あらすじ
春秋時代末期の揚子江流域で覇権を争う呉と越。越王勾践に覇を唱えさせた名将・范蠡(はんれい)の類稀な生涯を壮大なスケールで描く。春秋時代後期に覇権を争う、楚、呉、越。楚の人、伍子胥は堂々たる体躯で将来を嘱望される青年。伍子胥は、呉との国境近くの邑・棠を治める兄・伍尚を助けるため船に乗り、江水を往く。「人材こそ国と家の宝だ」伍子胥は、地位や身分を越えてさまざまな人と出会い、歩むべき道を探る。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
五巻までは五子胥編、六巻からは范蠡編だ。
五子胥編では、楚出身の子胥が父、兄を誅殺され、呉に逃れて、楚に復讐するはなしだが、そんな中でも、孫武と出逢い、これを呉にまねき、闘いに勝っていく様がこ気味良い。復讐は、既に死んでいた楚の王を墓から出して屍に鞭打ってけりをつける。五子胥は、呉王 闔臚に信頼されていたので、楚出身といえども、呉を使って、復讐ができたのである。
范蠡編は、呉越の戦いだが、越王 允常は破棄旺盛で、呉を侵したが、ケガを負い亡くなってしまう。越王 勾践に代わり、こちらは非常に民衆からも慕われていたが、闔臚の後の呉王 夫差となったとき、戦いで負けたため、夫差に囚われ、僕のような生活を強いられた。これになんとか耐え、范蠡などの奔走で国に返ることを許された。その後、勾践は、国を富ますために、10年間無税にするなどし、満を持して呉との闘いにいどむ。その頃、呉は夫差の悪政により、軍も弱くなっており、戦いは圧勝に終わり、復讐をはたしたのである。
全9巻