【感想・ネタバレ】ピアノの森(10)のレビュー

あらすじ

ひとりの少年の、たった5分の演奏が、すべてを変えることもある。――うまくいかない初めての恋。海(カイ)の気持ちは冴(さえ)に伝わるのか? そして……物語は大きな舞台へと動き出す。

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天才vs秀才の因縁の対決、という鉄板の構図で、ピアノの世界でしのぎを削る若者たちの青春を描いた「ピアノの森」。
1998年から連載開始された本作は、途中、休載や連載誌の廃刊などを挟みつつ、2015年に完結。
平成20年には第12回文化庁メディア芸術祭漫画部門大賞を受賞、2007年にはアニメ映画化、2018~2019年には2度にわたってTVアニメ化もされるなど、各メディアでも大きな話題となった作品です。つまり、押さえて損なし!

物語は、主人公2人の少年時代からスタートします。
東京から、どこか昭和の名残を感じさせる田舎街に越してきた雨宮修平(あまみや・しゅうへい)。
高名なピアニストを父に持つ彼は、生まれたときから父の跡を追ってピアニストになるべく、英才教育をほどこされてきたエリートです。
そんな彼が転校先の小学校で出会った一ノ瀬海(いちのせ・かい)は、修平とは正反対の過酷な環境で育った、学校イチの問題児。
しかし、海はピアノを習った経験もないのに、誰も弾くことができない森の中にあるグランドピアノを自由に弾きこなす、というとてつもない才能を持つ少年だったのです。
そんな天才が放っておかれるはずもなく、やがて周囲の大人たちの思惑が絡み、海と修平の長きにわたる因縁の関係が始まります――。

自由奔放なピアノで、関わる人すべてを虜にしていく台風の目のような海。
そんな海のピアノに惹かれつつも、自分の歩むべき道を見誤らないよう行動を律して淡々と結果を出していく修平。
まるでモーツアルトとサリエリのような関係の2人が、互いに切磋琢磨しながら世界をまたにかけ、ピアニストとして、人間として成長していく疾走感あふれる物語に、ページを繰る手がとまりません!

アツイ感動を求めているなら、絶対に期待を裏切らない本作。
クラシックに興味がないという人も、曲や作曲者のイメージがわかりやすく表現されているので、抵抗なく入れるはず。
漫画を読んで曲に興味を持ったら、ぜひ劇場版アニメや、TVアニメシリーズで映像や音楽を補完するのもおすすめです!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

冴は海を受け入れ、二人は互いに愛し合うようになる。
しかし、海が東京に出張中にP Clubの女性陣から嘘を吹き込まれてそれを信じてしまう。
海は誤解を解くために森に冴を連れて行き、小さなピアノを弾く。
溢れだす感情。素晴らしい。

1
2014年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2002年にヤングマガジンで休載してから2005年にモーニングで復活するまでの3年間の空白を超えてとのこと。
休載されていたことを知りませんでした。
海がだんだん自分を確立しようとしているところは理解できます。

海を追いもとめる誉子。
なぜ海はコンクールで落とされたのか。
誉子の手の異変を見抜けない先生。

音楽社会の裏側をここまで克明に描写できるのは、のだめカンタービレの比ではない。

ピアノの世界を、最高作品としての道具と人との調和。才能と努力。

登場人物も発散するのではなく,収束する起点なのかもしれません。

ピアノを道具として自分を表現していく海の活躍が期待できます。

0
2012年06月24日

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