野田俊作のレビュー一覧
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ネタバレ元本を読んだ後、出版されていることを知りすぐに購入。読みやすいようにイラスト挿入や項目分けなどがされており、1時間ちょっとで読み終えることができた。ページ数も元本と比べて半分以上少なくなっており、読み応えは元本の方が圧倒的にある。
内容は元本と同じく、アドラー心理学をもとにした教師の在り方についてである。性格は状況に応じて用意されている行動パターンのセットである、所属欲求こそ根源的欲求、自己受容は精神的健康の最大条件など、印象的な内容の確認をしながら読み進めることができた。
子供どもへの尊敬・信頼を元にして、子どもに関わる在り方は今後も意識して行きたい。すべてこの本の通りに行うには、かなりの感 -
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ネタバレ衝撃の1冊であった。
書き振りが「挑戦的」であるのも面白く、多くの学校で行われているであろう教育の形を真っ向から否定するものであり、自身の教育のあり方についても考えさせられた。とても30年以上前に書かれた本だとは思えない。過激な内容であったといっても過言ではないと思う。
今回読んで心に残ったキーワードは、対等な関係・お願い・「なぜ」ではなく「どうすれば」の3点である。
特にお願いをするといった形で子どもに伝えることは、これまで「子どもに舐められてはいけない」という意識があり、あえて使わないようにしていた。しかし「上下関係を築くことにつながる」という内容が書かれており、一理あると感じた。全ての -
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子どもは褒めて育てるべき、でも結果で褒めると失敗した時に挫けるので、プロセスを褒めよう、というのが今の常識。でも仕事で部下育成では、本人が認めて欲しいことを褒めようというのが割と一般的かも知れない。
その背景の理論はさまざま。理論が望まれるのは、個々のやり方を覚えるよりも多くの場面で応用が効くから。しかし物理の理論と違って実験の条件を揃えるのが難しいため、心理学の理論は確実に反証できず、一期一会な人間関係の場面で根拠にするには余りに貧弱である。
本書は、アドラー心理学の大家による家族の関係についての講演を本にしたものだ。前述のとおり心理学はそもそも厳密性がないため、理論の中の一貫性があるかど -
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ネタバレアドラー心理学の教育実践。「子供の目線に立って…」と恰好つける教師がいるが、それどういうことか本当にわかってるぅ?
私の生まれた年の本だけど…まだ使える。本質を突くものは、時流を越えられる。子どもを子ども扱いする教師ばかりだが、それじゃあ社会人は育たない。子供を育てると同時に、社会人を育てているんだという意識を持つ教師にならなければいけない。そのためのこの一冊である。
しかし、この本が生まれた背景が80年代の荒れた学校の教育方法だから、2017年の今に読むとちょっと大げさである。
それでもなお、この本の言う民主的な教師になれていない人が多くいるのだから、日本の教育がけなされて当然で -
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1987年初出の『オルタナティブ・ウェイ』の再販となる実践講座シリーズ4巻。アドラー心理学の教科書というようような概括的な内容ではなく、著者が学んだアドラー心理学についてインタビュー形式で語ったような内容。なので、一般向けといっても、いきなり本書ではなく、他の入門書などで軽くお勉強してからの方が分かりやすいと思う。
第1巻では、性格=ライフスタイル、集団のルール、そして共同体感覚について語られている。
単にアドラーが、あるいは学派では、という説明ではなく、ラマナ・マハリシや老子、他の心理学の言及も踏まえて著者なりの捉え方で、人柄というか癖も感じられるが、突っ込んだ内容は新鮮に読めた。
17-5 -
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アドラー心理学は、いつも、私が抱える問題に解決策を示してくれる。
これまで、「かわいそうな私」と「ひどいあの子」のことばかり考えていた。考えて考えてただ思考だけを繰り返してきた。なぜこんなに不満だらけなんだと思っていたけれど、それは「私にできること」を考えて行動に移すということができなかったから。できない理由ばかりを考えて、現状を変えない決断をしていただけだ。「かわいそうな私」「ひどいあの子」のことばかり考えるのは、時間を無駄にし、無駄にストレスを抱えるだけである。いろいろあるけどではそういう状況で「私にできること」は何だろうか、と考え行動に移さなければならない。 -
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まあ、主張していることは、その通りなのだと思いますが……文体というか、口調がすごく嫌味で、イヤな感じです。
あと、やっぱり学校のことというのは、なかなか見えてこないんだなぁと……。
これはもちろん、なかなか見せない学校の方にも問題があるのだと思うのですが。
どうしても、学校には無限の時間と空間があると思われがちなようです。
例えば、子どもを全体の前で注意してはいけません。子どものプライドを傷つけることになります。(フムフム、なるほど…)でも、ただ見過ごすのは、教育をしていないのと同じです(その通り!)。だから、そういうときは、1人のところをみはからって、そっと注意してあげましょう。
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Posted by ブクログ
依存と言うことと、人に頼ると言うことと協力することと言うことをはっきり区別したいと思います。協力とはあくまで自立と言う事、すなわち人に頼らないで、自分の問題は自分で解決すると言う姿勢があった上で言えることなんですね。およそ良い人間関係と言うのは、その基礎に成熟下健康なパーソナリティーが前提とされていて、様々な条件が満たされて初めて言う人間関係が実現してくる。また逆に良い人間関係が実現してくると、健康のパーソナリティーが実現してくると言う総合的な関係にあります。依存的な未熟な子供っぽいパーソナリティー、ライフスタイルのままで協力をすると言う事は不可能です。
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良い見出しのついた引き出しを開けると中には良いところが入っている。私は暗い性格だと思っているとその証拠ばかり見えるけど、それを私は謙虚な性格だと思うことにすると、その証拠が続々と見つかる。
人間には本当は悩みなんかない。悩むと便利だから悩んでいるに過ぎず、自分の目的を達成するために悩みを使っている。
悩んでいると仕事をしている気になる。私は何もしていないわけではない。こんなに苦労しているんだと言うわけだ。
小学校の時の先生の教え方がまずかったのに対して、小学生時代の先生を連れてくる必要は無い。それと同じように仮に父親との関係で問題があったとしても、それを改善するために父親を引っ張り出す必 -
Posted by ブクログ
The 教師力シリーズの、ほめ方•叱り方や、赤坂先生のクラス会議に関する本を読んでみて、もう少し詳しく知りたくて手にとった本。読み始めてからは、90分ぐらいで一気に読めた。
教師がボスにならなければ、という今までのイメージが強く、しかしながら、その管理的な感じから、自治的な学級経営の比重を上げていきたいと最近は考えるようになってきた。ファシストやアナーキストではなく、コーディネーターになれるほうがよいのだろうが、叱ったり、怒ったり、褒めたりすることなく、横の関係を重視して、ルール作りなどなどを含め、どうすればと問い、自治的に議会を開きながら進めていくのは、今の自分の力量ではハードルが高いよう