あらすじ
誰もが予想だにしなかった驚愕展開をさらに覆す感動の伏線。そして、顔を突き合わせずして、瀬戸と内海の交歓を描いた最終話。「週刊少年チャンピオン」への出張版も収録したページ数大増の一冊。“喋るだけ”は万感の最終巻を迎える。
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「この川で暇をつぶすだけの青春があってもええんちゃうんか」―。イケメン眼鏡・内海くんとちょっと残念系男子・瀬戸くん。タイプの違う二人の男子高校生が放課後の河原でひたすらだべるだけの日常マンガ。
このマンガの何がすごいかって、大きなドラマが何一つないことだ。女子へのメールの文面や、ネクタイの結び方、ムカつく先輩への愚痴などなどをテーマに語り合うだけで、彼らの時間は過ぎてゆく。まさに「リアル」!
特に部活に打ち込んだ思い出もなければ、恋愛に熱をあげた覚えもない私の中高生時代でも、日常を彩っていたのは、友達との会話や、ほの淡い恋慕だけだった。(卒業前にどうしても欲しくて、大好きだった生物の先生の白衣をもらいに実験室を訪れたこと、皆覚えてくれているだろうか?)
『セトウツミ』で描かれる夕暮れの風景はモノクロなのに、目に痛いくらい鮮やかだ。放課後の河原に心が飛んでゆく。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
随所で「衝撃の展開」って言われててワクワクして待ってた最終巻。読んだ。たしかに衝撃の展開。
でも様々な伏線が張り巡らされていたんだね。
私は「想くんに罰を」らへんでやっと、これ…シリアスにもっていくんかな…?ってなったアレやけど。だってネグレクト感強めの親って割とどこにでもおるから…。
そんで内海はASD(自閉スペクトラム症)やった。
私は福祉関係の仕事についてることもあって、自閉とかアスペルガーの子と話すことも多い。アスペルガーの子は確かに色んな言葉を吸収してて、色んなこと知ってる。喋るの大好きな子が多い。その喋りに独特のセンスが加わったりするから、話聞いてるとめっちゃ楽しい。
規則性もそう。自分の中に決まったルール、ルーティーンみたいなものがあって、それが崩れると何もできなくなったりする。折り合いをつけるのが苦手。でもみんなそれぞれに規則性なんてあったりするんちゃうかなと思うけど。折り合いをつけるのが上手いだけで。
あと感想文とかも苦手やったりするから、内海も自分の気持ちを上手に言葉にできへんかったのはそれなんかなって。
人の気持ちくみ取るのも苦手な子多い(人が傷つくことも傷つくと思わずスルッと言っちゃったりする)から、瀬戸が自分の気持ちをバンバン言ってくれて助かったやろうな。そしたら気持ちくみとる必要ないし、傷ついたことさえも言ってくれるし。
なーんてぐだぐだ言うてますけど、私は内海のこと気付きませんでした。
これっぽっちも分からんかった。最終巻でそれ告げられるまでぜーんぜん気付かんかった。そういう仕事してんのに。
でもそれは瀬戸のせいやと言い訳したい。
瀬戸が、内海に違和感を抱くことなく、普通に会話してたから。だからおもろいなぁ、って、ただそれだけやった。
ていうかそれだけやねん。ほんまに。実際は。
人間なんて性格それぞれやし。自閉とかアスペルガーを病気やって押し付けて理解してくれへん内海の家族みたいな人間も一定数おるけど、それは基本的に知識と理解が足りてないのに偏見だけが強いパターン。
別に普通やのにな。あれが苦手これは得意って誰でもあるのにな。
でも、そう思わないで「あいつは自分達とは違う」って線引きする人はたしかにおるねん。
でもこのセトウツミには、最終巻までそんな人は出てこーへんかった。あいつは病気やからって線引きする人はおらんかった。
一巻から内海がASDやってことを知ってたら、たぶん読者がそうなっていた。読みながら、ああ内海はASDやからこんな考えになるねんな、って線引きしてた。私もそう思ってたかもしれん。今こんだけぐだぐだ語ってるしな。知識があるぶん、たぶん素直に読まれへんくなってたと思う。
だからこその最終巻。最終巻での発覚。
ほらな、別に普通やったやろ、って作者に言われたような気分。
だってあんだけ楽しかってんから。それが全て。
これは内海を救う物語のように思うけど、瀬戸を救う物語でもある。
それはもちろん色んな部分で。でも今巻では、内海の異変に気付いて、助けたこと。
気付いて、自分のできることを全力でやったこと。自分の行動で内海が救われたこと。内海が事件を起こさなかったこと。友達に罪悪感を背負わせなかったこと。内海の存在を肯定できたこと。
この、一見すると内海のために思える全てが、実は瀬戸のためでもあると思う。
次男は大変やから。基本人に頼られへんし、期待されへんし、生まれたときから兄貴の大吉と名前で差ぁつけられてるし。
そんな自分が友達を救った。
友達と一緒におれる未来を自分らで作った。
それは成功体験として素晴らしいんじゃないかな。自分には何もないと思ってた瀬戸には余計に。
そんでしれっと内海、最後にラインのアイコンもらった写真に変えてるしな。あーーもーーー!!最高やー!!!好きーーー!!!
これは完璧なエゴやけど、内海が東京に行ってもああやってラインとかで会話しててほしい。たまに会って、東京案内とかもしてもらって、いつかはお酒を飲みながら、またあの場所で。
Posted by ブクログ
参った。やられた。
内海が瀬戸に会えたこと、みんなに会えたこと
河原に行ったこと、ホンマによかったねぇ。
1巻からの伏線回収、
最後まで読んだらもう一回読みたくなる。
面白い、面白いのに切ない。
最後に内海のアイコンが変わるのが嬉しがった。
人は意外と自由やし、と瀬戸が言ったように
自分のこれからは自分で切り開けるし、
彼らには未来がある。
私なんかには眩しすぎる未来だと思う。
瀬戸がほんとにスーパースターやった。
ええ子や、ホンマええ子や。
ハツミちゃんも面倒な子やと思ってたけど
まぁまぁいい子やった。(ここからは上から目線で)
いやぁ、しかし、予想の斜め上行く展開ってこういうことね
驚愕
瀬戸はスーパースター。だけど影のスーパースターはハツミちゃんかもしれない。半端ない理解力と的確な行動力があったからこそ、内海が何をしようとしているか、予測できたんだから…。それにしてもウツミの今までの行動や言動の伏線回収、切ないことばかり。父親、母親から受けた仕打ちは計り知れない深い傷となって、ウツミを蝕んでいた。それを溶かすことのできたという意味では、やはり真のスーパースターは瀬戸なのか。内海にはどうか大学で自由になってほしい。本当の意味で自由になって、生きてほしい。
素晴らしいマンガだった。
Posted by ブクログ
「この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうか」…ただ暇つぶししているだけでなく、友情を育み、人として成長しているやん!!
最後は瀬戸のスーパースターぶりと内海の笑顔に感動しました。また全編を通してハツ美ちゃんがグッジョブ
Posted by ブクログ
笑いのツボ、作品の構成、キャラクターの良さ、物語の深み、全て大好きな漫画。
毎回笑いのレベルが高い瀬戸と内海の会話だけれども、同じ大阪出身者としては、とてもリアルでほんまにこんな高校生おるなぁ〜と言う親近感。
普通の大阪弁、河内弁、ドラマの金融屋が使うような関西弁なんて言う、関西弁の違いが触れられている部分、細か〜っと感動。使い分けたくなる感覚や、イントネーションが分かることが、嬉しかったり。
最終章で種明かしがあることは知っていたので、ある程度結末を予想はしていたけれども、やはりびっくり。瀬戸を儲け話で陥れようとしていた、ヤクザなおっちゃんまでも、仕込まれてたんかーっと。そして、そのおっちゃんの発言にもちょっぴり感動。
漫画を読んだ後、映画を見てみたが、再現率高し。ただ、映画は漫画の最終回までをカバーしておらず、あくまでも瀬戸と内海の日常を見せているだけ。短時間に全て押し込むのは無理なので、時間配分的には正解。ドラマには最後のネタばらしまで組み込んでいる様で、映画の続編と言う位置づけなのだと思う。機会があれば見てもいいなと言う感じだけれど、漫画と言うメディアがやはり一番いい様な気がする。映画とドラマ、違う俳優を使っているけれども、配役については特に異議なし。瀬戸好きの私としては、どちらの瀬戸も好みの役者なのでこの二人で良かったなと。
これは秀逸
ずーっと爆笑ばっかりやったのに、その中にフラグが散りばめられていて、一気に回収しながら狂気の恐怖の展開からの友情と救済
最後は感動と安堵で泣きそうになった。内海には瀬戸が本当に必要だったんだ
たぶんこれは当分何回も読み返すわー
しかし内海の両親、ホンマに殴ったろかって100回は思ったわ
神作、堂々完結。衝撃のラスト。
衝撃のラストシーン。ラスト2話目は、怒涛の展開すぎて息ができなかった。これまでのくだらない瀬戸と内海の会話に意味があったんだ。このラストのためのラストだったんだ。こんな神作久しぶりです。伏線回収も上手い。読む価値大アリ。個人的には、もっともっと評価されるべき作品だと思っています。この評価が少しでもセトウツミへの貢献に繋がれば。
このタイプのカタルシスは予想外
まさかセトウツミで、このタイプのカタルシスが得られるとは、悔しいぐらいいい漫画。
内海家の伏線回収や、
瀬戸のスーパースター天丼や、
ハツ美の役に立つストーカーも、
全体的に面白かったけど、
何よりふつうにええ話なんがアカン。ええ方のアカンやつ。
匿名
伏線回収
一気の伏線回収がすごかったです。
ずっとかけあいが続いていたかと思いきや、その中にフラグが散りばめられていて、一気に回収しながら狂気と恐怖の展開からの一転友情と救済がされる展開はすごいの一言。
また、読み返したくなる作品でした。
Posted by ブクログ
読むにつれどんどんハマってく作品だと思う。
物語が終盤に進むにつれ、今までの会話の中での
伏線回収がされてくのも「え、すごっ」てなった。
ただのモブ的キャラにも実は役割があったりして。
まさかの衝撃の展開に驚くし瀬戸がヒーロー過ぎて。
内海が瀬戸によって救われて、二人の関係性泣ける。
こんな漫画描けるの本当凄い。尊敬しかない。拍手。
予想外の
1巻からただただ面白く、そして時々「???」ってなってたことが一気にスッキリ!
とっても良いお話で感動です。瀬戸の優しさと賢さに惚れました。最高です。
河原じゃなくても続く物語
ウツミの事情が分かると、今までの反応や行動もそういうことだったのかと鳥肌が立ちました。
セトと出会った後でも家を燃やす計画を立てていたことに少しショックでしたが、最後にウツミのLINEアイコンが変わったこと、返信内容が普通の高校生であることに安心しました。
押しつけがましい友情でなく、リアルな友人を想う姿が素晴らしかったです。
大どんでん返しの最終巻
最終巻ということで
内海の家庭事情が明らかになる!
と、期待していたのですが…
まさかの大どんでん返し
内海が瀬戸に出会ったのは誤算だったのか?
いや、賢すぎて堅すぎる内海には
むしろ正解だったのではないか!!
登場人物全ての出会いが必然であったとすら
錯覚してしまうほどの緻密な話の構成
自分は内海のようにかしこくも
瀬戸のようなスター性も兼ね備えていないただの凡人
それでもこの漫画を読んでいると
そんな自分でも生きていていいんだ
と肯定してあげたくなる!そんな漫画でした
Posted by ブクログ
瀬戸と内海が河原の会談で毎日毎日特に約束も無く駄弁っているだけなんだが、その会話の全ての「ネタ」がスベリ無し。全部の会話がお笑いのネタ帳みたいやのに、最終話で…大どんでん返し、何となく内海の家庭の事情は複雑で、ネグレクトされとるんやろうな、とずっと匂わせてたけど、8巻完結の完成度の高さ、凄いわ…『セトウツミ』!!!
作中に病名が付いたと言う描写はあるが、病名が付いたからと言って「特別」になれなかった悲劇性は、挟間の中では「恩恵」や「配慮」を受けられないと言う社会問題も包括してる。
最高
漫才のような会話、ボケとツッコミの応酬、抱腹絶倒間違いなしです!大好きすぎて何度読み返しても毎度吹き出してしまいます。
最初「あ〜、はいはい、こういう緩い日常系の話ね」って読み始めましたが、最終巻では伏線を一気に回収する超展開に、読む手が震えました。
最終巻はちょっと違う
今までの巻とはちょっと違うけど、やっぱり良い。もっと続きを読みたい。映画も良かったけど、漫画も良い。また漫画も描いてほしいです。この作者さんに。
瀬戸も内海も大好き
ただの普通の会話のテンポがとっても良くて面白くて、大好きな回がたくさんあります。
最後8巻ではシリアスな場面も多いのですが、瀬戸も内海も周りのみんなも本当に大好きになりました。
何回読んでも吹き出すシーンがたくさん、最後は心が温かくなります。
良い暇つぶしになった!
川原で暇つぶしするセトウツミを眺める猫のような視点で読ませてもらいました。
彼らのやり取りを側で聴いてるような感覚で、まさに暇つぶしに読むのに最適な漫画です。
最後しんみり終わるのかと思いきや…小さく笑える幕でした。
Posted by ブクログ
最終巻。
作者さんの頭の良さに唸りまくり。
生き物と生きていく割合の6:4には感銘。
相棒とか探偵はBarにいるとかセトウツミとかGANTZとか今年はバディものが自分の中で熱かったです。よゐこの無人島生活もマイクラも大好き。以上
Posted by ブクログ
予想外の泣き笑いの最終巻。
このラストは想定内だったのかな?
一見どうでもよさそうなお喋りはどうでもいいわけじゃなかった。
サッカー部を辞めさせられた瀬戸の辛さが隠れてたり、家庭事情が複雑な内海の心の闇が潜んでたりしていた。
会話のくだらなさに救われることってあるかもなぁ。
最後のふたりのLINEのやり取りに涙する。
Posted by ブクログ
最終巻。これほど深い話だったとは。今までヘラヘラ笑って読んでた話の裏にこれほどのストーリーが隠されていたなんて。完全にやられました。セトウツミを見る目が完全に変わったと言っても過言ではありません。今までにないコミック体験をした、記念すべき作品となりました。何度でも読み返したいです。アイコンが変わったところ、本当に胸がつまりました。此元先生、うますぎです。
今回ももちろんツボはありました。ハチャトゥリアン、ルンバです。
Posted by ブクログ
クスッと笑ってしまう話から最後の展開は想像できなかった
最終巻が一番面白かったな
先の読めない展開がやっぱり好き
でもどの巻も付箋がドンドンつくほど面白かったから2巻でやめなくてよかった 笑
Posted by ブクログ
コレで最後。こうして見ると二人だけの河原でのやりとりだけでなくそれなりに登場人物がいた。内海の親からスポイルされた家庭の事情が紹介され、タッチがかわったでびっくり。物語性の高いラストにしたかったようだ。最後はラインのやりとりになってる。もっと読みたいところだがネタが続かないのかな。