【感想・ネタバレ】風と共に去りぬ 第2巻のレビュー

あらすじ

南北戦争が始まると、スカーレットの夫チャールズはあっけなく戦死した。遺児を連れてアトランタへと移ったものの、未亡人の型にはめられ、鬱屈した日々を送るスカーレットに、南北間の密輸で巨利を得ていたレット・バトラーが破天荒な魅力で接近する。戦火烈しくなる一方のアトランタを、レットの助けで漸く脱出したが、命からがら帰り着いた故郷〈タラ〉は無残に変わり果てていた――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

激動の第2巻。ハラハラしながら、読み終わるのが惜しいと思いながら、でも読んでしまった。
裏ページのあらすじでなんとなく先はわかっていたが、色々と予想外で面食らう展開だった。

戦争はつらい。いつの時代でも、どこの国や地域でも、あとに残るのは悲しみだけだなあと感じられる内容だった。
号砲の響くなか、メラニーのお産をなんとかやってのけるスカーレットが本当にすごい。いくらアシュリと約束したと言えど、ミード医師が来てくれないと言えど、放ってひとりでタラに帰るかと思ってた。(それか、お産によってメラニーは母子共々死んでしまうのかとも予想していた)
それがまさかの、すごい責任感。そして全員連れ出してタラに帰るのもびっくり。なりふり構わず、牛まで連れて。

最後…
老いた父親、逃げた召使たち、死に目にも会えなかった母親、病気に苦しむ二人の妹。食べるものも飲むものもろくにない。
変わり果てたタラを前に、明日から自分が養っていこうと決意するスカーレットが本当に立派。
自分がやらねば!という責任感が本当に頼もしい。ただの裕福な家庭に育ったお嬢さんでなく、胆すわってて強くてカッコいいなと思う。尊敬。

これからどんな展開になっていくのか、続きが気になる!!3巻も4巻もネットで注文したので、届いたら早く読みたい✨

…番外。
アシュリのことがどれほど好きかということが、1巻に引き続きよくわかる描写が面白い。そこら辺は、ほんまおもろいなぁスカーレット!って感じやけど、アシュリも彼女をまぁまぁ好きなんだと判明。
レットのような破天荒で強引な男のほうが私は断然好みなので、レットとスカーレット二人きりの場面はドキドキした!笑
この先レットが出てくることあるのだろうか?私達は似た者同士って言ったから、また会えるのかしら。今後もどこかでスカーレットを助けてほしいなあ。
…自分の気強いところがスカーレットと似てるので、本当に気になる(笑)

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2017年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本の戦争の記憶は太平洋戦争だが、アメリカの戦争の記憶は南北戦争である。アメリカの災厄の時代の物語。


 あいかわらずスカーレットは性格が悪い。でも、体裁はきちんと取り繕っているんだから、実に気高い。
 この巻でスカーレットの良さに気付き始める。子供の頃はただのわがままに見えたけれど、大人になって力や責任を持つようになって、自由になって、その本領を発揮してきたという感じ。



 なにより、この巻の軸はレット・バトラーである。

 スカーレットと名前も似ているが、思想の根源も似ている。女性だから本心を出せていないスカーレットと、自分を自由に表現できている男のレットが良い対比構造になっている。

 スカーレットは自分の鏡であるレットを見て、頭では拒否するが、心が惹かれてしょうがない。合理的な物の考え方は、まさに自分のやりたいことなのである。

 そして、彼の存在がこれからの彼女の在り方に大きな変化を与えるのだろう。

 スカーレットは解放される。



______

 どんどん物語に引き込まれていく。

 あと、レットバトラーの戦争観が日本人の共感を呼ぶよね。
 世界のどこでも太平洋戦争時代の日本みたいなことやっていたんだね。ただ、欧米はそういうの近代に終わらせていて、後進国の日本は技術の進んだ20世紀にやっちまったから大惨事になったんだな。南北戦争の時代に核兵器があったらアメリカ南部は焦土と化していたね。

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2015年12月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハリウッド名作映画の原作 全5巻のその2巻目。
いよいよ南北戦争が佳境に。
スカーレットが密かに心を寄せていたアシュリーはメラニーと結婚し、衝動的に結婚したチャールズとの間に子どもができたものの、チャールズは南北戦争に出征して、早々に戦わずして亡くなってしまう。

未亡人となったスカーレットはアシュリーが出征して一人アトランタに残されたメラニーの家に同居することに。

メラニーに送られてきたアシュリーからの手紙を盗み読みしたり、未亡人として目立たない振る舞いを強制される南部の伝統に息苦しさと退屈さを感じてそれに逆らった行動をとってみたり、傲慢とも取れるようなスカーレットの奔放ぶりは相変わらず。

一方でレット・バトラーは南部はその旧弊な考えのために北軍には勝てないと言い切って南部連合軍には参加せず、商船の船長としてイギリスなどから買い付けた物資を北軍の封鎖をかいくぐって南部に持ち込み、高い値で売り捌くという事を続けていたため男性陣からは蔑まれていた。
スカーレットはレットが届けてくれる南部ではもう手に入らなくなった贅沢品は欲しいが、彼の言動が自分の愛する南部を否定しているし、自分を揶揄うような仕草を見せられるので、いつも喧嘩別れのような形で突き放してしまう。

しかし、そういう日々の過ぎるうちに戦争が苛烈さを増してきた。一度はメリーランドまで北上して攻め込んだ南部連合軍もリー将軍の敗北と共に、押し返され始め、戦場が徐々にスカーレットの住むアトランタに向けて南下してくる。アトランタから非難する人たちも出てくる中、妊娠しているメラニーを動かす事は命を危険に晒すことになるとわかり、スカーレットは危険を覚悟でメラニーに付き添ってアトランタに残る事を決心する。
やがて南下してきた戦場の砲声がアトランタの街中でも聞こえるようになってきて、、、

映画(見てないですが)は恋愛物だと思っていたので、小説も基本そういうタイプのものかと想像していました。確かにスカーレットとレットの恋愛が軸にはなっていますが、南北戦争前の南部の伝統や風俗を描き出す描写やスカーレットという女性を、彼女の恋愛だけでなく、近づいてくる戦争への不安や、それに負けずに生き抜こうと決意する心の動きなど、恋愛小説という枠にはおさまらない魅力のある作品なんだとわかってきました

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2021年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

スカーレットとレットは現代だとカップルに見えなくもないけど、この作品だとよくわからない関係性にある。スカーレットはしょっちゅう激怒するし、レットは辛口コメントばかり言う。顔を突き合わせると喧嘩ばかり。

けれどお互い少しは好感持っているよう。特にレットはかなりスカーレットを気に入ってる。毎回スカーレットに罵倒されてもいざというとき助けてくれる。けど愛してないと言い境界線ははっきりさせている。のめり込んではいない。

2巻はスカーレットとレットの関係が深まり、2人のやりとりだけをかいつまんで読んでも面白い。甘すぎないが徐々に距離が近くなっていくのが良い。

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2021年02月09日

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