1人でいたくないけど、輪の中に入れない……。
仲良くなりたいけど、一歩が踏み出せない……。
新しい環境に飛び込んだ時の、居心地の悪さや心細さを感じている人に、ぜひおすすめしたい作品です。
本作は、人付き合いが苦手な主人公・みどりが、学生時代の唯一の友だちのつぐみの死をきっかけに、つぐみの娘・春子を通して、新しい一歩を踏み出す物語です。
勇気がでなくて、他人を受け入れたり、わかり合ったりすることができなかったみどりは、クラスの中心で太陽のように明るいつぐみに救われます。みどりにとってつぐみは、社会人になっても忘れられない、大切な人。そんなつぐみの一人娘を、「与えてもらったものを返したい」と引き取り、2人きりの生活が始まります。
つぐみと顔がそっくりで、まだ中学生なのに大人びていてしっかりしている春子と、いい大人なのに一人暮らしもままならないみどりのでこぼこな同居生活。
他人と暮らすことで、みどりは人を思いやることや分かり合うことを知っていきます。
人が変わるのに遅いことはなく、人はどこまで変わってゆけるのですね。
自分の居場所を作るのに必要なのは、ほんの少しの勇気だけ。
喜びも悲しみも分かち合える幸せ、変化していく喜びを、噛みしめたい作品です。
感情タグBEST3
素敵な漫画に出会ってしまった
匿名 2023年12月14日
温かさを感じるような澄んでいるように感じるような。重さのあるお話だけれど、軽やかにじんわり伝わってきました。作風とても好きです。
1番の親友の娘を引き取り絆を深めていくストーリー。
内気な保護者と強気な娘のバランスがいいのかな。
お互いに探り探りではありながら思いやりを示して生活していく。
人としての2人の成長も見てみたい。
感動しました。作者の描く絵柄や登場人物の心理描写などマンガとしての面白さをこれでもかと注ぎ込んだ素晴らしい作品です。
30代未婚女性と彼女の親友の娘(中学生)のお話で、百合ものというより疑似家族ものです。ある事情から二人とも居場所を求めていて、一緒に暮らす事でそれが二人の居場所になっていくのでしょう。繊細なタッチの作風と優しさを感じさせるストーリーが相俟って、読み終えた後は非常に温かい気持ちになりました。この作品は...続きを読む完結済みですが作者は別作品を連載中で、その作品も非常に気になります。
陰キャな主人公が、昔の親友の娘と暮らすことになって、
お互いが前を向こうと変わっていく物語。
ゆっくりじわじわ、二人の心理描写が良いです。
ゆるふわな画のタッチも、作風に合っています。
すっきりとした淡彩画のような絵がとてもいい。しっとりとした感情をこめられたストーリーととても良くマッチしている。特にハルちゃんのかわいさ 健気さが引き立っている。
ストーリー展開はやや遅めだがしっとりとした雰囲気を出すためにはこの程度のテンポがいいのだろうと思う。
人付き合いが苦手な主人公のみどりが
中学時代に親友だったけど連絡先が分からず
疎遠になっていたつぐみが亡くなり、
その娘を引き取って育てる話で
1巻だとふたりの関係がまだなんとも言えない感じで
続きが気になる。
1巻のみ
匿名 2023年12月02日
私にはあまり気持ちが分からなかった、感情移入できなかったです。大人しい主人公にも、ズバズバ言うハルちゃんどちらにも、もやもやしてしまいました。
31歳のみどりが14歳の春子によって変わって行く姿が愛おしい。
悲しい設定だけど、心情が淡々と語られるところがスッキリ可愛らしい絵柄ともマッチしていて好ましいです。
子供の頃の憧れの写身のような
忘形見と暮らせるなんて
なんて嬉しいドキドキでしょう
女性同士というのがいいですね
安易に父親と娘のようにはならないだろうし、友情とか親子とかそういうことを超越できるような関係になれればいいですよね。
楽しみです。
ふたりぐらし
匿名 2023年12月11日
主人公の雪平みどりは会社員をしている女性。
職場で誰とも話したり接したりしない彼女は社会にいながら社会から切り離されたような日々を送っていた。
みどりは春というものが出会いや別れ、新しい環境やそこでの自己紹介などの理由で苦手だった。
そんな彼女の元に母からある電話がかかってきた。
それは中学時代の親...続きを読む友であるつぐみの葬儀があるということだった。
つぐみは教室の隅でうつむいているようなみどりと違ってみんなの輪の中で笑っているような女の子だったのだが、葬儀に出向いたみどりはそんな彼女の元を訪れるかつての友達がいないという状況を目にした。
その絶望感に打ちひしがれていると、つぐみにそっくりな少女がその場にいた。
なんと彼女、春子はつぐみが10代の時に出産した娘だった……。
傷を抱えた不器用な二人の暮らしがこれからどうなるのか気になる。
う~ん。不思議とさらっとした雰囲気で読み進められるけど、本当はそれなりに重いというか、繊細で難しい内容ですよね。う~ん。主人公の選択はステキなことだと思います。
絵柄がすごく繊細で内容と合ってます。孤独なふたりが同居を始めていろいろ乗り越えていくんだろうなって感じ。いくら故人の友達でも、会ってすぐに引き取ることにして、それを了承する親戚ってどうなの?
友情に打算は付き物なのではないか。友情を大事なものと崇めすぎて、純粋でなければいけないという思い込みがあると思う。しかし、打算を含め清濁併せ持った友情こそが人間的で、強いものになるのだと思った。