あらすじ
消えた鳴海の影を背負いつつ、新たなる一歩を踏み出した勝としろがね。しかし、追っ手の手はゆるまず、とんでもない誘拐事件が…!?そこへ現れたのは、仲町サーカスと名乗る面々。勝のクラスメートをも巻き込み、ハイウェイは大パニック!!
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身の丈ほどもある大きなトランクを持った少年・才賀勝に「サーカスに連れて行ってくれませんか」と頼まれた、拳法家の青年・加藤鳴海。そこに人間と見紛う奇妙な人形が現れ、勝を連れ去ろうとします。拳法が通じない人形相手にピンチを迎えた2人の前に現れたのは、謎の銀髪の美女・しろがね。さあ、ここに世紀の機巧活劇が開幕する――。
不死の体を持つ人間「しろがね」と自動人形(オートマータ)との闘いを、国境そして時空を超えて壮大なスケールで描いた藤田和日郎先生の代表作。
これほどまでに人間の持つ感情、喜怒哀楽全てがビビットに描かれた作品を私は他に知りません。ストーリーは闘いを中心に進んでいくのですが、その闘いに身を投じた「しろがね」達の生き様、闘いに巻き込まれた人間の悲劇、そして「しろがね」ではないものの大きな鍵を握る存在である勝の成長――その全てがクソデカ感情でもって読者の胸に迫りくるのです。
登場人物たちは火傷しそうなほどの熱さを持った愛すべき奴らなのですが、物語は彼らをあざ笑うかのように残酷な展開を見せます。なので、後半は傍らにティッシュのご用意を。
「面白い」「ドキドキする」「泣ける」「感動する」「怒りを覚える」「声を上げて応援したくなる」。こうした漫画体験の全てが詰まったこの作品、陳腐ですが、読まないと人生の半分損してると言わざるを得ません……!
感情タグBEST3
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学校仲間やサーカス団とか
幕間を経て、勝君の通っている小学校の話に。いじめられたりだった彼もだいぶ変貌しています。身体は傷痕だらけですが。
しろがねさんも近所の高校に転入。セーラー服がお似合いです。
叔父は大人しくなったようですが、残党がまた勝君を狙いに……ちょうど居合わせていたサーカス団(後々にもまた出てきます)の面々も協力した戦いに。3輪トラック、連載当時でもかなり珍しかったでしょうが、大活躍でした。
巻末のおまけマンガでは、作画アシスタント陣、背景が細かいと鬱憤を晴らして藤田和日郎さんの人形を破壊していて……
勝としろがねの学校生活や新たに登場した仲町サーカスのメンバー達が笑えて面白かったです。勝がいじめっ子達を助けるところがかっこよかったです。
面白い
勝への人形使いたちの執拗な攻撃は続き、対する勝はそれに対しその頭脳とその人形使いとしての腕で対抗。この危機の中にあってもあるるかんは相変わらずの強さ、それを操るしろがねも含めその絶対的強さへの不安は現状まったく感じませんね。メンタルが弱いのがしろがねの弱点ですが、それも今では勝が支えていますし。新たに出てきた新キャラたちがここからどう2人に関わっていくのか、5巻も本当に楽しみです。