あらすじ
秩父山域で行方不明になっていた男性が遺体で発見された。
ニホンオオカミの研究家だった男性の身体に残されていたのは、人とも獣ともつかない生物の複数の歯形。
事故死か、それとも何かに襲われたのか――真相を探るべく、潜入班は現地での調査に乗り出す。
レコーダーに録音された謎の遠吠え、奇妙な“人狼”の目撃談……
手がかりを辿り、狼信仰の伝わる神秘の地で清花たちが直面した恐るべき真実とは。
「鳴瀬清花」シリーズ第3弾!
感情タグBEST3
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本作もスルスルと読んでしまいました。
推測のとおりでしたが、本筋を支える民俗学的な要素などは興味深かったです。
内藤了さんの作品から参考文献に手を伸ばしたことが多々あり、今回もそんなことになりそうです。
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あれが噂のヤマンバですか。
想像以上に苛烈。
そりゃあ土井さんも丸山さんも恐れる。
太田氏は襲われたんじゃなくてヒトオオカミが助けようとしてたんですね。んで、交流があった。
他人の幸せは他人が決めれる訳では無く。
全員が全員納得する成果じゃ無くても、目に見える成果じゃ無くても必要だと思う人が居るから、必要とする場所があるから存在する班。完全に縁の下の力持ちという訳でもなく。まあ、要するにありがたい班。
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秩父山域で行方不明になっていた男性が遺体で発見された。
ニホンオオカミの研究家だった男性の身体に残されていたのは、人とも獣ともつかない生物の複数の歯形。
事故死か、それとも何かに襲われたのか――真相を探るべく、潜入班は現地での調査に乗り出す。
レコーダーに録音された謎の遠吠え、奇妙な“人狼”の目撃談……
手がかりを辿り、狼信仰の伝わる神秘の地で清花たちが直面した恐るべき真実とは。
狼に育てられた少年を探す調査となった今回。虐待されていてもその後の環境次第で優しい心を持てるということが伝わった。
BEAST鳴瀬清花
秩父には行ったことはないけど、山の更に奥の渓谷に狼が生息していた時代がそんざいし、まだ地域によっては信仰なのか?白飯を秘密裏にお供えしていく。子供が神隠しで消えて狼になる?実際にありそうで怖い話だった。
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今回もとても面白かった。
名前の通り、BEAST。獣。
虐待の話がたくさん出てきて、ウッとなったし
主人公の家庭と比べると悲しくて悲しくて。
色々な例があって、そこでは少年は保護されたが亡くなってしまったと。
必ずしもそれが正解とは限らない。
少年は、人間に戻らない方が幸せなんじゃないだろうか。そう、みんな思った結果がこうなんだ。
狼についての話がたくさん聞けて学べた!笑
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予約本とともに借りた成瀬シリーズ3作目。
今回は人狼や狼信仰についてだったけれど
虐待の話が結構出てきて、それが主人公の家庭と
比較されることで、とても読んでいて苦しかった。
人は生まれる場所を決めてから生まれることが
できない不平等さというか…
「人間が1番偉くて幸せですか。」という台詞が
出てくるほど、人間も結局は獣で、完璧な存在ではない。人は狼を恐れているけれど、狼だって
人間という生き物を恐れているのではと思った。
秩父山域の狼信仰。とっても読んでいて興味深かった!この作者の民俗学的な知識にはいつも
自分の知らなかったことが知れるから読んでいて
ワクワクします。
今回の癒しシーンは秩父の山で食べる温かいうどんと冷酒の日本酒。
山の澄んだ空気で食べるうどんと日本酒。
あー絶対美味しい!
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3巻目でそう言う着地を持ってきたか、という印象。
日々と伝承の境目を見極めた上で人の世界に戻さないほうが幸せっていう現実が、現実すぎる。
最近三峯神社に行ったので秩父の山と狼っていうのがイメージできてよかった。
勇がキャラを濃ゆくしてきてよかった。
本能的に陽キャなのに人に見せない姿を持っていて、陰陽がハッキリしてきて魅力が増していた。
2025.1.3
4
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再婚した父から体罰、母からは諦められネグレクト状態その環境化で事故によりオオカミが住む村に置き去りされヒトオオカミとして成長した少年。その少年を森から助け出すのが幸せかそのままが幸せかは他人が考える価値観ではない。どんな時も自分の価値観を押し付けてはいけない。
Posted by ブクログ
2024/7/12
地域潜入班シリーズ。
子供が絡む虐待の話が多くて心が痛むし憎悪する。
なんなんあの母親。怖すぎやろ。
最後の豹変するとこホンマ何?
おるんかなーおるんやろうなー
こういうモンスターみたいな人。
出会ったらどうしたらいいのか。
関わらないようにするしかないよな。
Posted by ブクログ
面白かった。
最初の方で山のこととか、神社の話で半分くらい費やしてたのにはビックリした。
最後まで人間社会に戻ることなく、山の中で暮らしていく。この価値観が正しいか、間違ってるかは誰にもわからない。でも、今のままがあの子にとっては幸せなのだろう。
虐待の部分はあまり気分の良いものではないが、でもその報いは受けたのだろうと思う。
人間て、あそこまでぶっ壊れるんだ、と思った。
この先、どんなふうに向かうんだろう?それにも期待
Posted by ブクログ
幼児虐待とかいうレベルを超えてる気がする。何か、もう…何も言えん…
子供が、怯え切って、いかに怒られないようにしようかとしてるところが…
可哀想すぎる…
それも、自分が悪いことしてるから、怒られてるとか思いながら…
全然、悪くないのに…
生まれてから、ずっとそうやったら、何が良いか悪いか分からんのやろな。
善悪の判断がつかない…
こういう時に使う言葉ではない気もするけど、何か悲しい…
このエピソードの後に、事件が…
行方不明…
山で…
ヒトオオカミの真実…
でも、本人にとって、何が幸せとか、周りが気にしても分からんしな…
警察として、地域潜入班として、この結論が良かった気がするな…
「人間が一番偉くて幸せですか。少年にしたら、突然別の世界へつれて来られて、言葉や礼儀を仕込まれて…ていうか、その子は元々人間でしょう?狼と暮らしていたけど人間ですよね。それとも、保護した人たちは彼をなんだと思ったんでしょうね。人間に戻そうとしたとして、それってただの人間じゃなく、自分たちが理想とする人間ってことだと思うんだよな。」
自分の狭い視野で、人の幸せを語るのやめよう…
Posted by ブクログ
「警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花」シリーズ第3弾
今回は、改めて潜入班のメンバー達の際立つキャラに、息の合った掛け合いの中進んでゆく捜査に、気持ちの良さを感じた。
前作も含めて、ラストは誰かを逮捕してスッキリというわけじゃないのだが、内容的に曖昧さを残しておくというのもありだと思った。
今作は親から虐待を受けている少年を気にした同級生の父親が夏休みにキャンプへ連れて行くために誘い、車で向かう道中に事故に遭う。
その父親は亡くなったが、一緒に乗っていたであろう少年の姿はない。
その後、秩父の山奥で行方不明になった男性が遺体で発見され、男性の身体には人とも獣ともつかない生き物の複数の歯形があった。
事故死なのか、何かに襲われたのかを潜入班が調査に乗り出す。
行方不明の少年が人狼なのか…
信仰は祈り、信仰は愛、そして呪いなのか…
狼信仰の伝わる神秘の地で清花たちが直面した恐るべき真実…。
行方不明の少年の家族のその後は、なんとも言いようのない結末。
禍々しい雰囲気ばかりではなく、ちょこちょこと挟んでくるのは清花の娘の話だったりするので、それもまた良い意味で少しの間の癒し効果となる。
別れた夫と今も同居しているが、義母との関係は良くて娘への愛情もとても感じる。
Posted by ブクログ
“よろず建物因縁帳”の春菜のことをあまり好きでないという人は結構多かったかと思いますが、私は春菜のことは好きで、それよりもこっちの清花のことのほうが最初の最初は鼻についたものです。
それが今やどうですか。左遷されてこのチームに入ってから、刑事としても母親としても温かみのある人間になっている。彼女の義母がまた素晴らしくて、握り飯によだれが垂れそう。私はひそかに澄江さんファン。
親による虐待が頻繁にニュースとなる昨今、少年のことを思うと胸が苦しい。襲ったわけではない、助けてくれたのだとわかったときは涙が溢れました。
星が見えるほうが幸せだと人間の尺度で思いがちだけど、そうとは限らない。チームの決断に賛同します。
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日本狼らしいものと出会って死んでしまった人物の謎を追う今巻。
何より驚いたのが、剥製ですら4体しか残ってないということ。科博に行くたびに会っているので、もう少しあるのかと思ってたσ(^_^;)
それに連なるある少年の行方。
2つの謎が重なっていて、今回も大変楽しい時間を過ごしました。
ある意味では考えることが多い作品でもありますね。
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山で行方不明になった男性が遺体で発見される
彼の体には正体不明の歯形がついていた
狼信仰が残る場所での謎の歯形は今回だけではなかった
幸せは人それぞれ
それでも誰かを犠牲にしての幸せなんて許容できない
メンバー達が選んだ道は良かったと思いました
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シリーズ第3弾。
虐待の末の結果かぁ。辛すぎる。
親になったらいけない人間というのはいるんだろうなぁ。予想を超えたよ。
暁海くんにとって、あの選択が最善だったと思うけどそれも悲しい。
太田さんの亡くなり方が、清花たちの想像通りであればいいな。
でも、1番の被害者は瑛太くんでは?
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「鳴瀬清花」シリーズ第3弾!今回の事件も悲しい。人狼として生きるのが幸せか?人間として生きるのが幸せか?それぞれの思いが複雑に絡み、最後はやはりみんな幸せになって欲しいなと。
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プロローグが物悲しい…。虐待する親とその子供の心理状態もそうだし、善意で動いた宮本さんの結末も。
狼に育てられた子が人間社会に戻るのがいいことなのかどうなのかは確かに分からないな。勇くんの言葉がすごく刺さる回だったけど、どんなバックボーンあるのかすごく気になる。
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警視庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花シリーズ 、3作目。
特捜班メンバーのチームワークが回を追うごとに良くなって、読んでいて清々しくさえ思う。清花の家庭も1作目の時の不穏な雰囲気とは大違いで、ストレスなく安心して読めて良い。事件の内容が何ともやり切れないだけに、チームの仲の良さと清花の家族のほのぼのとした雰囲気が癒してくれている。
事件そのものはほんとに辛くてやり切れない。結構グロいのも平気で読める方なんだけれど、子供に対する虐待シーンは何か苦手でページを捲る手が止まっちゃう。プロローグを読み終えるまでがちょっと時間掛かっちゃったな。
全体的に興味深くスルスルと読めたんだけれども、真相は最初で予測したまんまだったかな。現実的にあり得るのかは正直?なんだけど、タイトルからして、もうそれしかないみたいな。親が想像以上に最低だったことくらいかも、想定外だったのは。
死神女史はどこでも出没するのねww嬉しくてテンション上がりましたけどww
Posted by ブクログ
鳴瀬シリーズ第3弾。
民俗学者の不自然な遺体を再調査する土井率いる地域潜入犯。襲ったのは絶滅した狼かそれとも人?生き霊?? 義父に虐待されていた小学生が行方不明と分かりもしかしてと捜査する。少しストーリーにムリがある感じは否めなかったな。鳴瀬の家族内が話の内容に重きを置き出したのかな。
Posted by ブクログ
人間とは、と考えてしまいました。
今回は人狼。ぐいぐい読みましたが心が痛い。
「家族の元に返す」が最適解にならないことはよくあるのでわかっているけれど、「人間社会に帰る」ことが最適解にならないのはつらい。
それでも今回も、彼の新しい生き方を見守る地域の目は優しいのでそこだけが救いかもしれないです。
勇くんの過去もすこし滲み出ていた。巻き込まれてる子どものことよく見てるのもこの辺に理由があるんだろう…これから更に出てくるのかな。
三峯神社などの狼を神格化してる神社の話は聞いたことありました。ますます気になります。
秩父の山深さも見てみたいです。住んでるところが、山もあるけどどちらかというと海なので。
Posted by ブクログ
内容は、プロローグから想像して、真っ直ぐそのまま読んでくださいって感じだったので、謎解き感は薄かったです。それに、子ども一人いなくなっているのに、児童相談所も警察も、あんな杜撰な対応はしないよなーと思いました。わたしが、信用し過ぎているだけなのか?
主人公の娘さんとのやり取りがかわいくて好きです。あと義母との関係がよくなっていくのは、安心感があっていいです。1つの現象を、良い方向から見られるようになっていくのは、気付いてよかったねと思わせてくれます。考えなしで、人を傷つけている主人公なだけに。
Posted by ブクログ
被虐待児と山に住まう生き物の謎を探るお話。
不明の被虐待児を追う過程で主人公が自分の子供に対する気持ちを確認しながら話は進む。
お互いが気に入らず離婚したのであれば同居は無理なんじゃ?徒歩3分位に住めば?なんて思いながら読んでるのでなかなか集中して楽しめない。
現実の森で遭難者が何年も生きている人がいるのであれば話を聞いてみたいものです。