あらすじ
絶望的な戦況の中、新城直衛がついに一軍の指揮権を握った! 大地を覆う精兵を率いる美しき天才作戦家ユーリア姫と死守命令を下された新城。未完の城塞、六芒郭で決戦の時を迎える!
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人と龍が共存し、様々な取り決めを持った大協約世界。日露戦争を彷彿とさせる戦場が舞台の架空戦記小説です。世界観や人物像、戦記物には必要不可欠な戦略・戦術が細部まで深く作り込まれ、その説得力には感嘆のため息が出るばかり。
主人公・新城直衛は、剣牙虎(サーベルタイガー)を戦力として運用する実験部隊「剣虎兵」の中尉。圧倒的な戦力差を持つ「帝国」に攻め入られ、味方の撤退支援のため敗北必至の戦いに臨まなければならなくなります。
「莫迦と勇者は命の値段が違う」「嫌だ嫌だ。凄く嫌だ。英雄なんて冗談じゃない」……主人公は冷徹かつ現実主義なのですが、だからこそ余計に戦場の苛烈さを感じさせます。
ファンタジー要素も幻想的というより現実的な描写、例えば部隊員である導術兵の主な役割は通信や索敵など、実に実際的。どこまでも最悪な状況下、それでもその中の最善を求め実行する……彼らがどう戦い、どう進み、そしてどこへ辿り着くのか。戦記が好きな方はぜひお試しくださいませ!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
3巻を読んで久しいので自分のために4巻のあらすじ。 帝国軍元帥ユーリアは迅速な皇国の制圧を望んでいる一方で、新城の反撃の手段を期待してもいた。新城らが籠もった城塞・六芒郭は戦略上重要な皇龍道を少し外れたところに建つ。現在も南突角堡が建設中途であり、帝国軍もここに狙いを定めて攻撃してきた。 皇国軍が用意した火砲の威力で、塞を落とそうとする帝国軍は甚大な人的被害を出す。カミンスキィは六芒郭を迂回しない姫の思惑を読み取る。「あの男にうつつをぬかしておられる」と。 だが姫は複数の翼龍に攻城弾攻撃をさせる作戦で、一気に塞を戦闘不能状態に叩き込んだ。ユーリアの降伏勧告を蹴り、誰もが降伏か玉砕を覚悟したが、駒州軍と龍州軍が威力捜索の名目で帝国軍と衝突したことを導術が知らせてきた。 新城は六芒郭を捨て、あまつさえユーリアを殺害しておいて逃げるという奇策をたて、実行に移した。 同時刻、辺境領姫に不満を抱く貴族たちが暗殺を企てて彼女に迫っていた。そこへ踏み込んだ新城たちは、ユーリアを連れて脱出することになった。ああもう、あらすじだけで書くの大変!
Posted by ブクログ
唐突に防衛戦がはじまっていました。この方、未来を書いて過去に戻ることがしばしばあるので、巻を間違えたかと思ってしまいますね。
戦闘の書き方いいなあ。しかし躊躇いなくがつがつひとが死んでいくので、次は誰かとひやひやします。
Posted by ブクログ
読んだきっかけ:漫画が面白かったから。
かかった時間:2/10-2/12(3日くらい)
内容:第4巻は、501部隊の反撃失敗から六芒郭籠城、脱出戦まで。
武揚伝を読んだ後だけに…五稜郭を思い出します。
武揚さんも篭城戦、できなかったなぁ。
強大な火力の前に城砦の時代は終わりを告げるのでした。
実際の歴史では、ここより要塞の時代が始まるのでしょうね。