【感想・ネタバレ】海街diary 9 行ってくるのレビュー

あらすじ

大ヒット☆鎌倉での四姉妹物語…ついに完結

春夏秋冬、いつもこの街にいた。いつも一緒だった。
そして―――すず、旅立ちの時…

浜田は千佳(ちか)と入籍し、エベレスト登山のために旅立った。
幸(さち)と佳乃(よしの)もそれぞれの恋が進展。
すずは中学生最後の夏が終わろうとしていることを実感する…。

すずが中学1年の夏、蝉時雨のやむ頃から始まった家族の物語、ついに完結!
すず、そして弟・和樹の“その後”を描いた番外編「通り雨のあとに」も収録。

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稲村ヶ崎、佐助稲荷、江ノ電のホーム…読むたびに潮の匂いが蘇る。鎌倉・湘南も吉田秋生さんも大好きな私にとって、まさに俺得な作品です。
29歳・22歳・19歳の姉妹と13歳の腹違いの“妹”が、父の死をきっかけに一緒に暮らすところから始まる物語。1995年発表の『ラヴァーズ・キス』と設定が一部リンクしているので、併せて読むのもおすすめです。
エピソードのそれぞれが、誰もがいつか直面する人生のワンシーンです。死にゆく人との向き合い方、実らぬ恋の終わらせ方、抗えない現実を受け入れる方法…と並べると深刻なようですが、吉田先生のタッチと相まって読後感はとても清々しいです。
モノローグの一つ一つが印象的で、中でも「死ぬために故郷へ帰ってきた人と 生きるために故郷を棄てようとする人 どちらもつらく悲しい」(2巻より)という一節は、ふるさとの意味を考えさせられます。それでも鎌倉は山も海もただ静かに在って、人々を見守り見送る街として描かれています。読めばきっと鎌倉を歩きたくなりますよ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ


・女子の言い分 男子の事情
ここで成り行きであっさり言いやがった!! 将志のおかげみたいなとこあるのがモヤるな…… でもおめでと〜 すずの返事が最高すぎる
四姉妹みんな恋愛が順調そうでよろしいことで。姉が温泉行ってるからってすぐに影響される妹たち。


・幸福
幸や佳乃の恋の物語をいちおう良さげに畳もうとしている。元彼との不倫を思い出している幸姉はちょっと自己陶酔的でアレなので、今彼が合っていると思います。
福田のおっちゃん…… 大切な人がいなくなって初めて、これまで自分がいかに幸せだったのか実感する。
金沢のいとこ・直人も恋人に会いに鎌倉へ訪れている。



・夜半の梅
直ちゃんのモデルを引き受けたドレス姿のすずかわいすぎ。
ヒマラヤ登山中の浜田店長と連絡がつかなくなり、千佳を心配したみんなが集って香田家が情報を集める前線基地のようになる。
大変なときなのに、だからこそ余裕がないすずを見て「かわいい」と思う風太。こういうところお見事
福田のおっちゃんがカッコ良すぎる。テンパっているときこそ普段見せない優しさを見せるひと。



・行ってきます
おわり!!! 乙!!!!!
最後のほうは大団円に向けて時制を飛ばしながら群像劇の各方面の物語をあたたかく締めくくっていた。
縁を繋いで、自分にとっての帰る場所、〈家〉を見つけた上で自由に世界へ旅立っていく者たちの物語だった。鎌倉という土地そのものが主役といってもいい。
こうしたテーマ上の必然か、ひじょーに保守的なハナシではあった。ヘテロ主義、ロマンティックラブイデオロギー、出生主義、家族主義…… そういうところがなんだかなぁと思わなくはない。めちゃくちゃ思う。でも、人生を描こうとするトーンと雰囲気、風景を大切に描くタッチがものすごく好みであったのは変わらない。

鎌倉行きたいな。『アオナツライン』(鎌倉が舞台のエロゲ)やりたいな
「緑の指」をもつ風太は、自然の命を大切にすることができるひと。人を見る目があるのも同根だろう。
将志とみぽりんって地味にデキかけてるのだろうか。すずと風太が付き合ってるから、将志が余計なことをしないように美帆が将志を仕方なく引き受けてるだけ?



・通り雨のあとに
数年後……10年後くらい?の後日談 1話で分たれた人生を、置いていかれた側から振り返る。連れ子同士で突然できた姉なんて、初恋するわな
『詩歌川百景』はこの山形の人々の話なのか
すずは風太と結婚するらしい。顔だけ映されないの不気味っちゃあ不気味だ。姉さん方はもう結婚したのかしてないのか……
すずの父の元妻だったひとが相変わらずヤバすぎる。また作った子どもを大叔父夫婦に預けて行方不明になったとか。幸たちの母といい、この作品世界には一定数そういう人もいるよね、という設定らしい。でもそういう人は物語にはほとんど登場しない(縁がない)ので目立ちはしない。たまーに言及されてギョッとなるだけ。





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2024年11月16日

ネタバレ 購入済み

詩歌川百景へ続く大河ストーリー

詩歌川百景三巻まで読んだところでこの本を読み返してまた感動しています。すずちゃんの高校以降に有りそうなドラマが、今後サブストーリーで展開してくれることを楽しみにしています。

#癒やされる #泣ける #感動する

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2023年06月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

母と父が出て行ってしまった、ある三姉妹と異母妹のお話。(主人公は異母妹っぽい。)
吉田秋生先生は「BANANA FISH」とか「吉祥天女」とかのイメージしかなかったので最初は戸惑ったんだけど、読み進めていくと世の中綺麗ごとだけじゃないって言うのがところどころ詰まっていてそこまでドロドロしてないのに吉田先生っぽいなって妙に納得してあっという間に読み進めてしまいました。鎌倉3部作の第二部との事なので近いうちに他のも読んでみようかと思います。

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2022年02月12日

ネタバレ 購入済み

行ってしまったー!

みんな大人になったな〜。なんだか穏やかな心になれました。それぞれの道に進むけど、悲しいお話じゃなくて絆を深める感じで良かったです。晴れやかな最後でした。番外編風太よかったなー。笑

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2020年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「喜望峰の風に乗せてThe Mercy」という映画を観終わって、町を歩いていて、このマンガを思いだした。 吉田の「行ってくる」という題の付け方にとても感心して、マンガの内容は端折るけれど、「行ってくる」に対して、「待っている」人や場所がある。マンガはそこがいい。それで覚えていたのだけれど、この映画では「待っている」けれど、「帰れない」。そこが辛い。どっちもあるよな。

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2019年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

終わってしまった…寂しいなぁ。
四姉妹みんな幸せな感じになって良かった。

あと最後の番外編が、意外だけど結構よかった。
陽子さん本当ダメだね…ってのは別に意外ではなく。
彼を主人公にしたのが意外だった。
陽子さんについていった方がグレてしまって、おじさん夫婦のところに残った方がまともに育った…そうだろうそうだろう。実の母親と居ることが万能なわけではないよね。

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2019年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最終巻。

山猫のおっちゃんの存在が自分にとっては一番大きかった作品。
4姉妹、それぞれアドバイスをもらっているし。

すずや姉妹たちはなかなか大変な環境だけれど、きっと毎日幸せだと言うだろう。
だから
最終話を読んで すずの義弟のこれからが心配になってしまった。。。
寺の親子はいい人っぽいけれど
今度はすずが 下の兄弟を救ってあげるのか、はたまた
一緒に住んではいないし、どうなるのだろう。。。

と思っていたら「詩歌川百景」なる彼の物語が開始するするそうで嬉しい。(なかなか境遇がしんどそうなので 楽しみ、とはならないが。。。)

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2020年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

4姉妹それぞれが良縁に恵まれる大団円。
現実の鬱屈を忘れたくてフィクションを読むわけだから、この爽やかな読後感で良いのだけれど。
でも今は少し精神状態が悪いので、良いパートナーが見つからないと幸せになれんのかと捻くれたくなる…。

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2019年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

完結。ピッタリのタイトルだった。
優しい風が吹いたような終わり方…その後ろに
ちょっと重い番外編が。
ずっと気になっていたけど
この作品の中で一番辛い状況にあるのって
和樹たちじゃないだろうか。

それにしても
ここまでのストーリーから一部だけを切り取った映画化は
やっぱり残念だ。

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2022年07月10日

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