【感想・ネタバレ】仏教の思想 1 知恵と慈悲<ブッダ>のレビュー

あらすじ

インドに生まれ、中国を経て日本に渡ってきた仏教。多様な思想を蔵する仏教の核心を、源流ブッダに立ち返って解明。知恵と慈悲の思想が持つ現代的意義を、ギリシア哲学とキリスト教思想との対比を通じて探る。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

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匿名

購入済み

『仏教の思想』というタイトルのとおり、形式主義的な儀式としての仏教ではなく、思想としての仏教を見つめるシリーズの第1巻。日本は明治以降思想的に西洋の影響を強く受けてきて、宗教といえばキリスト教のイメージが定着してしまった感がある。だが日本はその始まりの時から仏教を受容し深く長い仏教の伝統がある。近代文献学の成果も取り入れながら仏教の深遠な思想と、現代の様々な問題への活用を語る本書は、より広く読まれるべきだろう。
それにしてもやっぱり私はブッダが好きだなぁ。

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2024年10月12日

Posted by ブクログ

最高に面白かった

因果律であるところの「縁」を説く釈迦が
なぜ「無常」や「無我」などの因果を否定する
ようなことを話すのか………

その理解がとても深まった

後編でとても心に残るのは
ヤスパースが仏教学者に質問するシーン

オリエンタリズムがあるのは
むしろ西洋に憧れた東洋人にこそ
根強いのではないかと思わされる

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2020年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

角川の仏教の思想シリーズ、ブッダの偉大なる知恵と慈悲の思想をギリシア哲学やキリスト教思想と対比しつつその現代的意義を探る。    -20101202

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2022年10月21日

Posted by ブクログ

 角川ソフィアが出た頃に買ったはずの本なので、1996年には買っていたと思う。
 それから、半分ぐらいは読んだのだけれど以後読まずで今まで18年間放置されていた本。本棚の奥まったところに移動せず、常に手前にあったことから「読む気だけはあった」と思う。

 今回初めて最初から最後まで軽く流す。
 今までは冒頭の地理のところで「参った!」状態の白旗。例えるのなら新約聖書の冒頭の家系図で頭が痛くなるような物か?
 そこを突破してしまえば釈迦の語った仏教の基礎的な教えがしっかりと書いてある良書だと思う。今回はさらっと通り過ぎたが、この後天台、真言と読み進めまた読み返すと思う。


 それにしても、釈迦が説法を始めたのは孤独だったからというのは斬新な考えだ。
 確かに知ってしまえば孤独になるのかも知れない。そのときに「周りはバカだ」とさらに孤独になる道もあれば、釈迦のように「皆すべて同じところへ」と説法を始める人もいるのだろう。
 もっとも、森にある葉っぱと手のひらの上の葉っぱ、どちらが数が多いか?と釈迦が弟子に問うたように、彼の知ったことのうち伝わったのは森の中で手のひらにのせた程度の葉っぱの量なのだろうな。その上には多くの葉っぱが生い茂っていることを感じなければ仏教のなんたるかは理解出来ない。
 いや、それを知っているからこそ仏教はキリスト教のように他宗派を弾圧せずに(そのような歴史がなかったわけではない)、今に至っているのかも知れない。
 世界に道を示す宗教があるのだとすれば争いを好まない仏教以外には存在するまいと確信する。

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2012年06月24日

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