あらすじ
新設部署「特捜地域潜入班」の一員となった刑事・鳴瀬清花。
かつての上官・反町から、潜入班の許へ奇妙な調査依頼が舞い込む。
「青森の旧家で起きた火災の現場から、“変なもの”が発見されたので調査してほしい」――
現場に潜入した清花たちが目にしたのは、焼け残った土蔵に保管された14体の花嫁人形だった。
謎の鍵を握る屋敷の当主は焼死。
人形の秘密を探っていく中で、清花は戦慄の真相に辿り着く!
新ヒロインの警察小説、第2弾。
感情タグBEST3
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民俗学的な要素とミステリの融合、文章は読みやすく興味深かったです。
本作の舞台となった地域のことは全く知りませんでしたが、名産やお菓子の名前など少し詳しくなれました。
Googleマップで調べながら読むと、個人的には面白さ倍増でした。
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求められて作って、手に負えないからと戻ってくる。
逆にどうしろという感じですね。
家守夫婦が娘を人形にしたのに、その方法を想像しなかったって、んで方法知ったら死のうとしたのがモヤッとする。死んだら人形となって残された娘さんはどうするんだと。
清花さんが桃香ちゃんの音楽会に行けるかどうか結構ハラハラした。
行けて良かったけどまさかの大所帯。
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結果だけ見たら、完全に猟奇殺人の様相を呈しているのに、そうでないのが斬新!
まず、現実に「冥婚」とか「人形婚」という風習があるのに驚きました。世の中は知らないことばかりだと改めて思いました。それにしても、作品の中の人形のように完璧なものができるとしたら、怖すぎる。
保存方法としての剥製の話から、プラスティネーションについても出ていましたが、「人体の不思議」展が、倫理的に問題あって取りやめになっていたのを初めて知りました。当時、人体標本の凄い技術を目にしたのと同時に、献体を望む人間がいることに二重の衝撃を受けたんですが、ここで、そうではなかったことによる三度目の衝撃を味わってしまいました。
現実の衝撃を小説で回収するという、なかなかの体験でした。
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親が娘と離れたくない思いを具現化する為に人間を剥製にする職人、だが剥製にする方法を知った親は後悔して燃やそうとする。親の気持ちを考えると複雑な話だった
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新設部署「特捜地域潜入班」の一員となった刑事・鳴瀬清花。
かつての上官・反町から、潜入班の許へ奇妙な調査依頼が舞い込む。
「青森の旧家で起きた火災の現場から、“変なもの”が発見されたので調査してほしい」――
現場に潜入した清花たちが目にしたのは、焼け残った土蔵に保管された14体の花嫁人形だった。
謎の鍵を握る屋敷の当主は焼死。
人形の秘密を探っていく中で、清花は戦慄の真相に辿り着く!
反町が清花を特捜地域潜入班にしたのは、わかっていたが、なぜ彼から指令が出るのかなっと最初に思ってしまった。上司のままだっけ?
話自体は冥婚や人形婚といった風習が主題に。やっぱり、このシリーズは地域の民俗伝承を主題にするっぽいので楽しみ。
子どもが先に逝ってしまい悲しみの中親が子供を人形にきたものの、親が亡くなってしまったことにより、人形だけが残され、行き場がなくなってしまうという悲しい流れがこの民俗伝承にはあった。
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今回はホラー要素が増してとても良かった。
何体もの花嫁。想像するだけで、恐ろしく、そして美しいのだろう。
冥婚や、人形婚などの話が大好きで死者の写真の話も出てきたのでこちらはハッピー!楽しい!
当事者にしか分からないが、やっぱり自分が大切な人を亡くしたら同じ事を思う
信じたくなくて、一緒にずっと居たいと思うし願うだろう。
でもそれは、エゴだよねぇ。分かってるけど、、、なんか悲しくなるお話だったね
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なかなかパンチの効いた事件でした。
14体の花嫁人形、って、想像しただけでゾッとするもんな
迷信、伝承、その土地の風習みたいなものと事件性の結びつけ方が自然なのが良いです。
2024.10.12
162
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「警視庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花」シリーズ第2弾
今回は、旧家で起きた火災の現場から変なものが発見されたので調査してほしいと青森へと向かう土井と清花。
焼け落ちた母屋の隅にある土蔵内部にあったのは、白無垢や打ち掛け、ウエディングドレスで着飾った14体の花嫁人形だった。
この精密に作られた人形の秘密を探るうちに戦慄の真相に辿り着く。
途中で勇も参加する流れになるのだが、今作は清花の活躍が凄かったように思う。
本物と見間違うような人形は、禍々しく感じて見るだけでも怖いものである。
その上に何体もあるとなると…。
以前TV番組で東北地方に伝わる人形婚を見たことがあったが、それは未婚で戦死した男子に奉納する花嫁人形のこと。
他国では冥婚の風習もあることにも驚いた。
知らないだけでいろいろな風習があるのだろう。
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シリーズ第2弾
青森の山間で、火事!
そこから、等身大の花嫁の人形が。
現場に赴いて、人形を見てみると顔もそれぞれ違う。黒子あったり、産毛まで生えてる。
産毛まで?そんなん人形に?
ひょっとして、
えっ?えっ?えっ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アウト!
とは言え、ホラーではない。悲しい時代背景が…
冥婚とか、人形婚とか、聞いた事はあるけど、ただただ哀しい…
でも、形式はそうでも、人形が本物っていうのはインパクトあり過ぎ…
時々、剥製って言葉もちらほらあって…
何ともやわ〜
何の剥製って言う気にもならん…
工房まであって…
確かに、ちゃんと剥製にするには、色々せなあかんのは分かるけど…
考えるだけで、ゾッとする…
でも、自分より先に子供が逝ってしまったりしたら、そういう事も考えてしまうんかな…子供が望む望まないに関わらず…
こんなの生業にするとかも、もうやめて!
人形たち、安らかに…
人体の不思議展の話も出て来たけど、中止の理由はそういう事やってんな。
Posted by ブクログ
もともと、このシリーズは、そこまで期待してはなかったですが、昔の日本の風習を使った、作者さんらしい人情のあるホラーになってて、ポロポロしちゃいました
やはり、期待を、裏切らないなぁ〜と
次を読もうと、思います!
Posted by ブクログ
人形が出てくるだけで不気味だが、今回は祟りとかのホラー系ではなかったので良かった。大切な人を失ったことからの行為だが、やはり普通には受け入れがたくそこにあれば気持ち悪いだろう。
警察に特捜地域潜入班なる部署があるのを初めて知ったが、なかなかユニークでやりがいありそう。そして、土井班長をはじめメンバーが個性的で、これからもたのしみです。
Posted by ブクログ
警視庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花シリーズ、2作目。
2作目にして早くも清花のキャラが好きになってきた!最初は刑事らしくあろうとしてか空回り感が激しく、痛々しささえ感じていた清花だが、警察官としても母親としても一段と人間性が上がってきて好感度がグングン上がってる。もともと優秀な刑事なだけに、比奈子や恵平と違って行動もしっかりとしていて、頼もしさや安心感があって良い。いずれは元旦那と元鞘に戻るのかもしれないけど、今後の彼女の成長が楽しみ。
今回のテーマは花嫁人形。人形モノのホラーは怖くてほんと苦手な部類なのだけれど、今作の人形たちは怖いというよりは悲哀の方が強いかな。実際、恨みを込められたものでもないし、人形を作製した側も作製を依頼した側も、少なからずの愛情をその人形に注いでいたであろうことを想像できるから。まぁ、時代の流れ的に人形の存在そのものを持てあますことになるのは人間のエゴとしか言いようがないけれど。まぁ、少なくとも都夜さん(比奈子シリーズ参照)みたいな嗜好の持ち主じゃなくて良かったヮ。
Posted by ブクログ
一方的な捉え方で断罪しない、が始まったのでこれもまたもの凄いシリーズになるんじゃないかと期待値が上がっております。面白かった。
加えて、地域の文化や伝統、猟奇度も増し増しです。今回は冥婚・人形婚、マヨヒガに座敷童子。冥婚は世にも奇妙な物語で観た記憶があるのですが、人形婚は初耳。
実物大の花嫁人形は怖い上に、本物使ってるんですか……ヒッとなりました。登場人物たちも、製作のおぞましさ罪深さは感じてるけれども、それを望んでしまった人たちの想いもわかる、というスタンスなので、言葉が変かもしれないですがほっとします。佐藤教授は教授っぽい知的探究心で今回はこの人だけちょっと(「凄い技術なので作り方気になる」はうーん…まぁ教授ってこうだけどさ……)。。
「出戻り」、確かにそうだけどそうか〜となりました。
前回もそうだったけれど、潜入先の地域住民も何が行われてるか知ってて黙ってたり協力したりしてる、というのを追及しないのも好きです。逮捕する班じゃないというのも大きいんだろうけど。
シリーズ開始時のサーちゃんは自分の正義を相手に押し付けてたけど、2作目にしてそれをしなくなったのでこの主人公も好きになれそう。続きも楽しみです。
タイトルの「LIVE」がよくわからなかったけど、アンネ・フランクの引用と世界で最も美しい死体の子のあれか……たぶんこの子は写真見たことあるけど剥製だったのかぁ。ふくふくしててほんと眠ってるだけみたいなのを思うと、取り残されて…みたいな感覚は切なくなります。
Posted by ブクログ
2023/7/22
独身のまま静かに死なしてくれw
と独身の私はちょっと複雑な気持ちになる。
冥婚と言えばで思い出す話があって話に集中できない。
昔タイに行ったとき日本人と同性婚したという化粧品店店員の男の子がお相手の親族にお祝いの花嫁人形をもらった。
「これ高い?」って写真見せられて「まあ高いよ」って答えてお返し困ってるのかな?と思ってたけど「呪い?」って聞かれて「??」って顔してたらどうも聞きかじりの冥婚と混ざって嫌がらせで贈られたといぶかしんでいたらしい。
お互いカタコトの英語で今ほどネットも早くなくネット翻訳もイマイチで推測だけど。
日本人的にそれはない!と焦って「100%好意!!」って翻訳見せたけどしっかり伝わった自信はない。
うんうん、そう言うよね~みたいな反応ですごい心残りがある。
今ならもっと伝えられたのに。
親族の人、同性婚とは聞いてない可能性はあるけど外国の人と結婚するからよかれと和装の花嫁人形贈ったのよ~
うちの親とかももらったらしいよ。ご年配の方よ。きっと。
そんな高いの嫌がらせで贈らないよ~( ノД`)シクシク…
今からでも伝えたい。ハズバンド誤解を解くのだ。
幸せにしてたらいいな。
という本に全く関係ない話。
Posted by ブクログ
悲しくも切ない話でした。
子を持つ親としても気持ちはわかるけど、親も永遠には生きられない。その場の感情としてはこのように行動したくなる気持ちはわかるけど、(言葉は悪いが)後始末はどうする?と言うことだろう。
死生観にもよるかもしれないけど、いい話でした。
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等身大の人形の花嫁が蔵に14体。
想像するだけで怖い。前作よりもホラー感が強くて昼間読んでるのに鳥肌がたった。
冥婚なんて知らなかったし、台湾の死後の事情にもびっくり。
そんなに独身のまま亡くなるのはダメなのか。
事件よりもそっちが気になってしまった。
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内藤了『LIVE 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』角川ホラー文庫。
シリーズ第2弾。左遷された女性刑事が警察庁に新設たばかりの特捜地域潜入班に配属され、そこで活躍していくという物語。
今回もまた物足りなさを感じた。
県警捜査一課の班長を務めていた31歳の木下清花は被疑者を勾留中に自死させたことで県警捜査一課を追われ、警察庁特捜地域潜入班に配属される。
さらに、それまで家庭を顧みなかった清花は夫にも三下り半を突き付けられ、離婚する。
しかし、清花は娘のことを考えて、元夫と娘と義母とで同居を続けることに。
今回は、青森県の山間にある旧家の屋敷で火災が発生し、焼け跡の敷地内にある土倉から見付かった花嫁衣装に身を包んだ十数体の等身大の人形の謎に迫る。
調べを進めると、その花嫁人形には恐るべき事実が隠されていた。それは、冥婚のためなのか、人形婚のためなのか、或いは……
きっと最終巻で、清花は元夫と再婚し、木下清花に戻るのだろう。
本体価格720円
★★★★
LIVE警視庁特別潜入捜査班
蔵の中に花嫁人形…しかもかなりリアルな等身大だなんて。想像しただけでも怖い、薄気味悪い!想像もできないような話でしたが、ミイラを作った人がいるのだからあってもおかしく無い話ですね。人の思考回路が1番怖い!
Posted by ブクログ
青森の旧家の火災現場から発見された14体の花嫁人形は何かがおかしい
清花達は“人形玩具研究所“の研究員として潜入する
前回よりホラーしてました
民族学とか関わってくる話は大好きです
愛があるからする
でも愛があるから許せない
Posted by ブクログ
うう(-。-; やっぱり人形関連は苦手だ。
冥婚は知っているけど、行われていた当初は、ここまでしたのかなぁ……。
ですが、しっかりと明るい方を向いて終わったので良かったわ。
Posted by ブクログ
いろいろ勉強になりました。
でも、死んでしまった娘を人形に加工して 一緒に暮らすごっこをして、果たして幸せだと言い切れるのかな?
親として、成長しないまま 供養しないまま自分達の悲しみを癒すためだけにしているような気がする。
Posted by ブクログ
鳴瀬清花シリーズ2作目。舞台は青森。津軽弁ってとても温かみがあって好きだな。
本作は少しホラー感がありつつも冥婚や死後婚などの文化の話はとても興味深かった。
親が子を想うように子が親を想う気持ちはとても
尊いものだなと感じました。
本の中で悲しい時は泣かなくちゃ、知らないふりをしたらダメだという言葉がとても印象に残った。
いっぱい泣いて、そこから立ち上がるしかない
Posted by ブクログ
『鳴瀬清花』シリーズ2作目。
初登場より角が取れて丸くなったように思う。最初、あまり好きになれないキャラだと感じたけれど、清花は、自分を顧みて反省するところは反省して直していこうとするところに好感を感じた。
某キャラの七味に比べてグミのインパクトが弱いのが残念。
Posted by ブクログ
派手な捕物はないが、それでも怖さや悍ましさがヒシと伝わる作品。
ただ、それ以上に…。
今、世の中にはそこらじゅうにネガティブな事象が蔓延っている。
戦争、病原菌、異常気象(もはや異常とは言えないが…)、経済の悪化と物価上昇、それに伴う犯罪率の上昇…数え出したならそれこそ枚挙に暇が無い。
それでも、
私は逆縁ほどの慟哭は無いと思う。
残されたなら、きっと狂うだろう。
とても哀しい物語。
Posted by ブクログ
火災現場に残った蔵から発見された14体の花嫁人形。あまりにも精巧な作りの人形はどうやってなんのために作られたのか…。地域潜入班の清花と土井が人形研究家として捜査にあたる。
ムサカリ絵馬とか冥婚とか、文化人類学的な要素とからめつつ、っていうの面白い。これきっと映像で見るともっとホラー感出そう。