あらすじ
武田法性院信玄はすでにこの世にいない――。織田弾正忠信長は自身の包囲網の要(かなめ)が外れたことを知るやいなや、次なる標的を越前百年の栄華を誇る朝倉左衛門督義景に定めた。金ヶ崎の退(の)き口から4年。蓄積された信長の怒りが、神懸かり的な進撃となって爆発する!! 織田軍3万vs.浅井朝倉軍2万5000。史上最大の“後詰め”大追撃作戦開始―!!
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浅倉討伐に乗り出した信長。ある時は調略によって、またある時は奇襲によって、朝倉家を内外から崩してゆく。その中で、斉藤龍興は命を落とし、お蝶ら腰元は逃亡生活へ。家臣に裏切られた浅倉義景は自刃。兵庫助も今まさに自刃して果てようとする。兵庫助、お蝶、そして権兵衛それぞれの運命は?!
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信長・秀吉に仕えた武将仙石秀久(権兵衛)を主人公にした戦国青春物語第12巻。朝倉攻め完結巻。ここにきて目覚めた朝倉義景が最後に男を飾る。それにしても遅すぎたか。より早く機に乗じていれば、味方に足を引っ張られることもなかったのにとも思う。でも悲劇的だからこそ母の最期の膳を味わう場面も生きてくるのではあるが。そして女に生きた斎藤龍興の最期も描かれる。心底憎めない男であった。