あらすじ
旗本・井手口家の若さま、悠之丞は千紘にご執心のようだ。初日の出を拝んだ場で龍治も心を決め、率直な想いを悠之丞に打ち明ける。正々堂々とした二人を前に、勇実は妹の幸せのためにどうしたらいいか分からないでいる。そして己の恋路も宙ぶらりんのままだ――いくつもの他人の恋に接し、それぞれの手元の想いも形作られてゆく。江戸の日常の中に描かれる、揺れ動く心情、清々しい人々。人気書き下ろしシリーズ第六弾。
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Posted by ブクログ
「拙者、妹がおりまして」などと、軽い読み物で薄っぺらかと思いきや。これがなんと、幼なじみ特有のラブロマンスあり、人を教え導くという大事な要素をはらむお話あり、かと思えば、サスペンスありの推理事件あり、剣技が冴える捕物あり、となかなか多方面から面白い!
シリーズ第6巻ともなると、ラブロマンスも盛り上がってくる。今回は60過ぎの男女の熟練の恋まで。
題名から印象を受ける何倍も面白さが詰まったシリーズになっている。
あら?
あちらでも、こちらでも、恋ばなが….….
え~~い、いっそのこと、全部、片付けちゃえ!若い人達を置いて、熟年と、老年の方が、先に進むかも(笑)
奉行所内の、きな臭い動きは、どうなるのか?続きが、気になる。
Posted by ブクログ
【収録作品】第一話 悩ましきは両手に花/第二話 厄除けの岡達/第三話 蝶と燕/第四話 卯の花の愛し人
吉三郎の件が片付き、逆恨みの話も終わったかと思ったら、次の逆恨み。悪党というのはよほど暇なのか。執念深いのか。
一方、貞次郎にも縁談が。はっきりと自分の思いを自覚し口にできる悠之丞や岡本、歳兵衛らに比べて、主人公たちのじれったいこと。