あらすじ
売れないもの書きの人見は、極貧生活を送っていたのだが、日がな彼独特の理想郷を夢想していた。ある日、学生時代の同窓生、自分とうり二つの億万長者が死んだことを聞き、恐ろしい企みを思いつく。
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Posted by ブクログ
初めて読みましたがこれまでの江戸川乱歩とは少し違う世界観に酔いしれました。
「パノラマ島綺譚」は正に理想郷を舞台に一攫千金と楽園の為に犯罪を起こす男の話ですが、
トリックと言えば終盤の死体の隠し場所の謎解きくらいで
(それも目星を付けれるくらいの謎解き)ほぼ犯人目線で物語が進んでいくので、
逆に「一体この物語の終着点はどこだろう?」と乱歩の掌で転がされている感覚が強かったです。
乱歩本人が解説にもあるようにこのような夢想物語を描くことを恥ずかしいと思っていたようですが、
島に上陸してからの描写は耽美的で浮世離れしていて、
到底理解できぬ程の狂気なのに恐ろしく美しいと思ってしまう。
まるで宗教画や西洋絵画を眺めているような美しさで、
特に海中と最後の花火の描写は自分が「事件」を読んでいるにも関わらず、あまりの極彩色の暴力的な美しさに事件を忘れてしまう程でした。
「芋虫」や「人間椅子」とはまた違う狂気で、乱歩の才能に驚かされました。
Posted by ブクログ
江戸川乱歩のホラー小説。
パノラマ島の描写部分がなかなか進まなかったが、結末がなんとなく分かっているにもかかわらずわくわくしながら読めた。
同「硫酸殺人事件」も結末が目に見えているところが読み手にいい焦りを与える。。
Posted by ブクログ
パノラマ島奇譚 石榴の2本
石榴の方が印象深かった。裏を読んでそのまた裏を読んで。。ジャンケンでそれを瞬時に判断できる人物。。凄いな。。
そして、美人だから惚れられるわけでもないのか、手に入れたからこそ他へいくのか。。。
パノラマは、主人公の創造する世界観を表現するには
他人の力が大分必要なわけだが、従った理由が気になった。。単純なお金なのか、説得しうるほどの魅力がその世界観にあったのか。。。
色々想像してしまう。