャラクターも悪い人がおらず貧しくても楽しそうで気持ちの良い物語

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Posted by ブクログ 2020年12月16日

笑いあり、感動ありで面白かった!
万松コンビが最高!長屋の住人たちがおこすドタバタ人情劇
続編も読んでみたい

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Posted by ブクログ 2020年07月09日

フォローしてる方がこのシリーズを読まれていて、面白そうなので手を出してみた。
江戸物は宮部さんのしか読んだ事ないけど、好きなのでワクワク。普段ミステリばかり読んでいるので事件的には物足りないが、長屋の人間関係がいい!
本当に江戸の人達はこんな風に生活して居たんだろうか?大家が親代わりで長屋同士で対抗...続きを読む意識もあったりして。
今こう言う濃厚な隣人関係ってあんまり無いから、助け合って、お互い心配しあって、一人暮らしでもお節介焼きあって……
登場人物達が生き生きと描かれていて本当に楽しい。
トンチンカンな箱入り娘には大爆笑したし、子供子供していた久蔵が最後立派な男になって行く成長が嬉しかった。
このシリーズ沢山出ているみたいなので読んで行こうと思う。良い本を教えていただき感謝です!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年10月09日

2019/10/8
1話目の大熊が逃げ切っておいおい大丈夫かと思ったけどその後は納得のいい話でした。
鉄斎さんが一人で素敵。

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Posted by ブクログ 2019年06月11日

初めての畠山健二さん。本所おけら長屋第1弾。まるでリアル落語の世界、大家の徳兵衛、左官の八五郎、後家女のお染め、ご隠居、訳ありご浪人があんなこんなで毎日が大騒ぎ。本所おけら長屋シリーズ全12巻で80万部突破時代小説では珍しく読書の6割が女性らしく、カバーのイラストも可愛ゆく変更されたようです。読みや...続きを読むすく楽しめました。

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Posted by ブクログ 2021年04月09日

貧乏長屋の人情話面白かった。
それぞれの話引き込まれてあっという間に読み終わった。最新刊は16巻。引き続き読んでいこうと思う。
高田郁作品とは違った趣を感じた。

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Posted by ブクログ 2023年08月11日

江戸落語の世界。思わず手元にある江戸切絵図で本所亀沢町の場所を調べてしまったくらいだ。裏長屋の大家、ご隠居、八五郎に熊五郎などなど、長屋の住人がひしめき合って暮らす中で出来する事件や出来事を連作短編で綴る。私が買った本書のカバーには「一巻」の表示がないが、シリーズ20巻のミリオンセラーになる作品に成...続きを読む長した。それは、多くの読者に江戸が興味をもって受け入れられたということだろう。落語好きには喜ばしいこと。ただ、本書は、その落語の人情噺などの応用という感じが、自分としては否めない。シリーズを追うかは微妙だ。

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Posted by ブクログ 2022年09月07日

本所おけら長屋シリーズの1作目

店子のそれぞれが主人公だからか、読みやすい反面、なにかワチャワチャしているように感じる。
サクっと読める

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Posted by ブクログ 2021年11月17日

知人のおすすめで。時代物、短編連作。すごく読みやすくて、わかりやすい人情話。疲れてる帰り電車でも、なんの気負いもなく読めた。

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Posted by ブクログ 2021年01月28日

【感想】ごく普通に楽しめる。読書の愉しみはこういう作品にこそあるのかもね。

【一行目】おけら長屋は朝から騒がしい。

【内容】
・新しいかたちの古典落語やね。基本人情噺やけど軽いクスグリやオチもあったり。
・借金踏み倒す一家をこらしめる。
・鉄斎がおけら長屋の住人になるまで。
・仇討ちを命じられて...続きを読む四苦八苦している侍。
・博打にハマりかけた男と謎の老人。
・謎の後家、お染と凶悪な盗賊団。
・筋金入りのお嬢様の巻き起こす珍騒動とある男の着服。
・長屋対抗相撲大会と湯の子。

▼おけら長屋についての簡単なメモ(年齢は特に注記がない限りは物語開始時点)

【伊三郎】小間物屋を営む。博打にハマる。
【丑三つの風五郎】凶悪な盗賊。
【内田重計/うちだ・しげかず】誠剣塾の門弟の一人。鳥羽藩からの召し抱え候補の一人。二十四歳。
【卯之吉】表具職人。四十歳。妻のお千代、娘のお梅の三人暮らし。
【江波戸直介/えばと・なおすけ】誠剣塾の塾長。
【大家】→徳兵衛
【お糸】八五郎の娘。島田鉄斎がおけら長屋に住むようになった時点で十六歳だった。今は十九歳。
【お梅】卯之吉、お千代の娘。十七歳。久蔵のことが好きだったが「湯の子」を孕む。
【おけら長屋】本所亀沢町(かめざわちょう)にある。繁華街の両国からも近い。十二の部屋がある。騒動の宝庫と徳兵衛は嘆く。地主は有名な料理屋「仲膳」の店主、文志郎。
【お里】八五郎の妻。四十歳。井戸端会議の主役。屈託なく明るく話が面白い。南森下町の絹問屋、成戸さん屋に女中頭として勤めている。
【お静】志摩屋の末娘。わりと素直で真剣。真からのお嬢様なので存在自体が嫌味と紙一重。
【お染】後家。三十六歳。本当の名前は小峯/おみね。
【お多喜】お里の同僚で成戸屋の女中頭を交代で勤めている。
【お奈津】喜四郎の妻。二十八歳。
【お幸/おゆき】お糸の幼馴染み。緑町の閻魔長屋に住む。借金のカタに岡場所で客を取らされそうだ。母のお菊は身体を壊している。
【女スリ】名前は不明。まだ若い。島田鉄斎にスリを見とがめられてお仕置きされる。十歳まで閻魔長屋に住んでいてお幸とは知り合いだった。
【河文】宿を兼ねた料理屋だが実態は遊女屋。お菊、お幸母子はここに借金がある。
【喜四郎/きしろう】大工の熊五郎が引っ越していったあとに入ってきた畳職人。三十歳。妻はお奈津。
【久蔵】呉服屋、近江屋の通い手代。店賃は近江屋が持っている。二十一歳。一人暮らし。寺島村の農家の次男で十歳のとき近江屋への奉公に出た。隣家の年増、お染のことが気になる。
【久太郎】志摩屋の主。
【京谷信太郎】誠剣塾の門弟。鳥羽藩からの召し抱え候補の一人。二十四歳。
【金太】八百屋。通称「八百金/やおきん」。すぐ寝る。二十二歳。一人暮らし。
【熊五郎】腕のよい大工。二十八歳。通称「大熊/だいくま」。ほとんどの借金を踏み倒す。長屋に越してきて三年一度も家賃を払っていない。大熊が強引で妻のお初が知恵者、息子の長坊は役者。家族揃って一筋縄ではいかない。
【近藤房之助】津軽黒石藩で島田鉄斎と剣術指南役を争った。というほど強くはなくただの無頼漢レベルの小物だったが鉄斎を逆恨みし、結衣を殺し、鉄斎に斬られ彼が再び流浪の旅に出る原因となった。
【相模屋のご隠居】→与兵衛
【佐平】たが屋。四十歳。妻のお咲と二人暮らし。夫婦仲がいいので知られていたが、あゆとき佐平が博打にハマる。
【島田鉄斎】浪人。剣の腕は確か。信州諸川藩剣術指南役だったが幕府により藩が断絶され妻子もいなかったので流浪の身になり、その後津軽黒石藩の指南役に就くが、今はおけら長屋で気楽な暮らしを営んでいる。《先のことを考えてしまっては何もできなくなります。まさに武士の世界がそうでした。素晴らしいではありませんか。先のことなど考えずに行動する。真実はそこにあるのではないかと。》第一巻p.72
【志摩屋】井戸でも一、二を争う絹問屋。成戸屋の本家。
【清水寿物/しみず・じゅもん】天童藩馬廻役。父の敵、浅利拓馬に追って三年。ただ敵の顔も知らない。《何が武士だ。何が面目だ。何が仕官だ。そんなものより大切なものがあるだろう。》第一巻p.116
【誠剣塾/せいけんじゅく】島田鉄斎が手伝っている剣術道場。
【成吾郎/せいごろう】成戸屋の主。
【善次郎】廻船問屋東州屋の主人。徳兵衛とは碁会所の常連同士。彼がすられた財布を島田鉄斎が取り戻したのが縁でおけら長屋で暮らすようになる。
【高宗】津軽黒石藩の藩主。人格者。自分のことを「おれ」と言う。
【辰次】魚屋。二十一歳。一人暮らし。
【徳兵衛】大家。家賃を取り立てようという意欲があまりないお人好し。
【成戸屋】絹問屋。志摩屋の分家。お里が女中頭として勤めている。今度志摩屋の末娘、お静を花嫁修行として預かることになった。
【根本伝三郎】火付盗賊改方の筆頭与力。島田鉄斎と同じ道場のライバル。
【八五郎】左官。四十一歳。妻のお里、娘のお糸の三人暮らし。
【文次郎/ぶんじろう】熊五郎の兄貴分。
【政吉】丑三つの風五郎の手下。
【松吉】酒屋の奉公人。二十六歳。一人暮らし。行き当たりばったりの江戸っ子の典型。大家や久蔵からは、松吉や万造はどんな目に遭わせても特に罪悪感を覚えずにすむ相手と考えられている。おけら長屋には万松は禍の元という格言がある。
【万造】米屋の奉公人。二十六歳。一人暮らし。行きあたりばったりの江戸っ子の典型。大家や久蔵からは、松吉や万造はどんな目に遭わせても特に罪悪感を覚えずにすむ相手と考えられている。
【美濃吉】成戸屋の手代頭。
【山田浩史郎】火付盗賊改方の同心。
【結衣/ゆい】津軽黒石藩藩主高宗が島田鉄斎に娶らせた女性。出戻りだが気品がある。当時鉄斎は三十八歳、結衣は三十一歳だった。
【湯の子】当時の銭湯は男女混浴で女性が襲われることもままあったとか。それでできた子を「湯の子」と呼ぶ。
【与兵衛】相生町の乾物屋、相模屋のご隠居。五十一歳。一人暮らし。おけら長屋で唯一まともに家賃を払っている。相模屋はすぐそばで家督を譲られた息子はなにかと世話を焼いているもよう。
【老人】博打にハマりかけている佐平に博打の蘊蓄を披露して去っていった不可思議な爺さん。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年11月12日

第二巻から読み始めてしまったが。。。
シリーズ最初のこの本。
登場人物たちの説明と、どんな風にやってきたのか、浪人、島田鉄斎についてが詳しく描かれている。
多少の話の前後はあるが、いくつかのエピソードが温かいムードを作り上げている。

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Posted by ブクログ 2020年03月17日

軽い感じであっさり読める感じでした。
あまり人情とかそういう感じではないので、それを求めて時代小説を好んでいる方には物足りないと思います。
新しい表紙で出ているようで、こちらの方が中身とリンクしている感じです。
ちょっと落語的なところもあると思います。

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