【感想・ネタバレ】乙女の本棚4 檸檬のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

乙女の本棚シリーズ。
梶井基次郎の「檸檬」初めて読みました。
檸檬が爆弾!?文豪ストレイドッグスの梶井基次郎の異能力と同じだ!と思いました。
げみさんの温かみのあるイラストも素敵です。

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2023年04月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

憂鬱な生活を送る青年の、心の呟きと、ある日の行動を描いたお話。ただそれだけなのに、面白いのが、すごい。この感じわかるわ~っていう。

以前は好きだったモノが、病気や貧乏のために心に響かない。
お気に入りの果物屋で、手に入れた檸檬をもって、丸善へ。期待とは裏腹に、やはり楽しめない。ふとした思いつきで、本のタワーを作り上げ檸檬を置いて、それをそのままにして外にでる。檸檬が爆弾だったら、という妄想で自分の気持ちを奮わせる?なお話。
うだつのあがらない青年の、青い独り言を、これだけ美しく魅せてしまう梶井基次郎が素晴らしい。

げみさんの絵が、また秀逸。
読者の想像を引き出すのに、とても役立っている。
はじめて読んでも、情景が理解しやすい。

このシリーズ、とても好き。

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2022年10月21日

Posted by ブクログ

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一目惚れして購入した、乙女の本棚の「檸檬」。暗闇に浮かぶ清冽なレモンイエローと温かみのあるオレンジ色を基調とした絵が、梶井基次郎の作品の世界観ととても合っていて素敵。ただ、ラストの爆破シーンの得意げな表情と飛び散る本にはどうしても笑ってしまう。

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2018年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

絵がとても綺麗。
病気だとか貧困だとか、健康だとか、
そういうので、人の幸せの価値観はガラリと変わるのだなと思った。
不吉の塊は、誰の心にもある気がする。
得体の知れない、何かわからないけれど憂鬱な気分。何かわからないから解決策も見つけられない。
多分、色んな黒いものが混ざっている。
そんな中、明るくてパキッとした黄色のレモンに惹かれたのかな。
おまけに香りまで爽やかだし。
小さな爆弾は、絵もあって気分爽快。
そんな風に、想像するのは自由だよね。実際にやったらダメだけど。

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2024年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

話が簡潔にまとめられていて読みやすかった。
イラストレーターによる絵が本文のように、繊細で美しく描かれていたため、情景をイメージしやすかった。
近代文学を最後まで読み切ることは、今まで大変だったが、これは短時間で読めるため、シリーズになっている他の本も読んでみたいと思った。

気持ちに余裕がない時、何となく現実逃避したくなったり、妄想が止まらなくなったり…
また現実から引き戻された時の胸が苦しくなる感じが、細かく表現されていた。
画集の上に檸檬を置き、因縁の場所が爆発されるという妄想(?)は、うんざりしている現実が吹き飛んでしまえばいいのにという主人公の思いを表現していてすごいなと思った。
また、せっかく現実と向き合う勇気を出せたのに、妄想だけで満足してしまうのも人間らしくて好きだなと思った。
嫌な現実を忘れられるくらいの檸檬なんとも言えない純粋さは、主人公が現実と向き合う勇気をくれた。
案外、勇気を出せずにいる時に、寄り添ってくれるのは檸檬のような些細なものなのかもしれないと感じた。

檸檬の美しい描写そして健康的な黄色が、読んだ後ずっと頭の中に残っている。
私も今度、八百屋で檸檬を買ってみようと思う。

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2024年04月29日

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病気になると趣が変わることはとても共感できました。
ほんの些細な小さなモノに感動や美しさを感じる事ができるようになること、つまりそれは、それだけ自分も儚く小さな存在になってしまった事を自覚したときではないかと個人的に考察します。それまで好きなものは、自分に自信があるからこそ、まだまだ自分が健在だからこそ扱えるものばかりで、命短くなった今、それらを扱える力がもうなく、むしろ、無機質なモノや儚く綺麗なモノに感動を覚えるようになったと感じました。
追求されたことは「無」。その無の頂点が主人公にとっては爆破であったから、ああいった想像をしたのかもしれないです。

個人的には、額に檸檬をあて檸檬の存在を楽しんでいるシーンが好きでした。

人が美しいと思うポイントは本当にそれぞれです。しかし、この本を読んで、個人的にびいどろおはじきを集めたくなる衝動にかられました。

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2024年01月06日

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