駒田信二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とにかく書き出しが素晴らしい作品が多い。
「孔乙己」の書き出し「魯鎮の居酒屋の構えは、よその土地とは違っていて」、「薬」の書き出し「秋の夜中、月は沈んでしまい、日はまだ昇らず、青黒い空だけが残っていて」、「藤野先生」の書き出し「東京も同じようでしかなかった」など、書き出しだけでシビれる。
どんな物語が始まるんだろう?とワクワクするような、嵐の前の静けさみたいな、すごい俗っぽくいうと戦闘フィールドを設定するフィールド魔法を脳内にかけられるようなイメージ。
結構私が読んだことある中では「最高の書き出しを書く作家」といっても過言ではないと思う。
残念なのは、短すぎると思うこと。当時の流行りとかもあ