あらすじ
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梶井基次郎の『檸檬』が人気イラストレーターとコラボレーション!小説としても、画集としても楽しめる1冊。
不朽の名作が、いま新たによみがえる。
梶井基次郎の『檸檬』が、書籍の装画やCDジャケットなどで活躍し、twitterへのイラスト投稿では5万いいねをたたき出す人気イラストレーター・げみによって、鮮やかに現代リミックス。全イラスト書き下ろしで贈る、珠玉のコラボレーション・シリーズです。自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊です。
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Posted by ブクログ
イラストの綺麗さに惹かれた一冊。
元々小説を読んだ時、難しいなと感じたが
イラストの雰囲気や文章で少しわかった気がする。
身体的・精神的に暗くなっていた日常の中、鮮やかに見えた檸檬。
もしもこの檸檬が爆弾で爆発したら…。
なんてよく分からない気もするが、分かる気もする。
難しいと感じていたがこの本を読んで、分かる様で分からない、それで良いのかなと納得できた。
Posted by ブクログ
乙女の本棚シリーズ。
梶井基次郎の「檸檬」初めて読みました。
檸檬が爆弾!?文豪ストレイドッグスの梶井基次郎の異能力と同じだ!と思いました。
げみさんの温かみのあるイラストも素敵です。
Posted by ブクログ
絵がとても綺麗。
病気だとか貧困だとか、健康だとか、
そういうので、人の幸せの価値観はガラリと変わるのだなと思った。
不吉の塊は、誰の心にもある気がする。
得体の知れない、何かわからないけれど憂鬱な気分。何かわからないから解決策も見つけられない。
多分、色んな黒いものが混ざっている。
そんな中、明るくてパキッとした黄色のレモンに惹かれたのかな。
おまけに香りまで爽やかだし。
小さな爆弾は、絵もあって気分爽快。
そんな風に、想像するのは自由だよね。実際にやったらダメだけど。
Posted by ブクログ
絵と文章がちゃんと融合していて、他のシリーズより絵本っぽさがあって良かった。
身体の病気だから辛くて無気力になっているのではなくて、精神的な病気になって生きる気力が無くなったから身体の病気になってる気がする。
ちょっとした迷惑行為をしてスッキリしたのかもしれないけど、この人はせっかく出会った興味惹かれるものである檸檬を置いていって大丈夫なのか不思議だった。
男性作家が書いたって感じの話。
Posted by ブクログ
話が簡潔にまとめられていて読みやすかった。
イラストレーターによる絵が本文のように、繊細で美しく描かれていたため、情景をイメージしやすかった。
近代文学を最後まで読み切ることは、今まで大変だったが、これは短時間で読めるため、シリーズになっている他の本も読んでみたいと思った。
気持ちに余裕がない時、何となく現実逃避したくなったり、妄想が止まらなくなったり…
また現実から引き戻された時の胸が苦しくなる感じが、細かく表現されていた。
画集の上に檸檬を置き、因縁の場所が爆発されるという妄想(?)は、うんざりしている現実が吹き飛んでしまえばいいのにという主人公の思いを表現していてすごいなと思った。
また、せっかく現実と向き合う勇気を出せたのに、妄想だけで満足してしまうのも人間らしくて好きだなと思った。
嫌な現実を忘れられるくらいの檸檬なんとも言えない純粋さは、主人公が現実と向き合う勇気をくれた。
案外、勇気を出せずにいる時に、寄り添ってくれるのは檸檬のような些細なものなのかもしれないと感じた。
檸檬の美しい描写そして健康的な黄色が、読んだ後ずっと頭の中に残っている。
私も今度、八百屋で檸檬を買ってみようと思う。
Posted by ブクログ
病気になると趣が変わることはとても共感できました。
ほんの些細な小さなモノに感動や美しさを感じる事ができるようになること、つまりそれは、それだけ自分も儚く小さな存在になってしまった事を自覚したときではないかと個人的に考察します。それまで好きなものは、自分に自信があるからこそ、まだまだ自分が健在だからこそ扱えるものばかりで、命短くなった今、それらを扱える力がもうなく、むしろ、無機質なモノや儚く綺麗なモノに感動を覚えるようになったと感じました。
追求されたことは「無」。その無の頂点が主人公にとっては爆破であったから、ああいった想像をしたのかもしれないです。
個人的には、額に檸檬をあて檸檬の存在を楽しんでいるシーンが好きでした。
人が美しいと思うポイントは本当にそれぞれです。しかし、この本を読んで、個人的にびいどろおはじきを集めたくなる衝動にかられました。