あらすじ
謎の場所“ゆうえんち”を探す葛城無門。彼は、武神・愚地独歩がその才を認め養子とした克巳の実兄だった。幼少期を過ごしたサーカス団団長曰く、克巳以上の大天才だと…。過去編突入!! 無門の強さの秘密がッッ!!
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Posted by ブクログ
夢枕獏、藤田勇利亜『漫画 ゆうえんち -バキ外伝 2』秋田書店。
先頃、全5巻をもって完結した夢枕獏の『小説 ゆうえんち』でイラストを担当した藤田勇利亜が漫画化するという何ともややこしい作品。
月1回の連載なので単行本としてまとまるまでに時間が掛かるようだ。
やはり、原作とは少し構成やストーリーを変えてきた。オリジナリティが加わるのは大歓迎。原作に登場しなかったキャラクターが登場しても面白い。
主人公の葛城無門は愚地独歩の養子になる愚地克巳の実兄という設定。今回登場する松本大山は範馬刃牙の恋人である梢江の父親という設定だ。磯村露風は夢枕獏の格闘技小説に登場する脇役クラスのキャラクター。
第2巻は主人公の葛城無門が松本大山に弟子入りし、何故か磯村露風から無寸雷神という技を伝授されるという内容である。後半には『ゆうえんち』の主宰者の息子・蛟黄金丸と無門との運命の出会いも描かれる。
本体価格660円
★★★★
Posted by ブクログ
バキ外伝小説の「ゆうえんち」のコミカライズ2巻。
松本太山、磯村露風と無寸雷神、蛟黄金丸。無門の人生を彩る綾となる人物との出会い。徳川のおっちゃんも入れときましょうか。丸ごと過去篇の2巻です。
まあ「ゆうえんち」が、過去と現在、こちらとあちらのように、語られている場面が様々に入り乱れる文章だったので、そういう巻もあるでしょうよ。
徳川のおっちゃんの凄みの表現がなんか違うなぁ、と思ってしまった。あのおっちゃんはバキシリーズの中では比較的陽の存在だと思っているのでね。
あのおっちゃんは、自分の体の中の押さえきれない「なにか」を飼い慣らすことと、解き放つことの狭間の熱情に悶え苦しみ、その情念を愉悦として楽しむようにはできていないですからね。
常に好き放題解き放っているような気がします。最高の戦いを見たい、ということについては。癌の告知を受けた時ぐらいでしょうか、後悔というか懺悔というか、暗い感情を見せたのは。死刑囚にいいようにされて泣いて悔しがったのは違うと思います。なんか、徳川のおっちゃんのこと大好きな感じだな。「ゆうえんち」本筋の登場人物ではないのに。
世界征服を目指している磯村露風。彼の野望がどうなったかは「餓狼伝」です。
久我重明も夢枕獏のコミカライズ作品に気ままに登場している印象があるけど、磯村露風もそうなるのかな。捉えどころがないけど、圧倒的な存在感を持つ二人だから、ついつい登場させちゃうのかな。