あらすじ
六世紀中国における仏教哲学の頂点、天台教学。法然・道元・日蓮・親鸞など鎌倉仏教の創始者たちは、最澄が開宗した日本天台に発する。豊かな宇宙観を湛える、天台教学の哲理と日本の天台本覚思想を解明する。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
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Posted by ブクログ
鎌倉祖師たちの基となった天台教学を少しでも知りたくて読んだ。日本天台はほぼ智顗の直輸入らしく、知りたかった最澄の生涯についてはあまり触れられていない。ただ、やはり一向大乗戒壇設立については大きな功績として強調されていた。
智顗の教相判釈、法華経の構成や内容、華厳との違いが第一章で詳しく説明されていて勉強になる。
一見すると脇道にそれていくように思える西洋哲学、キリスト教、生物学、物理学などの話も、結局は天台思想に繋がっていく。これも「多即一」を表している?と思いながら興味深く読んだ。