【感想・ネタバレ】影との戦い ゲド戦記1のレビュー

あらすじ

大魔法使いオジオンに、才能を見出された少年ゲド。自分に並はずれた能力がそなわっていることを知ると、魔法の力にさらに磨きをかけようと、魔法の学院に入る。得意になった彼は禁じられた呪文を唱え、自らの〈影〉を呼び出してしまい、〈影〉との果てしない戦いに引き込まれていくことになる。大賢人ゲドの若き日の物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ことばは沈黙に
光は闇に
生は死の中にこそあるものなれ
飛翔するタカの
虚空にこそ輝ける如くに
『エアの創造』


この言葉の意味を、最初はオジオンから、そして学院での長たち、自己顕示欲とそれに伴う失敗からゲドと共に少しずつ感じ取っていった。そしてラストシーン。それを本当に自分のものにできたような気がして、これがあれば彼のように自分の生を生きていけるような気がして、涙がでた。
一読だけでは、あまりにもゲドの心の成長が早すぎて私の心の成長はまだ完全についていけてはいないのだと思う。しかしだからこそこの物語は私にとっての希望の光、さらには人生の師として心の中にあり続けるだろう。
オジオンが、ゲドが好きだ。

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった!!!
魔法の解釈が面白い、言葉の延長線上にあるような感じ、言葉というものの力について考えさせられた
広大な海に散らばる島も、それぞれの文化も、当たり前に竜が生きているのも、現実的でありながらちゃんとしたファンタジーで良かった
内なる闇との闘い
口は災いの元と言うが、オジオンが寡黙なのはこれなんだろうな、ゲドが寡黙になったのもこれなんだろうな、と思った

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2025年08月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

68歳の老人が読んだ所感
現実を忘れて、ファンタンジーの世界に感情移入するのはなかなか大変です。むずかしいのは事前に自分が作者の世界に同調する必要があることです。たとえて言えば、おもしろいであろうと期待して映画館に見に行く感じ、途中で期待外れとわかっても、お金を払ってまで見に来たからには最後まで見る覚悟をもつ、みたいな。
1.魔法使いは、日本で言えば高僧。偉人のようにあがめられる慣習がある世界。
2.魔法使いは、魔法の専門学校を卒業して地方に派遣されている。東大寺で修行した僧が国分寺に派遣されるような感じ。魔法の専門学校も東大とか早稲田とか慶応とかみたいに、いろいろ流派があるらしい。
3.情景描写が多く自分で、文字から映像を想像しなくてはいけない。それを楽しむ必要がある。これはマンガと逆ですね。
4.アースシーという世界の海図を、読みながらたどっていくのも旅行気分で楽しい。ジクソーパズルのようでもある。
5.上陸する島ごとに、「ヤマタノオロチ」のような伝説がある。(各所に東洋的な世界観がある)
6.ノコギリソウとか人の名前に違和感あり(ねじまき鳥クロニクルみたい)。覚えきれないので、相関図を作成したほうが良い。
7.時々、展開が唐突で、シーンとシーンの経過時間の説明がない。映画のシナリオを読んでると思えばいいのか?
8.風の谷のナウシカのテト、オーム。もののけ姫のおっことぬしみたいのが出てくる。(宮崎駿さんはゲド戦記を何度も読んだと言っていた、原点はこれか?)
9.100マイルは160km、100kmは62マイル
10.最初に「昔々あるところに」がないのに、最後に「だったとさ」という語り部のことばがあり、違和感を感じた。(最初に説明はあるが、「じゃ、お話をはじめようか」がないのだ。幕があがり急に役者がしゃべりだす感じ、幕が開く前に語り部が登場してほしかった)
などが雑感です。
大人が読んでもタメになるかは、ちょっと疑問。68歳でタメになる人は、よほど順調で挫折のない人生だったのでは・・・。

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2024年07月07日

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ネタバレ

久々に読みました、小学生か中学生ぶり。テレビで映画やってたので読み直したくなった。ファンタジー小説は人によっては馬鹿にしてくるジャンルだけど、個人的には大好きだし凄いと感心することばかり。その世界観にいかにどっぷり浸れるかで凄さを感じられる。ゲド戦記もそんな中の一つ。世界観の壮大さ、ディテールの細かさ、登場人物の魅力や共感、応援したくなる性格、友情や愛情、嫉妬などの人間らしい感情。そんな色んなものが詰め込まれてると思う。
ゲド戦記1に関しては、全ての始まり。ゲドの魔法使いとしての傲慢さや荒々しさ、未熟さが描かれている。影は結局、ゲド自身のそういう人間としての暗黒部分なんだよね。己と向き合うこと、己の人としての悪いところに気づけることの難しさを考えさせられる話です。

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2021年05月04日

ネタバレ 購入済み

面白かった。
どこか懐かしい気分のする昔懐かしい牧歌的世界、魔法、夢を持った青年ゲド。ゲドは多くのものを失ったり自分から手放したりするけれど、魔法には一途だったと思います。ゲドの中で魔法の意味も変わってはいるのだろうけど、青年ゲドの変わっていないしょっぱさは最後までしっかりあったように感じました。個人的にはゲドが龍と戦うところが漫画みたいでロマンがあって良かったです。ゲド戦記は1968年の作品でルグウィン39歳の時の作品です。主な出来事はベトナム戦争、ビートルズが解散する2年前のようです。この物語には影という恐ろしい敵が出てきますが、真っ直ぐに恐ろしい味を出すやつでした。

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2020年02月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語は『ダニーがゲドの名前を得て、魔法使いになり影と戦う』までが書かれている。

1 霧の中の戦士
ダニーの幼少期。叔母から教えてもらったまじないで敵(ガルガドの兵)を追い払い、師匠であるオジオンに出会う。オジオンから『ゲド』の名を授かり、旅に出るまで。

事件がポンポンと起きるので、引き込まれてしまった。そして、最初の場所はどこだ……と地図で探す。島が多すぎて探すの大変。と思ったらページを少しめくると拡大地図があった。わかりやすい。

10世界のはてへ
影を追い詰めたゲドはやっと影の名前を知り、影と一つになる。

ここ、映像化したら面白いシーンなのだろうなぁと思いながら読んでしまった。最後は圧巻だけど、正直文章だけだと何が起きてるのかわかりづらい部分もある。

最後に気になった部分。
『そなた、エボシグサの根や葉や花が四季の移り変わりにつれて、どう変わるか、知っておるかな? それをちゃんと心得て、一目見ただけでも、においをかいだだけでも、種を見ただけでも、すぐにこれがエボシグサかどうかがわかるようにならなくてはいかんぞ。そうなって初めて、その真の名を、その全存在を知ることができるのだからな。用途などより大事なのはそちらのほうよ。そなたのように考えれば、では、つまるところ、そなたは何の役に立つ? このわしは? さてはて、ゴント山は何かの役に立っておるかな?』32p

ゲドの言葉を受けた、オジオンの言葉。役に立つかどうかではなくて、相手を知ることが大切だと説いている。これが巡り巡って『影(自分の中の邪なる心)』も知る必要があるという物語なのだろうな。

影におびえる必要も逃げる必要も追いかける必要もなくて、それはただ『そこにある』というだけの物語だから、別に影に勝ったわけではないのよね。
『「な、終わったんだ。終わったんだよ。」彼は声をあげて笑った。「傷は癒えたんだ。おれはひとつになった。もう、自由なんだ」』270p
ゲドが共に旅について来てくれたカラスノエンドウに言った言葉。
『ひとつになった』となってるので、影は消えてない。そこにあるものとして、ゲドが影を受け入れてる。戦いだけど、勝敗がない。

これはそういう物語……。

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2025年05月16日

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