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Posted by ブクログ
絵本の醍醐味を堪能した!舞台情景が鮮明に(リアル)に脳内に飛び込んできた。汽車の二等席は自分しかいない。動き出す直前、みすぼらしい13,14歳の娘が入ってきた。不快に思う主人公。気を紛らわすために新聞を読むが、退屈な人生を感じる。ウトウトしたが娘は自分の席の横に移動し、窓を開けようとする。そして石炭の真っ黒い煙が入ってきた。咳き込む、怒りが。娘は蜜柑を汽車の外へ。見送りのため懸命に手を振っていた弟達だろうか。この娘はこれから奉公に行くのか。娘を見る目が一気に変わる。個々の人生模様、強く生きなくては。⑤↑
Posted by ブクログ
横須賀線に乗った私がみた、発車間際に乗り込んできた小娘の行動に感動したお話。
奉公に出る女の子が、見送りに来ていた弟たちに、車窓から蜜柑をなげる。横須賀線に乗った私がみた、発車間際に乗り込んできた小娘の行動に感動したお話。
奉公に出る女の子が、見送りに来ていた弟たちに、車窓から蜜柑をなげる。鮮やかなその一瞬に、私の憂鬱だった気持ちが晴れる。
蜜柑をなげるイラストが、効果的で、とても素敵だった。
Posted by ブクログ
自分の理解力がないからかもしれないが、なぜ小娘が蜜柑を投げる必要があるのか、さっぱり分からなかった。
弟に分かれを告げるなら、家で蜜柑を渡せばよかったのでは? 弟が隣町にいるとかで家で普段会えないからそうせざるをえなかったの? 踏切に来てと伝えたのは手紙? 印象的にするためにわざわざそういうシチュエーションを作った? 蜜柑って当時、高価なものだったの? 周りにすみませんとも何も言わずに窓を開けて煙で車内をモクモクにしてたけど、もっと乗客が多くても同じ事をしたの? こんな疑問がわんさか湧いてきて、主人公とは違い、私は小娘に対する嫌悪感を払拭することができなかった。
しかし、それを差し置いても、イラストの美しさには天晴だ。イラストのお陰で、なんとも言えぬイライラ感が若干収束した気がする。
もっときちんと読めるよう、再読したほうがいいかなと思った。
Posted by ブクログ
ふつうに小娘に怒るなり注意するなりしてもいいのにな。迷惑この上ない。しないのは小娘と、雑多なこととかかわりあいたくないからだろうか。
そんな主人公の心の変化が、ラストのイラストの色のやわらかさで表れていてとてもよかった
Posted by ブクログ
昔の話ではあるけど、読んで何だかホッとした。
イライラした気持ちだと周りにあるもの全てが気に食わない。
でもそんな主人公の気持ちは、たまたま同じ車両に乗り合わせた女の子の行動を目の当たりにする事で穏やかなものになった。
自分1人の力で暗い気持ちを変える事は難しい。
自分ではない何かに触れる事によって変えられるのなら、部屋の中で一人悶々と考える事がバカバカしく思えてくる。
何かに行き詰まった時は何かに触れよう、と改めて思えた一冊でした。