あらすじ
朽木(くちき)――過去にいわくありげな、一人の浪人。雲雀(ひばり)――家に居つかぬ父を待つ、長屋の少女。朽木が荒れ寺に開いた寺子屋に、雲雀が通いはじめ、二人は次第に心を通わせるようになる。だが、雲雀の父が起こした事件によって事態は急転。雲雀は朽木に罪をかぶせようとするが……!? 俊英・山中ヒコが描く、欠けたる者同士が寄り添って生きる、江戸・下町の人情譚。
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人情に感動
重い内容、厳しい状況を含んだマンガですが、それを登場人物のやさしさや人情が包んでいて、後味の悪さは感じません。個人的には、寺子屋の先生と暮らし始めた主人公が、先生が認めてくれるから進んで働けると語るところが感動的です。
Posted by ブクログ
雲雀ちゃんがいくつなのかわからないけど
家事いろいろできるってことはそれほど幼くもないんだろうけど
雲雀ちゃんのひたむきな愛情が泣けてしょうがなかった
他人同士の絆
寺子屋を始めた訳ありの浪人とある一人の女の子との絆を描いた作品の第1巻。
江戸時代のある長屋に父親と2人で住んでいる雲雀は最近近所の荒れ寺に浪人が住み着いていると友達から聞く。
空き巣に入られたおじいさんが刺し殺された上に十両取られた話と関連づけてその浪人が刀で人を殺して金を盗んだと思った雲雀達はその荒れ寺に浪人をつかまえにいった。
しかしそこは寺子屋だった。
浪人の朽木に教えてもらいながら字を覚える雲雀。
練習の成果を家に持って帰って見せようとするが父親は酔って帰宅してすぐに寝てしまった。
その頃小間屋は殺しと空き巣の捜査をしていた。
細目の旦那を筆頭に町で聞き込みをするなか寺子屋から出てきた雲雀たちも聞かれる。
あんなボンヤリした朽木に人は斬れないと啖呵を切る雲雀は帰宅後父親の荷物から十両を見つけてしまう。
父親を助けたい一心で朽木に罪をなすりつけるが細目は雲雀の父親が犯人だと見抜いていたのだった。
捕らえられた父親を助けようとした雲雀は誤って川に転落してしまう。
そんな彼女を朽木は泳いで助けるのだった。
無事意識を取り戻した雲雀は父親が遠島になったと朽木から聞いた。
その後長屋で一人となった雲雀は長屋差配の安兵衛によって引き取ってもらえる所を探してもらうが罪人の子ということもあって引き取り手が見つからない。
長屋の人からうちの子になるかと聞かれ優しさに涙しながらも先生と住みたいという雲雀を朽木は受け入れるのだった。
優しさと世知辛さが伝わってくる作品だった。
雲雀のかわいさと朽木の過去について気になった。
続きが楽しみ。