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Posted by ブクログ
以前(GirlsSide2)でも書いたかもしれないが、このGirlsSideという物語展開そのものが非常に好み.ナンバリング本編が主人公の見えている範囲の世界が描写され,GirlsSideで主人公の見えていない部分を描くというのが、世界の立体感を感じさせてくれると同時に,主人公視点と読者視点を微妙にずらしてくれる効果を発揮させてくれると感じた.
前半は恵×伊織,お苑×朱音,icytailメンバーの掛け合いといった楽な気持ちで読み進められる短編が続いた.本当に好き,オモシロイ.
フィールズクロニクルゲーム制作に倫也が加わることに,すぐには頷けなかった英梨々が,なぜ次倫也と顔を合わせたときにはすんなり倫也の背作メンバー入りをみちめたのか,前巻(12巻)では明らかになっていなかった.
詩羽がどのように英梨々を説得したのか,その内容が次の短編で明かされた.
倫也が恵を選ぶことが確定したことを突きつけ,英梨々に倫也を諦めさせたこと.
“柏木エリ”が倫也本人が決して認めたくなかった崇拝対象になったこと.
そこで起きたことはメインヒロインになれなかった2人がお互いを慰め合う儀式だった.
そこから最後まで,恵が倫也のことをどう消化していくのかがいろんな人を巻き込んで描かれていた.
「わたしはフラット……感情表現が適当で,後に引かない,喜んでいるのか怒っているのか哀しんでるのか楽しんでいるのかよくわからない女の子.それがわたし,加藤恵」
恵,美智留,出海+伊織の合宿の様は映画で描かれていない部分がそれなりにあって面白かった.作中ヒロインの話と現実の恵がごっちゃになってる様が本当に面白かった.
美智留ー詩羽ラインの策謀が巡ってるのも面白かった.
特に映画ではなかった,詩羽と恵の一騎打ちは腹抱えて笑ってもうた.
「現在この回線は使われておりませんー」は頭で完全再生されるくらいらしいセリフだった.
12巻のラストに繋がるシーンは,他のメンバーの描写から始まった.キャラ自身やキャラ同士の関係性を大切にしていることがジンジン伝わってくる良い幕間.
そこから前巻と全く同じシーンに向かって行く.読者は倫也の視点と恵の視点の二つを行き来しながら,結末を見届ける.
Posted by ブクログ
恵の心情があらわになった一冊。
彼女がどのような想いで、12巻のともやの言葉を受けたのか
どうでもいいですが、
えりりの流れ星の表現大好きです。(丸戸先生最高かよ)
Posted by ブクログ
表2カバーの作者コメントにもあるとおり"裏12巻"と呼ぶに相応しい内容で(少なくとも外伝ではない)、ヒロイン達の恋の着地点が描かれた決意と悲しみの物語と感じさせられた。
驚きを持って読み進んだ場面は、主人公抜きでヒロインたちが気持ちをぶつけ合う、恵が詩羽先輩と正面切って対決する場面。おそらく今まで読んだ小説でこのようなシュチュエーションには出会ったことがなかったからでしょうか。
きれいな描写だなと思ったのは、失恋を胸に星空をスケッチする英梨々の姿。悲しくも美しく、ラノベなのに文学的にすら感じました。イチ読者としてもこのような着地点で安心したというのが、裏返せば心配だったのだと気づかされました。
最終巻の13巻、三行ごとに転げまわる内容を期待してます(苦笑)。
まさに裏側というしかない
12巻の裏で起こっていたことであり、加藤恵の抱える裏側でもあります。
キャラが死んでるという初期設定はどこかに消え去り、重くなったり正妻っぷりを発揮していたメインヒロインの隠された(?)側面があらわにされます。
リアルな女のずるさも持ち合わせ、ステルス暗黒地雷系ヒロインとしてなんだか間違った方向に育ってしまった恵さん。
13巻で迎えるエンディングがどうなるか楽しみであり、もう終わるのだと思うと他ルートも見てみたくなります。
というわけで作者さんに冴えカノの完全ゲーム化の要望をどしどし送ってプレッシャーをかけましょう。そしてアニメも最終巻まで実現されますように。