あらすじ
舞台は紀元前。奴隷の身分にありながら、豊かな教養と観察眼、判断力、そしてそれらを駆使して行動を起こす度胸を兼ね備えた、不思議な青年・エウメネスがいた。あの偉大なる哲学者・アリストテレスの逃亡を助けたりしながら、彼が目指していたのは、「故郷」と呼ぶカルディアの街……。のちにアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの、波乱に満ちた生涯を描いた歴史大作が登場!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
アレキサンドロス大王の記録を残した者として有名なエウメネスを描いたマンガ
主人公エウメネスはアレクサンドロスの記録保管者であり、大王の死後も重要な役割を果たした人物である。
遊牧民族スキタイは、世界で最も勇敢で、誇り高く、そして・・・残忍である!!!
冒頭、1人の青年が生まれ故郷の町に帰ってくるところから話がスタートする。
主人公にとってはどうやら久しぶりに見る故郷らしい。さぞ懐かしさがこみ上げてくるかと思いきや・・・町はいきなり軍隊に取り囲まれていた
このままでは町にも入れない。困り果てる主人公と同じく街に入りたい老女。
そこで、主人公は一計を案じてまんまと町の城門を開かせることに成功する。
久しぶりの我が家・・・は建物からしてなくなっていた主人公はかつての自身の部屋のあった場所で「物思い」に耽る。そして、ここから主人公の幼年編がスタートするのである。
かつては裕福な家のおぼっちゃまであった自分。
使用人や奴隷を多く召抱え、父は町の有力者で、母は美人だがどうにも出来のいい自分よりも不出来な兄のほうを可愛がっているような素振りが時折見える。
好きな書物は読み放題。成績も抜群で、兄弟仲はいいとは言えないものの、何不自由もない生活。
いずれは学者にでもなって・・・・などと呑気に構えていた主人公の人生が父の死によって一変する。
父は父を快く思わない連中の謀略で暗殺されていたのだ。そして主人公は自身が両親の実子ではないことを知る。しかも奴隷の息子であることを!
母や兄からも見放され、商人に身を売られて故郷を離れなければならなくなる。
ここから始まる主人公の運命の流転。折しも出航した船は嵐に遭い、木の葉のように浪間を揺れ惑う。
「主人公の嵐の人生の大海原」はここに開幕のベルが鳴ったのであります。
果たして沈没するか、堪えるのか?
Posted by ブクログ
『寄生獣』以来、岩明さんの大ファンですが、ずいぶんご無沙汰でした。
そしてこの『ヒストリエ』。
なんでもっと早く読まなかったんだろう!
激しく後悔しています。
歴史マンガですし、概要解説は他にあたってください。
このマンガ最大の魅力はやはり岩明さんの描くキャラクターにあります。
どのキャラクターも一言でいいつくせない背景があり、話しが進むにつれて意外な一面が顔を出します。
これが他のマンガには無い緊張感を生みます。
エウメネスの生い立ちや、トラクスの素顔、アレクサンドロスの他人格など、決して登場人物は多くありませんが、ひとりのキャラ(この言い方は失礼か、人間ですね)が持つ複雑な内面が物語を非常に豊かにしています。
しかしなぜ、岩明さんの絵はこれほど狂気を感じさせるのでしょうか。
表情ひとつにぞくぞくします。
ストーリーテリングの天才!
既出読破。なので1巻〜10巻の雑感を。
まず出だし。天才。
伝記を描くのに、幼少期でもなく老年期でもなく、中途半端な青年期の、しかも史実に一切ない(よね?史実詳しくないけど)ヘンテコ動力創作エピソードからスタートするあたりやはり岩明サンは物語りの天才なのだと思う。
作者にも編集にも自信がなきゃできない始まり方。打合せが見たい。史実の殆ど残ってない半架空の人物に、「コイツってこんなヤツ」と言い切るヘンテコエピソード。そして物凄く息の長い伏線。ミスリードしたら読者が路頭に迷うのに。
あとは歴史物なのに説明的文章も最小限でセリフも多くないのにストーリーについて行ける不思議。やはり天才。
10巻まで読んで1巻に戻ると、この始まり方、進め方に痺れる。
ホント天才っているんだなぁ。
動力に使われるヘビも象徴的。将来アレクサンドロスの右腕となる事を象徴するヘビ。そしてアレクサンドロスの顔にヘビの痣があったなんて史実は無いよね?架空の象徴への強烈なオマージュ。なんだろこれ。すごいね、ここまで架空の人物像って作り込めるんだね。
冒頭メンバーが濃い。でも有名人のアリストテレスは脇役感がハンパない。単に座標軸なのか。無名なメムノンの方が偉人ぽい(笑)
最初の拷問とか空き家の変人さんとかはなんなのかなぁ、主人公じゃなくてアリストテレス絡みだけど後で追うのかな。10巻の時点では完全に本流てか主人公と接点ないよね哲学者。最終的にはキレイに回収するのかしら。
後々への伏線が二重、三重に毛細血管のように張り巡らされ新刊出るたび発見する快感。仕込み天才。
10巻でメムノンの背景出てきた時には大興奮。コレ何年越し?!
5巻のペルディッカスとの邂逅も胸熱。このイケメンまた絡むのねと。
カロンとの再会は更なり。
岩明サンの絵はなんだろう、書き分け出来てないようで微妙なラインで書き分けられてて、よく見るとそれぞれ違う。イケメンには造作以前の有無を言わさぬ色気と迫力がある。なんだろあれは。イケメン=タレ目の法則も(笑)
エウメネスの時々あるキメ顔がまた大変に格好よろしい。フォーキオンに将棋盤渡して「やるねぇ、俺」にはやられた。そりゃ惚れるよエウリュディケもサテゥラも私も。
唯一の難点は人物名が難解。これ書くのに何度読み返した事か。
Posted by ブクログ
7巻まで読みました。寄生獣の岩明さんの作品。アレクサンダー大王の書記官の物語。いまだに主人公の名前がおぼえられない(笑)岩明さんの漫画は視点というか雰囲気というか本当に独特で、不気味な描写もありますが不思議な面白さがあります。
少し展開が遅いかな~と感じますが、良い作品だと思うので続きも読んでみたいです。
Posted by ブクログ
ぐるぐる再読。5年位前に町の本屋のPOPがきっかけで購入しはじめたのですが、続きを1番心待ちにしている漫画の1つです。読みはじめると何回もぐるぐる読んじゃう。
Posted by ブクログ
マケドニアの書記官の話。
序章といったところでしょうか。
故郷に戻ってきて、幼少期の話につながっていきます。
スキタイとメディア国王のやりとりやハルパゴス
の「ば~っかじゃねえの!?」には痺れました。これを
描けるのはこの人しかいないでしょうね。
Posted by ブクログ
古代ペルシア・オリエント文明を舞台とした歴史もの。のちにアレクサンドロス大王の書記官となるエウメネスが主人公。
ペルシア帝国からアリストテレスとともに逃れ、故郷カルディナに戻ったエウメネスが、幼少時代を振り返る。
『寄生獣』のような非現実的な展開はないが、普通の人間が無表情のまま繰り広げる惨劇はやはり激しく冷たい。
Posted by ブクログ
2〜3巻の主人公がスキタイ人であることが明るみになり、売られて行く流れが芸術的でござる。
奴隷の男性器をとるいかれた行為は歴史上行われてたんだろうね。プライドを挫くため?自由市民の女性が強姦されることを防ぐため?
調べてみまふ。
今後、再会したカルロがキーパーソンになったりするのじゃないかとひとり妄想しています。
Posted by ブクログ
紀元前343年、ペルシア帝国。
主人公の少年エウメネスの成長。
読書、アリストテレスとの出会い。
序章ではあるが、非常に興味深い。
よ自分がよく知らない頃の事なので、時間が楽しみ。
匿名
知識で世を渡る少年
拳闘士として成長していく話は読んだことありますが、地力も兼ね備えた主人公は特殊で作者の才能が咲き誇ってます。
Posted by ブクログ
カルディアで実家跡にたどり着いてから、長い回想シーンが始まる。
バルシネとか何者なんだろうね、鋭いというかなんというか。
なんていうか、名前が覚えられないので、再読時はメモしながら読んだ。すると結構気が付いてなかった同一人物とかがいて関係把握が捗った。