あらすじ
いてくれるだけで満たされる―― 猫を愛する作家陣がすべての猫好きに贈る、猫尽くしのオリジナル・アンソロジー!
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Posted by ブクログ
猫好きだし、好きな作者が含まれいたので。
好きな作者、若竹七海の「神様のウインク」は
文字通り沈みつつある公団に住む中学生の話。
幼い頃の火傷の痕が顔にある少年は、
母親はいるが顔を合わせてもらえず、
母親に代わって祖母の面倒をみるヤングケアラー。
その相方は、
そんな火傷の痕なんて大したことないと言って、
父親によるたばこの痕で水玉模様になった尻を見せた同級生。
相変わらずひりりとした話で、かつミステリー仕立てで面白かった。
他の作者は全くチェックしておらず期待もしていなかったが、
「オロロ畑でつかまえて」の作者はYouTubeでバズった猫の秘密、
「ある日、あひるバス」の作者は四代に渡って会社にいる猫たちの社史の話を描いていて、
どちらも面白かった。
猫がいる会社、うらやましい。
さらには、見合いをしたら猫飼い同士だった話や、
夜のコインランドリーで黒猫と会う濱氏も良かった。
とにかく粒ぞろいの猫アンソロジー、
いやそこはニャンソロジーか。