【感想・ネタバレ】ラヴクラフト全集7のレビュー

あらすじ

《クトゥルー神話》の創造主にして二十世紀最高の怪奇小説作家、H・P・ラヴクラフト。その偉業を俯瞰する文庫版全集はここに完結する。本巻には、一万年前に栄華をきわめた都市の誕生から滅亡までを描くダンセイニ風の掌編「サルナスの滅亡」をはじめ、過去を探し求める男の遍歴の物語「イラノンの探求」など十三編を収録。さらに巻末には、初期作品五編に加え、ラヴクラフトが書簡に書きとめた夢を抜粋した「夢書簡」、また資料として創作が中断した断片を収めた。【収録作】「サルナスの滅亡」「イラノンの探求」「木」「北極星」「月の湿原」「緑の草原」「眠りの神」「あの男」「忌み嫌われる家」「霊廟」「ファラオとともに幽閉されて」「恐ろしい老人」「霧の高みの不思議な家」「初期作品」「夢書簡」「資料:断片」「作品解題/大瀧啓裕」

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『イラノンの探求』
好き!夢を追い続けている間は肉体も意識も若々しいままなの、若さの持つエネルギーとか愚かさを象徴しているようだし、全てが水の泡になった後の急なわびしさ、むなしさも味わいがあって好ましい。
イラノンのことを知っている人がいなくなる前に夢から覚めることができてよかったのかもしれない。

『眠りの神』
分かりやすいオチがある分かりやすい話だった。薬物乱用者に寛容な時代だったんだなあとかあんまり関係ないことを考えたり。
しかし友人の声を音楽と評するのはすごい。喋る全てが旋律であり詩であるように感じられるなんてこれ以上の褒め言葉ある?熱烈だなあ。

『忌み嫌われる家』
家の来歴をとんでもない執着心をもって調べるパートが好き。あと甥と叔父の関係性も良い。好奇心抑えきれない様子が微笑ましいし、これはある種の英雄譚なのだと思うと叔父さんの最期も悪くないのかも。

『恐ろしい老人』
ドント・ブリーズだこれ。ジジイが強い話はどんなものでも好き。

約二年かけてやっと全集を読み終わったので達成感がすごい。総じてしつこい描写がかなり好みで楽しかった。うまいこと文章に乗れた時の気持ちよさが癖になる。

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2024年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・イラノンの探究
頭の中にあるものとごっちゃになった不老不死の人
さいご沼自殺はかわいそす

・木 
しょうみよくわかんない、カロース幻覚見過ぎ
ムーシデスまじで、いいやつ。とか思うけどこれは毒殺

・北極星
天体に見つめられがち嫌われがち。受肉したときから人間関係あるの強すぎ。現実と夢と妄想とあるん?

・月の湿原
完全に夢遊病。開拓するときはやっぱり迷信にも気を使おう。火災報知器なったときに寝てたら多分こんな感じ

・緑の草原
結局手紙として送れたんかい、てかそれを読んでたなんで判読不能で判読できたわ。めちゃめちゃ疲れとるよこの人

・眠りの神
朝がくるのが怖いんじゃなくて、朝起きたときに夢のことを思い出すことが怖い。病んどるやんけ。トリップしてるときに世界の深淵を学ぶとかまじで頭おかしい。ヒュプノスが私を取り込もうとしていた?

・あの男
知らない人にはついて行ったはいけません。は、全世代共通。好奇心やばすぎ。時間と空間に制限されてない旅行は悲鳴上げるのも仕方なくね。腰抜けの愚か者めとか唾吐くとかしょうみ、しんどい。死体に連れてかれるのはかわいそうやけど

・忌み嫌われる家
頑張って建てた家の下にそんな病的で名状しがたいものが埋まっててなおかつ家族めちゃ死ぬのはがちでしんどそう。土壌検査てか前に何があったのか調べよぜ。墓の近くてか上?に建てるのはやばくね

・霊廟
魅せられて子孫だったのが運の尽き、と思ってしまうのが凡人の極み。境目がなくなれば通れ、見ることができ、あまつさえ飲みあえる。別に狂気に陥ってるわけでなくてただ横たわりたかっただけなんよ。

・ファラオとともに幽閉されて
現地ガイド怖すぎんか。やっぱ他の神話との組み合わせはガチおもろい。

・恐ろしい老人
きちがいはほっといて、手出すなや
 
・霧の高みの不思議な家
きれぎれに振りまかれた夢の出どころと繋がれてる橋が場所のわかる家なら若く好奇心のある人、疲れた哲学者を魅了するのは至極当然。碧い暗礁のような底知れぬ海の秘密なんて記憶には留めれない。

・洞窟の獣
よく生き延びた

・錬金術師
祖先の愚行はくそだお

・フアン・ロメロの変容
結局どー変化したのかよくわからん。まーわからなくていいんやけど

・通り
比喩すごいんご

・詩と神々
違和感を信じ、天上に繋がる詩から真実を知った。ゼウスの娘はやばみ。神々にふさわしいものかしら、なんてイケメンすぎんか

・夢書簡.初期設定
断片すぎるのが多いけどまぁまぁおもしろかった

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2020年03月14日

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