あらすじ
昭和の華・當間一族…地方名家・當間家の跡取りとして厳しく育てられてきた育郎は、座敷牢に匿われる妾腹の兄・蘭蔵に父の関心のすべてを奪われていた。辛くとも気丈にふるまう育郎だったが、そのそばには、常に一人の男がいた。典彦。育郎が幼い頃から仕える年上の使用人である。典彦は、孤独な育郎を蛇のように愛でた。深い口づけを教え、性処理とうそぶきながら股を開かせ、その長い指で尻を抉った。そうして育郎に快楽の種を植え付け体をいやらしく変えていった。そして数年後、事態は一変する。當間家当主が死に、育郎が次代を継ぐ時が来て― 孤独な御曹司に植え付けられた快楽の行く先は…。
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蟷螂の檻
友人の勧めで購入しました。
薄暗くて淫靡な雰囲気のある作品です。
年上使用人×名家の年下坊ちゃんのカップリングにピンとくる方はぜひ読んでみてください。
面白い
全体的にダークな印象のお話ですがとても惹かれます。典彦さんの大人な魅力にきっと坊っちゃんは夢中なのでしょうね。てっきり主人公とお兄さんの恋愛かと思ってましたが使用人との関係もこれはこれで面白いです。
Posted by ブクログ
昭和の初期?地方名家、當間家の閉ざされた色々。父は腹違いの兄に傾倒して自分を顧みず、母は精神を病み亡くなり、それでも気丈に生きる育郎が痛々しい。すがるものは使用人の典彦だけ……それも仕組んだのほ典彦……?重いけどこういうの好きです。
初めての作者さんでした。ちょっとダークな感じかな。名家の跡継ぎとして育てられた育郎だけどずっと孤独で味方は年上の典彦だけ…そんな境遇ならもう逃れられないかな。
Posted by ブクログ
不可逆的に歪んでしまった心の在り様があったとして
それが満たされる手段の不健全を世界の健全さがどれほど否定しても
救済による幸福の形の正しさを、誰も傲慢に裁くことなどできないだろう。
人間愛、家族愛、恋愛(性愛)。
それぞれ凡そ正しい形をする愛を差し出した、さち子にも蘭蔵にも飯田にも、育郎は何一つ救われなかった。
全てを食い荒らす狂気を孕んだ典彦だけが、その全霊で育郎を掬い上げることができた。
私には、これ以上ないほどのハピエンに思えた。
この二人が救われ得る最上の形だと思った。
この数日何度も読み返して、熱に浮かされたように囚われている。
Posted by ブクログ
もはやBLというカテゴライズが惜しいと思う程に、脚本と作風が良い。魂を侵食する毒のような狂愛が、歪な美しさを感じさせるまでに徹底されていて癖になる。 大正から昭和初期の純文学のような寡黙な過激さがよい。穢され壊され、何もかも忘れて灰になるまで溺れ逝こうとする姿が最高に美しい瞬間のように見えてしまう。 最終的な2人の行く末まで、読み遂げてほしい。
匿名
しんどい
内容がかなりしんどかった。個人的には好きなのでいいんですが苦手な人は苦手かもなと思いました。ただしんどいのが好きな人は是非読んでほしいです。
どろどろなストーリー
設定は昭和初期?雰囲気も暗くどろどろな家族設定。絵もすごく合ってる。
使用人だけど小さい時から主人を調教するなんてストーリーがすごくエロい。読んでて終始ドキドキ。
エロ、、、
別にいたしてるシーンとかはほぼない巻なのですが、雰囲気が最高にエロいです!
暗く闇を感じる話の雰囲気で、続きが気になってどんどん読めます!!
次巻も楽しみです
怖いもの見たさ
これはとんでもない作品に手をだしてしまったと思います。資産家ではあるけど父母共に狂った人で、お世話係は自分の欲望のもとにいたいけな子供だった育郎を間違った方向に育てる。育郎があまりにも気の毒だけど、典彦の執着ぶりが振り切れてるから抗うことをやめて身も心も委ねると、心の平穏が得られる究極の愛の形といえなくもない?いや、でも育郎の精神がどこまでもつのか心配で、この先どんな救いがあるのか目が離せませんね。
Posted by ブクログ
ちるちるで夜明け前女子がすきって言ってるのがわかった。ちょっと怖くて手が出せてなかったけど、みたら一気にハマってしまった。なんとも言えないゾワゾワーっとした感じがする。すき!
とにかく凄い
終始動悸が激しくなりながら一気に4巻まで読みました。自分だったら愛してる人が応えてくれたならより一層愛を注ぎたい・喜ぶ顔が見たいと思うので、攻めの異常な執着愛は理解できませんが、それでも2人の行く末に目が離せません。個人的には受けの兄やその世話人、受けの学友の方に魅力を感じます。
Posted by ブクログ
次期当主として厳しく育てられた育朗だけど、父の関心は異母兄である蘭蔵ばかりで産みの母親は精神を病んでしまいその後死んでしまう、そんな中で自分を唯一見てくれた使用人典彦に依存してしまうのは仕方ないのではないかと思うけどじっとり坊ちゃんを自分の物にして壊す気満々で(坊ちゃんも蘭蔵化しようとしてる…?)恐い。遺産相続人である蘭蔵は座敷牢で育てられたからか、心が子供のままだけど育朗の事は大好きなのかな?
あと育朗は兄が無力だと知ってても、どこか恐れてるよね…
どろどろ
仄暗い中を美しく歪んだモノが蠢いているのをずっと覗いているような感じ。お話しもキャラクターも切ないくらいに魅力的です。
Posted by ブクログ
総合評価:★4.8
久しぶりにダークな作品を読みたくなったので長年積んでいたこちらの作品にようやく手を付けました。
全5巻の内の1巻なので、まだ何もかもが始まったばかり…。これから物語がどう動き、どんな結末を迎えるのか、まるで予想が付かないのですがとりあえず1巻はめちゃくちゃ面白かったです。
何なら開始1ページ目から物語に引き込まれましたね。何か見てはいけないものをこっそり覗き見ているような、背徳感に近い感情を読者に抱かせる、そんな漫画だと思います。
それにしても典彦、悪い男だなぁ〜(笑)でもこういう腹黒い男、嫌いじゃない…。爬虫類みたいな見た目も超タイプです(笑)
さてさて2巻はどうなるのかな?続けて読んでみたいと思います♫
ドロドロ
舞台は戦後の昭和の日本のある地方にある名家の當間家。
その家の跡取りとして育てられていた當間育郎は幼い頃から父親の関心が自分に向いていない事、そしてその関心は座敷牢にいる腹違いの兄の蘭蔵に向いていた。
育郎の母親はよその女に生ませた子供に夫の関心が向いている事実に耐えられず心を病み、その後亡くなってしまう。
育郎は父親からも母親からも関心を向けてもらえないことに寂しさを感じていた。
そんな育郎の心の隙間に入り込んできたのは10歳ほど歳の離れた使用人の深山典彦だった。
彼は死んだ父親が當間家に仕えていた事から中学卒業後に奉公する事が決まっていたがその前から使用人として出入りしていた。
典彦は育郎が父親から顧みられず、母親が亡くなりながらも自分がいずれ家を継ぐのだからと気丈に振る舞っているのを見て彼が壊れる所が見たいという感情から幼い育郎に手を出すが一線を越えることはあえてしなかった。
その後育郎は大人になり彼の父親は死ぬが、當間家当主の座や財産を継ぐのは蘭蔵で育郎はその管理人としての当主代理という遺言に腹がたつもののどうしようもない。
座敷牢から蘭蔵が出てきたことやその世話をする男を新しく雇ったこと、そして育郎の結婚相手などが現れて彼の人生はどんどん波乱の展開を迎える。
とても重苦しいが艶のある話で目が離せない。
続きが気になる。
絵柄がすごく好きで引き込まれた全体的にダークで暗い感じの話なんですけどミステリアスな感じですごく良かった時代も今の時代ではなく大正?いつか古い時代設定っていうのもツボでした
力作ってこういうこと
すべてにおいて練り上げられた物語。
なんとなくや雰囲気で進むことのない展開が圧巻です。
それだけに重々しくドロドロとした話が苦手な人には向かないと思います。
ただのエロなBLでは、絶対にありません。
昭和初期の上品な描写と、登場人物たちがそれぞれに抱える異常性が、くっきりと浮き出た、読み応えだらけの1冊です。
大正ロマン的な
絵がちょいリアルなのと雰囲気があってお話しに合っていました。1巻はまだ序章という感じで、続きが気になります。皆幸せになって欲しいな〜と思いました。
とても切ないストーリー
優秀な跡取り息子が父親に愛されなかったコンプレックスから使用人により堕ちていく様が切ない。毎日四六時中教育と調教が繰り返され正気を失っていく。続きが気になります。
Posted by ブクログ
1巻2巻、一気読みしてしまいました。
大変艶めかしい表紙です。
戦後の昭和を舞台にした、使用人×御曹司のドロドロダーク&エロなストーリー。
地方名家の跡取り息子だけど、両親に少しも愛されずに生きてきた育郎。そして育郎の隣に常にいて、彼を支え続けてきた使用人の典彦。
怪しいバランスの主従関係に萌え。典彦が愛情に飢えている育郎坊ちゃんに付け込んでモノにしようと画策してるように見えるのだけど、彼の真意は第3話でしかさぐることはできないのです。
過去の育郎の母親との関係を考えると、純粋な気持ちを典彦に認めるのは難しいですね。本当は愛そうとしているのか、それとも壊そうとしているのか。
今は不器用にも典彦の愛を求めている育郎ですが、今後この関係に変化があるのでしょうか?
座敷牢とか心を病んだ母親とか、尋常ではない空気感にドキドキします!
相関図がかつてないほど入り乱れて、ドロドロ。どうしてこうなったと思ってしまうほどですw
…すべては蘭蔵の存在にあるようですね。
蘭蔵は無垢でかわいいけど、周囲を惑わせ狂わせる無自覚魔性系ですね。
育郎は、母親の願っていたような當間家の立派な当主であろうと必死にあがきながらも、心の中では家などなくなればいいと憎んでいる気持ちに彼の淋しさを感じます。そんな育郎にものすごく依存されながらも當間家の存続に力を尽くそうとしている典彦。典彦は、お家のため育郎を手懐けることに、仄暗い快感を感じているとしか思えない…HENTAI性を感じますww
とにかく淫靡です。
JUNEぽいところがちょっと懐古趣味だけど、一周して今はこういうのが新鮮に受け入れられそう。
凄い世界
終始漂う重苦しい雰囲気に滅入りそうになる…
あのお兄さんと倒錯的な関係だった父親が心底嫌いなんだろうけど、その行為に心を奪われた自分が一番嫌いなのかもしれないね。