【感想・ネタバレ】きみの鐘が鳴るのレビュー

あらすじ

チアダンス部の活動に憧れて、青明女子中学校を目指しているつむぎ。同じ体操クラブに入っていて塾も同じのクラスメイトとうまくいかなくなり、5年生の終わりに転塾することに。新しい塾「エイト学舎」には、いろいろな子がいた。父親に厳しく管理指導される涼真。マイペースで得意不得意が凸凹している唯奈。受験に失敗した姉とずっと比べられている伽凛。受験をする事情や環境、性格、目指す学校もそれぞれ違う4人の物語。

4.0
Rated 4 stars out of 5
Rated 5 stars out of 5
Rated 4 stars out of 5
Rated 3 stars out of 5
Rated 2 stars out of 5
Rated 1 stars out of 5
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読みやすさ★★★★★
誰かにあげたくなる★★★★★
満足度★★★★★

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

うつのみやこども賞の作品をいつか全制覇するぞ!と決め、一番最新の令和5年度第40回にて受賞された『きみの鐘が鳴る』を読みました。
児童書だからって甘く見てました。登場人物の子供たちの心情にリンクするように、まさかこんなに自分の心までぎゅっと締め付けられるなんて……。
中学受験に挑む小学6年生子供たちが主人公のお話ですが、中学受験を経験したことがない人、もしくはこれから自分の子供が中学受験を経験するという場面になった時こそ、親が読んで欲しい一冊だと思います。

0
2024年09月07日

Posted by ブクログ

こちらも、子どもが四年生くらいになったら読ませたい。

成績の上下、合否判定、塾のクラス移動、
この年代の子どもたち特有の、クラスの友人との関係悪化や、教育虐待の毒親(私立小学生…)、保健室登校、いじめ。

中受の模様もさることながら、そういった環境面で辛いことがあった時のケアが何より親には重要なんだなと。

★家庭を安心できる場所にすること。
★友人や兄弟と比べないこと。
★子ども自身の意思で行きたい学校を目標とすること。(少なくとも強制ではなく)
息抜きの時間を尊重すること。
転塾を選択肢に入れること。
★模試やテストの結果に一喜一憂しないこと(無理かも)
★未来を見据えること。幸せな未来を信じること。
他人は客観的に見て、愚かだと判断したら気にしない、相手にしないこと。逃げは大事。
万が一のことがあっても子どもを責めない。親がBプラン、Cプランを考える。全落ちは禁忌。

0
2024年01月31日

Posted by ブクログ

 中学受験に挑む少年少女の姿を描いた青春小説でした。

 『青春小説』というと、青春時代を描いた作品=中高生〜青年の作品というイメージがありました。小学生が主役の話をあまり青春ものとして捉えたことがありませんでしたが、こちらの話は中学受験というものに挑む彼らの、ともすれば早すぎると思うほどに濃い青春の話だと思いました。

 中学受験。どこも受験せずとも、どこがいいと自分で選ばずとも、住んでいる地域で自動的に振り分けられた学校に通うことができる中学校であるのに、あえて小学生のうちから必死に勉強に取り組んで、身も心も追い詰めて、そこまでする必要があるのだろうかと私などは思っていたものですが、読んでいて少し考えが変わりました。
 他のお友達が遊んでいても、ゲームをしていても、他の楽しい習い事やクラブ活動をしていても、その分の時間を塾や勉強に費やして、受験に向けた勉強一色にしてしまうなんてと思っていたし、楽しいことなんて何もなさそうだと思っていたものですが、12歳というのは私が思うよりずっと強くて、繊細で、しなやかな時期なのかもしれないと感じました。
 自分の未来を掴み取るために必死で、全力で挑む彼らに、『勉強ばかりで可哀想』なんて感想は違ったな、と今の私は思っています。
 何の努力も選択もなく行ける中学校だからこそ、それに全力で向かった人にしか見えない景色がある。
 彼らと、彼らの保護者たちが、最後にどんな未来を掴み取るのか、読んでいるこちらまで最後までドキドキとさせられる話でした。

 私にはもう挑むことのできない山ですが、いつか機会があれば、選択肢としても良いだろうと思います。

0
2023年11月02日

Posted by ブクログ

成績やおかれた環境も違う6年生が、中学受験に挑む姿が描かれている。
まだまだ子どもなのに、いろいろな葛藤を抱えながらも頑張る姿が涙ぐましい。
中学受験独特の問題についての描写も出ており、経験者は特に共感できると思う。
中学受験に限らないけれど、主人公はあくまで子ども本人。
誰の受験かわからないようになってしまっては、本末転倒だなと思った。

0
2022年12月07日