【感想・ネタバレ】からくりサーカス 10のレビュー

あらすじ

スイスとフランスの境に位置する小さな国・ローエンシュタイン大公国に、「柔らかい石」を探してやってきた鳴海たち。自動人形に襲われた公女エリを助けるが、その事件の裏には、恐るべき陰謀があった。そして自動人形アプ・チャーの不思議な欲望がさらなる惨劇を呼び、美しき姫と鳴海の舞踏会は炎に包まれていく…。

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身の丈ほどもある大きなトランクを持った少年・才賀勝に「サーカスに連れて行ってくれませんか」と頼まれた、拳法家の青年・加藤鳴海。そこに人間と見紛う奇妙な人形が現れ、勝を連れ去ろうとします。拳法が通じない人形相手にピンチを迎えた2人の前に現れたのは、謎の銀髪の美女・しろがね。さあ、ここに世紀の機巧活劇が開幕する――。

不死の体を持つ人間「しろがね」と自動人形(オートマータ)との闘いを、国境そして時空を超えて壮大なスケールで描いた藤田和日郎先生の代表作。
これほどまでに人間の持つ感情、喜怒哀楽全てがビビットに描かれた作品を私は他に知りません。ストーリーは闘いを中心に進んでいくのですが、その闘いに身を投じた「しろがね」達の生き様、闘いに巻き込まれた人間の悲劇、そして「しろがね」ではないものの大きな鍵を握る存在である勝の成長――その全てがクソデカ感情でもって読者の胸に迫りくるのです。

登場人物たちは火傷しそうなほどの熱さを持った愛すべき奴らなのですが、物語は彼らをあざ笑うかのように残酷な展開を見せます。なので、後半は傍らにティッシュのご用意を。

「面白い」「ドキドキする」「泣ける」「感動する」「怒りを覚える」「声を上げて応援したくなる」。こうした漫画体験の全てが詰まったこの作品、陳腐ですが、読まないと人生の半分損してると言わざるを得ません……!

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ローエンシュタイン公国での攻防

この巻のエピソードもTVアニメでは出てきていなかったものの、エリ公女をめぐる話はかなる良質でした。お人形さんのように、大公の娘(この国のモデルってやはりリヒテンシュタインでしょうか)としての教育を徹底的に受けてきていたエリさん、さらわれて鳴海さんと一緒に空からダイビングしたりしているうちに、真に人、として生きる意味をきちんと獲得できていたようです。
大公の後継争い的な揉め事も背景に入れつつ、選択とその結果、自らの意思で変わるということの意味なども表現されている、良質なエピソードでした。

#エモい

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2024年02月15日

匿名

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勝もそうですけど、鳴海も顔が怖いとか言われている割に、正義感や男らしさの為かエリ公女や多くの人にもてますね。

#笑える #ドキドキハラハラ #カッコいい

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2024年02月10日

匿名

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ただの星が多い漫画では、ありません。
レビューの皆さんの長文が物語ってますよね。
もう感謝の域です。

もちろん、うしとらは
自分の人生の中で未だ息づいています。
東北〜北海道の地名とか反応しちゃいます。
地震が起きても、、あ、、もしかしてとか。

からくりは、後半たたみかけるところがもう
震えます!!

#切ない #ドキドキハラハラ

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2024年02月09日

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仕上がりが凄い

ストーリーの作り込みが深くて、もはや少年漫画というより青年漫画の粋といった方が正しいかもしれません。
しかし、キャラも、1人1人がすごく魅力的に描かれているので、キャラへ感情移入して読むこともできます。
引き込まれます。
うしおととら、で、大当たりした作家さんで、そこが最高峰の地点だろうとおもってましたが、こちらも、うしおととらの隣に並べる、素晴らしい作品に仕上がってます。

#ドキドキハラハラ #カッコいい #アガる

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2024年02月08日

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ローエンシュタイン大公国に、「柔らかい石」の容れ物と思われる公女エリを助ける鳴海たち。人形のような公女エリが鳴海により人間に替わろうとする自動人形アプ・チャーとぶつかるところがとても良かったです。

#感動する #深い #カッコいい

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2024年02月05日

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