あらすじ
幽霊のおじいちゃんと暮らす僕の、高校生になってはじめての夏休み直前。弟の和人や妹の晶子が塔に泊まりに来るということで、なぜか魔女のエスペロスが大はしゃぎ。一方、僕たちは学食で暴れている先輩たちを見つける。エスペロスによると、彼らは猫に祟られているらしい。自業自得でそんなことになったようだけれど、知ってしまったからには助けたい。信久と僕は、彼らのもとに向かうことにしたけれど!? シリーズ第4弾!!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
あまりの面白さにスイスイ読めてしまうから不思議。猫の話は少しむごいなぁと感じましたが、今がそんな時代なのかなとも感じました。
次巻は今年の冬刊行との事。楽しみに待っています。
Posted by ブクログ
子猫で溺死レースをしても罪悪感を感じない子どもたち。
学業優先でそこまで子どもたちを追い詰めた親たち。狂ってる。そして狂ってることに気付かない。
今までで一番怖い巻でした。
塔の住人たちが善良で、人を救うことに力を惜しまない子たちで良かったです。
いつもの如く風刺と説教満載の日輪節ですが、胸を漉くような発破が気持ち良い。
今回悪戯悪魔に和人がひどい目にあったけれど、ああいう厳しい図星を突いてくれる人ってあまりいませんからね。ある意味良い経験だったのかも(心臓の強い子に限る)。
Posted by ブクログ
シリーズ4作目。
4作目での大きな出来事は、猫の話と、後半の和人と晶子の話でしょうか。
猫の話のほうは、いかにも、な展開というか出来事というか、ちょっとそういう気もするけれど、人間のある一面にこういう思いがあるからこそ、世の中いろいろな事件が起こるのでしょうね。
そういう自分の心の中の暗い、いえ、黒い部分にのみ込まれること無く、生きていかなくては。香月日輪作品は、妖怪系の話も多いけれど、今回は(別に他の作品がホラーなわけではないけれど)前半のホラーチックなイメージから先の明るいまとめ方になっていて良かったです。
和人と晶子の話ですが。
一般に出来の良い長子がいると、下の子は自分で意識するしないに関わらず、少なからぬプレッシャーを背負ってしまうもの(らしい)です。
龍神と和人を比較したら、世間一般に出来が良いのは弟の和人でしょうが、人間的の成長という意味では龍神が先を行っています。優等生の和人は自分が優等生であるのに、龍神の人間的な成長をきちんと見ているのがエライ。日々を頑張っているからこそ、ミロワールが出てきてもあぁいう展開になったのだと思うので、彼にはエールを送りたいです。
晶子のほうは、えっと、彼女はまだこれからの部分も大きいけれど、それでも着実に人間的に成長していて、それが読む側も嬉しいです。
そして、その二人を必要以上に心配してしまう龍神がまた微笑ましく。
3人で助け合って成長していけると良いです。
Posted by ブクログ
本作は龍神、高校1年の夏休み前から夏休みの出来事。
大きく分けて2つ話で構成されている。
猫の祟りを受けている上級生の話と、龍神の弟の和人と妹の晶子が魔法の塔に泊まりにやってくる話。
本シリーズは、ストーリーもまずまず楽しいが、どの作品にもハッとさせられる言葉があり、大人が読んでも面白いと思う。
Posted by ブクログ
登場キャラの強烈さの割に、心の傷つきと成長をもたらす比較的小さな事件や出来事の穏やかな進行の中で、自分らしく想い、悩み、楽しむことの大切さが繰り返され、どこかほっとする感じ。
12-61