隆慶一郎のレビュー一覧

  • 吉原御免状

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    エロい!!高校時代にフランス書院文庫を愛読していた僕だが、まさかいい大人になって活字のエロスに再び興奮するとは!

    ジャンルは剣豪小説。別にエロスが前面に押し出されている訳ではないが、僕の印象にはエロスしかない。
    主人公は宮本武蔵の弟子で二天一流の剣豪、武蔵の死後、自分が何者か知るべく吉原へという設定があるのだが僕の印象にはエロスしかない。
    展開上、別に詳細な性描写は必要ないように思うのだが、やたら親切に描かれている。ちょっと目を離すとすぐ主人公が羨ましい事になっている。
    とは言っても痛快な剣豪小説を読みたいと軽い気持ちで手に取り、不意打ち的にエロスの洗礼を受けたが故の印象である。油断した僕も

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    2012年05月14日
  • 影武者徳川家康(中)

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    秀忠が酷い書かれようで、私のように歴史小説に造詣の浅い人間が読むと内容を鵜呑みにしてその武将の印象評価を決めつけてしまうので危険だなあと思う。この本は『物凄い仮説』に基づく(しかし抜群によく練られた)作品なので、他にもこの時代がテーマの小説を何冊か読みましょうと言いたい。俺みたいにジャンプ⇒原哲夫から入るのはいかがなものかと、今になると思うのです。

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    2012年05月04日
  • 花と火の帝(上)

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    歴史小説にはじめてハマッた作品。歴史小説というよりはファンタジーの色が強く感じた。作家である隆慶一郎は、執筆途中で亡くなったため未完の作品が多く、この作品もその1つ。

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    2012年05月02日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    武士・浪人の生き様が描かれている。
    江戸時代の主従関係が新鮮。

    途中で終わってしまっているのが、残念。

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    2012年04月05日
  • かくれさと苦界行

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    吉原御免状の続編。裏柳生との死闘など読み応え充分。この作品は四部作の予定であったとのこと。隆氏の急逝で完結できなかった事が非常に残念でならない。

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    2012年03月31日
  • 花と火の帝(下)

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    後半まるでドラゴンボール。想像を上回る敵が続々登場。どんどん無理ゲー化。そのうち「オラ、ワクワクしてきた」とでも言い出しそうな勢い。
    でもさすが脚本家の本、読ませるねぇ。全然飽きがこない。
    惜しむらくは、作者急逝による中断。もっと先が読みたかった……。先のドラゴンボールに例えるならば、人造人間が出てきた辺りで途絶えている感じ。展開が気になる……。残念至極。

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    2012年03月29日
  • 鬼麿斬人剣

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    言い回しや言葉尻は真面目ですが、内容は悪ふざけかと思うほどの完全懲悪のシンプルな小説です。

    師と弟子の受け継がれていく流れがもまたシンプルでわかりやすかった。

    分かりやすくて面白かったです。

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    2012年02月25日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    まったくもって面白い。
    死ぬ覚悟をもって生きる鍋島武士の潔さは、現代を生きる私達にとっても腹の底に留めて置きたい価値観かもしれない。

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    2012年01月14日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    かなり前に上巻を読んで、すっかり忘れていた。
    ドラマの中で”武士道とは・・・”のくだりを聞いて思い出した。

    下巻が、完成していないのは少し残念だが、非常に楽しく読ませてもらった。特に現代人は、この本を読んで、気合を入れてもらいたい。

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    2011年10月30日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    話があっちこっちに行って 全体を貫く幹が見えにくいのが難。 それでもこの構想力はすごいよ。

    またしても未完。最後まで読みたかったけど、 作者のメモが残ってたので救われたかなぁ。

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    2011年10月01日
  • 鬼麿斬人剣

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    めずらしく伝奇要素が低く、プロットは藤沢周平みたいだ。しかし弟子が師匠の剣を折るという設定はサスペンスフルで秀逸。死者を追う旅を通じて、清麿という師匠の姿を浮かび上がらせる手法は見事である。

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    2011年09月29日
  • かくれさと苦界行

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    ネタバレ

    吉原御免状の続編。亡くなられなければ、四部作の予定だったとのこと。本当に惜しい。前作では宿敵として滅ぼさなければならない相手も、今作で死闘を通して救いを得る。
    この方の作品には、共通して、何ものかに対する畏れと人間の持つ根源的な優しさが描かれている。異能の人々も自然や天皇への畏れがあるからこそ、他人の命も自分の命もその生き方も大切にできる。守るべきものも、畏れるものもない人生は恐ろしい。

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    2011年07月18日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    全2巻。
    絶筆。
    ぎゃー。

    日本が誇るベストセラー、
    武士道の代名詞「葉隠れ」を生んだ、
    佐賀鍋島藩の武士達の話。

    あいかわらずキャラが良い。
    ニヤニヤが止まらない。
    猿とか熊狩りとかのエピソードが好き。
    文中で主人公達が泣きそうになると
    自分も泣きそうになる。

    上巻は文句無し。
    下巻で若干1話完結の伝奇っぽい展開になってくけど、
    なんやかんやで持ち直してる感じ。

    が。
    絶筆。
    ぎゃー。

    本当、つくづく思うけど、
    せめてあと10年生きてほしかった。

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    2011年05月31日
  • 時代小説の愉しみ

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    エッセイ集。
    織田信長の評論なども確かに面白いんですが、それ以上に、「救急車をタクシーと思うべし」や「教える罪」など、作者本人の語りの方が、隆慶一郎作品っぽくて良かった。

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    2010年12月11日
  • 一夢庵風流記

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    作者の「こういう男をかっこいいっていうんだよ!」という声が聞こえそうな作品。歴史小説、というより戦国ロマンだなあと思いました。
    前半の利家や秀吉とのエピソードや終盤の会津でのシーンなど、伝承に基づいて、ある意味作者が縛られて書いた部分こそ、命がけの逆風の中で悠々と傾く慶次郎がかっこよく、逆に自由に想像だけで書いたと思われる朝鮮半島での場面は、無敵のスーパーマンになりすぎてかっこよさが半減していたのは皮肉でしたが、全体としてはとても面白かったです。

    この作品の慶次郎は、女性から見てもかっこいいですが、たぶんむしろ男が惚れる男、ってやつなんでしょうね。
    慶次郎の力量のない慶次郎気どりほど性質の悪

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    2019年01月16日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    20100829
    軍国主義のバイブルともいえる「葉隠」に取材していながら、著者自身の戦争体験に基づく葛藤を経て、痛快な人間賛歌の物語へと昇華した本作。杢之助・求馬ら主人公の生き様が実に格好良く、すがすがしい。著者急逝により未完の作となったのが惜しまれる。というか本当に続きが読みたいです。一応巻末に、隆氏が書きのこした断片的メモが残っていて、このあとどのような展開をみせる予定だったかは推測できるんだけれど。

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    2011年01月22日
  • 鬼麿斬人剣

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    鬼麿強い。松永誠一郎に次ぐ厨キャラ。

    隠れた名工山浦清麿の弟子鬼麿が、若い頃の師匠が金に困って作ってしまった数打ち(量産品)の刀を折る旅に出る。意地を張って頑として刀を渡さない老武士、戦いの中でなら折ってもいいという剣客、露骨に値をふっかける悪党など、様々な持ち主達を自作の大太刀「古釣瓶」でバッサバッサと斬ったり宥めたり賺したり。

    珍しく柳生が出てこないけどやっぱりライバルは忍者だった。
    リベリオンで使われてた「面取り」って試し技だったのねぇ

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    2011年05月10日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    作者の隆慶一郎さんは本当に大好きな作家さんの一人でした。私の住む地方新聞の夕刊に掲載されていた「影武者徳川家康」を読んだ時からの大ファンです。「武士道とは死ぬことと見つけたり」という言葉は死を肯定しているかのように聞こえるかもしれませんが、私は「武士道」とは「生き方」なのではないかと考えます。
    前の職場の先輩にある時から人生を後ろから考えるようになると言った方がいました。「後ろから」というのは、「死」から遡って、ということでしょう。
    「死」から逆算して人生を考え、人生の中で何か大切で、何が必要なことなのか、そうした一つ一つを考え、選択しながら生きていく。
    私は「武士道」とはそういう考え方ではな

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    2009年10月25日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    おもしろかった。願わくば最後まで佐賀藩の行く末を見たかった...隆先生の冥福を祈ります。
    佐賀県民であることを誇りに思える瞬間でしたね。

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    2009年10月07日
  • 吉原御免状

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    ▼薦める方がいて読んでみました。80年代ですかね。(男性本位的な)週刊誌全盛時代の娯楽時代劇。かつ、作者の方は長くテレビ脚本で、時代劇ドラマなどで、大活躍されてきたキャリアのようです。というわけで、しっかりした時代劇的な足腰と、疾走するアクションとエロスのオンパレードな男性向けエンタメ小説でした(笑)。

    ▼以下ネタバレ。備忘録。






    ▼肝は、作者の隆慶一郎さんが恐らくお好きな題材である、「徳川家康は関ケ原の前に刺客に殺害された。それ以降は影武者であった」というアイディアなんです。

    もうとにかく、男性的ご都合エンタメが、たい焼きで言えば頭から尻尾までぎっちりと詰まった一品。あまりのマ

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    2025年02月16日