妖怪が見える少年・夏目が、祖母の遺品の「友人帳」を架け橋にして妖怪たちと心を通わせていく模様を描いた物語です。
妖怪をテーマにした作品は数多くあれど、「夏目友人帳」ほど優しい物語を、私は見たことがありません……!
祖母・レイコの残した「友人帳」は、レイコが妖怪たちと勝負をして、負けた妖怪たちがサインをしたもの。そのサインには契約の意味があり、契約の解除を願う妖怪たちに名前を返していくことにした夏目は、ボディーガードの「にゃんこ先生」と一緒に彼らと触れ合っていきます。
幼いころから、人には見えないものが見えていることで周囲から気味が悪いと言われていた夏目は、妖怪を避け、関与しないように生きてきました。そんな夏目が、友人帳を通してはじめて妖怪たちに向き合うことで、少しずつ、考え方を変えていく様子には、まるで自分の子どもが少しずつ友達を増やしていくような、そんなやさしい気持ちになって嬉しくなります。
名前を返したときに判明する真実は、ちょっぴり切ないことが多いですが、決して悲しい結末ではなく、じんわり心が温かくなるような、そんな物語ばかりです。
ぜひ暖かいお飲み物をお供に、じっくりお楽しみください。
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Posted by ブクログ
友人帳のことをだんだんと人が気づき始めてることにドキドキして心配。
藤原夫妻のあたたかい人柄に心がほっこりした。
夏目君を大切に思う人たちが増えて嬉しい。
塔子さん
塔子さんは何歳くらいなのか未だによくわからないけれど、少女のような心を持った人で憧れます。滋さんとの仲の良さもうらやましい。特別編を読んで、塔子さんはもしかして夏目の目に映るものを察しているのかもしれないなぁと思いました。優しい人たちに引き取ってもらえて、夏目、よかった!
Posted by ブクログ
友人帳、タキの陣が、祓い屋には禁じ手。夏目と名取たちの間に、改めて壁が。解約の儀はリスクを背負っての、夏目はあくまで殲滅戦は回避でした。
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妖怪が見えなくなってしまった主と、その主につかえていた妖怪のお話。
ずっと自分のことが見えなくなってしまった主への復讐なのだと思っていたのに、実はそうじゃなかった。
『災いがふりかかるぞ、すっごくおそろい災いなんだぞ!その災いを祓ってやるから、――だからまたお家に入れて、そばにいさせて。』
どうしてこんなにも切ないお話かけるんですか。
今回も号泣です。
Posted by ブクログ
読み直し15巻。
こちらもまた、読んだ直後の感想が残っていたのでそれはとっておくことに。
やっぱり、妖と人とのつながりの話がいいですね~。読んだ当初と同じところにまたうるっときている自分に安心するような進歩がないのがだめなような複雑な気分になります。
それにしても、こんな前に名取さんは友人帳を気取っていたんですね。そのあとどうなるのか気になってましたが、今んところその後名取さんが知ったという話にはなってないですが、いつかは伏線回収されるんでしょうねぇ。
以下、当初感想です。
14巻のそれぞれの妖譚がなんとなく精彩を欠いて感じたのですが、15巻はまたすごくヒットの1冊でした。
特に、妖が見えなくなってしまった元祓い屋の式が、家族に災いをもたらそうとしながら、それを払ったら自分を認めてまたそばにおいてくれるか、と聞くシーンには超涙でした。
また、緑川ゆきさんは心配されていたようでしたが、塔子さんと滋さんの話もすごくすごく良かったです。
気が早いですが、16巻もまた期待、大です。
Posted by ブクログ
今巻も大満足の内容!夏目を引き取る前の藤原夫妻を描いた特別編も収録の、第15巻。
第60-62話「違える瞳」(5頁~)は、今回の相手が式だったこともあって、いつもとはまた違う別れの辛さがありましたね。銀露にとっては、月子さんに対しても思うところがあるのかな~と感じました。そして、ついに名取さんに友人帳の存在を知られてしまって…今後も目が離せない展開です。
第63話「険しきをゆく」(111頁~)は、今巻で一番の泣き所。夏目が人や妖との出会いの中で成長するように、妖もまた、そうなのかなと思いました。朱遠様の一行を泣きながら見送る三ツ皿と、それを慰める夏目のシーン(135-137頁)に、もう目がうるうると...!でもその後の三ツ皿の台詞はどれも心に響くものがありました。ゆく道が険しくとも、諦めきれない何かがあれば、いつか近づけるのかもしれませんね。
特別編13「塔子と滋」(141頁~)は、子どもができなかった塔子さんの寂しさ(?)が伝わってきて、少し切なかったですね。161頁のサナちゃんの台詞は「主婦あるある」ですかw。うちの母も旅行行くと、「人が作ったもの(料理)は何でも美味しい」とセットでよく言ってますからw。
次巻は、タキとニャンコ先生女子高生バージョンの初対面かな?