パチンコ関係のデザイン製作部=徹夜・泊まり込み・タイトな進行がある修羅場で働く女の子の物語。
見た目も可愛さのバランスが取れており、ビジュアル的に惹かれる人も多いと思う。
作者の9ヵ月の勤務経験を基に作られたお話であり、現実感もあってストーリーも良い。
ボリュームも3巻完結なっており、話の濃さも軽すぎず重すぎず、丁度良いです。お薦めです。
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文字通り命の危険がかかるような過酷な職場は
逆に人間の深さと関係の濃さを生む。
むしろ文明社会に慣れてしまった感覚では忘れてしまっているが、
本来人間というのは環境次第ではちょっとしたことでも死んでしまう
脆い存在だ。
だからといってブラック勤務が良いということではないが、
怖がってばかりですくんでしまって動けず、
表層的なところで悩みをかかえるのがバカらしくなるほど
修羅場を乗り越えた人間は価値観が変わる。
より良い環境を求めて次を探すのも良し、
「適者生存」で強く生きるのも良し。
キノコ頭をナデナデするも良し。
親子丼はうまい。
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薦められて読んだわけですが、なるほど薦められる理由がわかる
というブラック社畜な身上です。
社会人というのはいつだって
仕事と恋愛のバランスで悩むわけですが、
それは女子だけではないのです。
色んな理由、色んな状況があって
男子も悩み悩み、仕事しながら生きているわけで。
女子側一辺倒だけでなく、男性側の事情も描いてる所が良かったです。
まぁ、若い頃僕も似たような職場で働いた経験もあります。
深夜でタイトな仕事しながら皆で身の上話をするんですが、
美人で仕事のできる29歳(当時)の主任が、実家が隣同士で
本当に生まれたときから付き合ってる同い年の彼氏がいるという話をしたときの
「でもねぇ、……結婚ねぇ……」
という、なんとも言えない複雑な微笑みは忘れられないなぁ。