あらすじ
鳴海が帰ってきた!自らの体を楯にして勝を守った鳴海は生きていたのだ。しかし鳴海は、勝やしろがねの記憶を失っていた…。舞台はパリ。鳴海の過去を知る唯一の人間・ギイは語る…敵は自動人形(オートマータ)だと。鳴海は過酷な運命に圧倒されるが…。
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身の丈ほどもある大きなトランクを持った少年・才賀勝に「サーカスに連れて行ってくれませんか」と頼まれた、拳法家の青年・加藤鳴海。そこに人間と見紛う奇妙な人形が現れ、勝を連れ去ろうとします。拳法が通じない人形相手にピンチを迎えた2人の前に現れたのは、謎の銀髪の美女・しろがね。さあ、ここに世紀の機巧活劇が開幕する――。
不死の体を持つ人間「しろがね」と自動人形(オートマータ)との闘いを、国境そして時空を超えて壮大なスケールで描いた藤田和日郎先生の代表作。
これほどまでに人間の持つ感情、喜怒哀楽全てがビビットに描かれた作品を私は他に知りません。ストーリーは闘いを中心に進んでいくのですが、その闘いに身を投じた「しろがね」達の生き様、闘いに巻き込まれた人間の悲劇、そして「しろがね」ではないものの大きな鍵を握る存在である勝の成長――その全てがクソデカ感情でもって読者の胸に迫りくるのです。
登場人物たちは火傷しそうなほどの熱さを持った愛すべき奴らなのですが、物語は彼らをあざ笑うかのように残酷な展開を見せます。なので、後半は傍らにティッシュのご用意を。
「面白い」「ドキドキする」「泣ける」「感動する」「怒りを覚える」「声を上げて応援したくなる」。こうした漫画体験の全てが詰まったこの作品、陳腐ですが、読まないと人生の半分損してると言わざるを得ません……!
感情タグBEST3
鳴海さんの過去やゾナハ病とか
かなり核心に迫ってくる巻です。
古城も襲撃を受け、残っていた老婆も死ぬとボロボロと崩れて去ってしまいました。他の人はさらわれてしまったのです。
ギィ氏による、錬金術と生命の水(TVアニメでも水銀のような液体金属っぽい描写でした)の解説、これが後々にも効いてきます。
人質となっていた子どもを救出した先生の命を助ける鳴海さん。拳法の修行でなぜ強くなったのか、ようやく答えが出そうです。彼の孤独とかも身に沁みるものがありました。
長老は結局ルシールさんだけに。生命の水の井戸も既に枯れています。
匿名
鳴海がかかっていた奇病、ゾナハ病の謎に迫っていくんですけど、これが物語全体に関わっていくなんて最初に見た時は予想もしなかったです。
ダークファンタジー!
鳴海がすごくかっこいい!もう大ファンです。1巻の頃から、どんどん鳴海が成長して、いい男に、かっこいい男へと変貌を遂げていき、読む手が止まりません!
ダークファンタジーの中に、ユーモアが巧みに盛り込まれているので、気持ちが沈みすぎず、楽しい気持ちを維持しながら読めるのが、すごい!
ゾナハ病の正体が判明する。新たな敵、人の血を吸う自動人形、真夜中のサーカスに鳴海は戦うことを拒否するが子どもを助けるため戦うこと決意したことがかっこよかったです。