あらすじ
凍てつく冬の朝、駒城下屋敷に銃声が轟き、未だ凱旋式典の残滓を纏う皇都に軍靴の響きが。遂に守原が起ったのだ。玉体を手中にした蹶起軍は市街をも制圧。この“義挙”に近衛中佐新城直衛の決断は!?
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人と龍が共存し、様々な取り決めを持った大協約世界。日露戦争を彷彿とさせる戦場が舞台の架空戦記小説です。世界観や人物像、戦記物には必要不可欠な戦略・戦術が細部まで深く作り込まれ、その説得力には感嘆のため息が出るばかり。
主人公・新城直衛は、剣牙虎(サーベルタイガー)を戦力として運用する実験部隊「剣虎兵」の中尉。圧倒的な戦力差を持つ「帝国」に攻め入られ、味方の撤退支援のため敗北必至の戦いに臨まなければならなくなります。
「莫迦と勇者は命の値段が違う」「嫌だ嫌だ。凄く嫌だ。英雄なんて冗談じゃない」……主人公は冷徹かつ現実主義なのですが、だからこそ余計に戦場の苛烈さを感じさせます。
ファンタジー要素も幻想的というより現実的な描写、例えば部隊員である導術兵の主な役割は通信や索敵など、実に実際的。どこまでも最悪な状況下、それでもその中の最善を求め実行する……彼らがどう戦い、どう進み、そしてどこへ辿り着くのか。戦記が好きな方はぜひお試しくださいませ!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
守原による皇都制圧が草浪の頭脳が編み出した完璧な計画のもとに着々と進む。自由に動けるのは新城一派のみか。 というところで数日を遡る。特志幼年学校の同級生たちや駒城家の人々、皇族方、守原の面々に水軍の将校らが凱旋式とその後の成り行きを緊張状態で待ち受けている…。 倒叙形式でまず守原の成功を伝え、新城の反撃を期待させておいて伏線張りのところへ戻る。じれったいけど次の巻へ絶対手が伸びるうまい書き方ですね。
Posted by ブクログ
読んだきっかけ:漫画が面白かったから。
かかった時間:2/16-2/19(4日くらい)
内容:さて、全巻の7巻は1巻まるごと、12月末の動きでした。8巻は、
◆第一章
13月3日晩 新城暗殺
13月4日未明 決起(義挙開始)、新城脱出
で始まりました。1月3日の凱旋式の描写を抜かしました!
7巻が動きが悪かったので、納得のスピードです。こうでなくては。
ところが・・・
◆第二章
13月1日 水軍の動き
13月1日 新城と仲間たちの会議、そして周辺の動き。
13月3日 凱旋式開始
時間が戻りました……。
いよいよ最終巻9巻に続く…。
終わるのか…。
内戦で終わるのか……この物語は……。
帝国はどうなるの……??
Posted by ブクログ
皇都動乱前。下屋敷が襲われる編。
長編にありがちなのですが登場人物が多いわぁ。階級と敵味方含めて分かりづらい。どうしてどうして田中芳樹さんの著作を読んでいる気分になってきます。笑
こういう精神的に高潔でない主人公好きです。