あらすじ
幼いころ住んでいた街に母と戻ってきた娘が幼なじみの少年と再会する。その街には、霧の濃い夕暮れの四ツ辻に現れる、魅惑の美少年の噂が……。ホラーコミック界の旗手・伊藤潤二の傑作。鮮烈の血しぶき絵巻、全話を一挙収録。
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美麗な絵と卓越したストーリーテリングで数々の名ホラー作品を世に放ってきた伊藤潤二氏。氏の最大の功績は、ホラーでありながらシュールな笑いを誘う……ホラーギャグというこれまでにない新しいジャンルを打ち立てたことだろう!
その代表がこの「双一」シリーズである。主人公の双一少年は、日常的に釘を噛み、気に食わない奴に向かってペッペと吐きつけては、兄の公一さんに怒られ、「ホラーな目にあわせてやる……」と捨て台詞を残して、勝手に呪いをかけては毎回失敗し、自分が痛い目にあって終わるという、チャーミングな男の子。呪いの力は本物なのに、子どもであるが故にうまくいかず、じたばたするところがまた可愛らしい。
ガチホラーは怖くて読めないけれど、ホラーギャグならいけるかも……という方にぜひお手にとって欲しい。ちなみに『HUNTER×HUNTER』作者の冨樫義博氏も伊藤氏の熱心な読者というのは有名な話。
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切ない
アニメで四つ辻の美少年の話を見てから気になり購入。黒服の少年の正体が龍介だったのかは分からないが、読者の想像に任せる話だと思う。ハッピーエンドでもバッドエンドのどちらでもないと思うが、暗い舞台設定などがとてもいいです。怖いけど切ない。とてもオススメです。