【感想・ネタバレ】三体3 死神永生 下のレビュー

あらすじ

地球文明と三体文明、二つの世界の命運をその手に掘る立場である執剣者。初代をつとめたもと面壁者・羅輯に代わり、程心は二代目の執剣者に選出される。だが、それは恐ろしい重圧をともなうものだった。やがて智子の導きのもと程心は思わぬかたちで雲天明と再会を果たす。人工冬眠と目覚めを繰り返し、次々に時空を超えた果てに程心が見たものとは。邦訳版累計部数100万部突破の壮大なる三部作ついに完結。解説/藤井太洋

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Posted by ブクログ

ネタバレ

まさしく"ハードなSFを超える傑作"であった。

ネットの感想などではⅡが一番面白いと言う声が多いのは理解、確かに分かりやすいバトル展開と余りにも鮮やかな終焉は通しで読み終えても鮮明に覚えている。このⅢは未来のSF小説であるはずなのに、どこか歴史小説を読み終えたような感覚に包まれる。小説の帯は三体艦隊との決戦を匂わせるものだったが、その実第三の文明からの攻撃、それに伴う宇宙の終焉、そして誕生へ…という大河を思わせる壮大な流れを感じる。

主人公は三人目にして初の女性だが、母性と責任感が彼女を動かし、周囲を動かし、世界の運命を変え…そして最後は、新しい生体宇宙の誕生へと繋がっていく。男系社会へのアンチテーゼかと思って読み始めたが、それは瑣末な要素にすぎない。
むしろ聖母を思わせる主人公の行動に感服する。

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2024年08月02日

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ネタバレ

よく「宇宙のことを考えると、自分のちっぽけな悩みとか馬鹿らしくなる。」みたいなことを言うけど、この本がまさにそれだと思う。自分には本当に何もないとわかる。全部くだらない。
終盤を読んでると、過去の三体人との戦いすらも小さな話だったように思えてきて、頭がバグる感覚が楽しめる。

単行本以来、約2年半ぶりの再読だった。小説の再読ってしたことなかったけど、三体はこれまでで一番おもしろかった本なので、モノにしたくて再読した。何かの本にこういうこと書いてあったけど何の本だったっけな〜、ってのが日常的によくあるんだけど、「これ書いてあったの三体だったか〜」ってのがたくさんあった。三体には潜在的に頭に残っていたものが多い。

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2024年07月28日

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ネタバレ

「死神永生」英訳ではDeath's End。生命の終わりは死。では死の終わりとは?
謎かけのようなタイトルは、最後まで読んでみてやっと解き明かされる。終わりがないものには終わりはない、そして時間もない、だから永遠なのだと。

主人公は最後まで(いや終わりがない世界か)生き残るが、愛(ヒューマニズム)が強すぎることで、結果として人類にとっては死神のような選択をすることになる。タイトルはこんな意味も隠されているのかなと考えたりした。

<リング>も死の終わりを表現していて、物理法則が無慈悲で強力な武器になるなんて、よく分からない世界。ブルーバックスで勉強してみようかな。

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2024年07月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

広大な宇宙の中で語られる3世紀近くの話を描いてきた『三体』。
前巻の暗黒森林理論に基づく相互抑制で地球と三体文明に平和が訪れたかのように思えた。こんなに綺麗に終わった物語を続けさせるのか、と思ったが、読み終わって認識を改めさせられた。かなり壮大な世界観になっていたが、それに負けないストーリーで良かった。
面壁計画やその裏で起こっていた階梯計画、執剣者計画など様々な思惑が最後にちゃんと絡んでおり面白かった。
SFならではの超技術により、キャラクターが冷凍保存によって未来に行け、再登場出来たりするのが良かった。また、SFの中にSF的なお伽話が挿話されたりとそれも読み応えがあった。

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2024年07月06日

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ネタバレ

最終章の上巻で三体世界の消滅を見た地球人類は暗黒森林理論に恐れ、どうにか生き延びる手立てを探していた。

そんな中、主人公の程心は奇跡的に自分に星を送った雲天明と思いがけない形で再開する。
しかしその会合は三体世界に監視されながら行う極度の緊張を伴うものだった。
その会合の中で雲天明はある御伽噺をする。
それであれば三体世界に警戒されないと目論んで。

その御伽噺に何か秘密があるに違いないと人類は心血を注いで、彼が残したメッセージの意味を解き明かそうとする。しかし何も見いだせないと人類が諦めかけた時、程心はふとヒントに気付く。

というところから始まるが、最終章も全く違うテイストで非常に面白かった。
人類に差し出された選択肢や見えない敵が使う攻撃手段を始め、物理学をベースにしているものの良くこんなことを思いついたなと只々驚く。

最後の最後はちょっと悲しかったが、これもまた予想できなかったラストだった。

著者は稀代の天才だなと思った。

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2024年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ウェイド結構好きだったなー。程心の判断に甘さを感じていまい、また失望した

ラスト、程心と雲天明が会えないのに衝撃。作者は意地悪すぎないか?会わせてあげてよ。これは三体Xを読むしかないかな

三体を読む前は宇宙人って存在するのかなぁってワクワクしながら想像してたけど、今は宇宙人に見つからないようにしないとなって思っちゃう。それにしても、宇宙ってそんなに物騒なの?

全作通しての感想•••SF面白い!物理分からないながらも、ブラックホールとか量子の本とか読みながら読破するの楽しかった

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2024年10月27日

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ネタバレ

三体Ⅲ 死神永生 読み終わり。
めちゃくちゃ壮大な話じゃないか!
2次元化のとことか、小宇宙の話とか1と2に比べてSFレベルがバクアゲでした。俺には少しムズかったー。
でもこれだけ壮大な話であっても、芯にある優しさと愛についてしっかりと感じられたし、なによりも未だかかつてない攻撃方法を体感できて満足です!あの攻撃方法を描き切るって凄い!ただ、そのおかげで特に下巻の読書難易度は急上昇したので、かなり読むのに苦労しました。(京極堂シリーズ並み)

人類という種がいかに愚かで浅ましく、そして優しく愛に溢れているのかをこれほどのスケールで読むことができて本当に幸せでした。

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2024年10月08日

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ネタバレ

三体Ⅰの感想を書いた日からちょうど1ヶ月が経過してました、長い道のりだった...

葉文潔の出来事から地球,三体文明間の戦争、そして第三高度文明からの暗黒森林攻撃とスケールが大きくなっていきましたが、正直なところ理解が追いつかない部分も多々あります。最終巻では多元宇宙世界や高次元世界の話にまで発展していて、知らない言葉が出るたびに頭を抱えながらGoogle検索するハメになりました笑

個人的にはⅡ黒暗森林の終わりまでが最高に面白かったです。Ⅲ死神永生ももちろん楽しめましたが、若干消化不良な感じが否めないかな...
三体世界の成分が終盤の智子ちゃんくらいしか感じられず、終わり方もスッキリしなかった。

色々書きましたが、間違いなく読んで良かったと思ってます。
自分はSFに慣れ親しんでいる訳でもなく、科学に明るくもないただの一般人です。それでもこの作品には宇宙のロマンを感じる場面がたくさんあり、想像が掻き立てられる素晴らしい作品でした。
この本に描かれていような未来が訪れるのか否か、コールドスリープが一般化されない限りは僕らが知ることはできませんが、これからの化学の発展が楽しみです。

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2024年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上下合わせての感想

やっと読み終えたーーーー

どーなるんだ???って言う思いで
読み切ったけど

ハラハラドキドキ感は1、2よりは少なかった

と言うのも、次元の話や
暗黒物質やブラックホールや
どこでもドア的な展開が多く
理解不能
それでも、なんとなーーーーく
イメージできるように書いていただ
読み終えることができた
かなりハードSFになった感

物理や宇宙に関して専門的なことは
さっぱりわからないので
どこまでが真実なのか虚構なのか
判断できない
すべて本当はそうなんだーっておもわされ
本当怖いって感じた

すぐに3回読めばもう少し世界に入れると思う
が、他の本も読みたいので再読は
断念。後ろ髪引かれる思いだけど

でも、全巻通して読んでよかった
自分が地球人の中でもちっぽけな存在であるのに
宇宙からしたら、チリの一つにもならない
今確かだと思ってることも
小さな世界の中の偶然のこと

ちっさな悩みも、本当ちっさなこと
と同時に、やっぱり地球はあってほしい
国家間の争いとかしょうもないことで
地球を、壊してほしくない
温暖化や環境破壊で地球を壊したくない
もっと広く広く生きていきたい
と思った

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2024年07月12日

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