隆慶一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
エロい!!高校時代にフランス書院文庫を愛読していた僕だが、まさかいい大人になって活字のエロスに再び興奮するとは!
ジャンルは剣豪小説。別にエロスが前面に押し出されている訳ではないが、僕の印象にはエロスしかない。
主人公は宮本武蔵の弟子で二天一流の剣豪、武蔵の死後、自分が何者か知るべく吉原へという設定があるのだが僕の印象にはエロスしかない。
展開上、別に詳細な性描写は必要ないように思うのだが、やたら親切に描かれている。ちょっと目を離すとすぐ主人公が羨ましい事になっている。
とは言っても痛快な剣豪小説を読みたいと軽い気持ちで手に取り、不意打ち的にエロスの洗礼を受けたが故の印象である。油断した僕も -
Posted by ブクログ
作者の「こういう男をかっこいいっていうんだよ!」という声が聞こえそうな作品。歴史小説、というより戦国ロマンだなあと思いました。
前半の利家や秀吉とのエピソードや終盤の会津でのシーンなど、伝承に基づいて、ある意味作者が縛られて書いた部分こそ、命がけの逆風の中で悠々と傾く慶次郎がかっこよく、逆に自由に想像だけで書いたと思われる朝鮮半島での場面は、無敵のスーパーマンになりすぎてかっこよさが半減していたのは皮肉でしたが、全体としてはとても面白かったです。
この作品の慶次郎は、女性から見てもかっこいいですが、たぶんむしろ男が惚れる男、ってやつなんでしょうね。
慶次郎の力量のない慶次郎気どりほど性質の悪 -
Posted by ブクログ
作者の隆慶一郎さんは本当に大好きな作家さんの一人でした。私の住む地方新聞の夕刊に掲載されていた「影武者徳川家康」を読んだ時からの大ファンです。「武士道とは死ぬことと見つけたり」という言葉は死を肯定しているかのように聞こえるかもしれませんが、私は「武士道」とは「生き方」なのではないかと考えます。
前の職場の先輩にある時から人生を後ろから考えるようになると言った方がいました。「後ろから」というのは、「死」から遡って、ということでしょう。
「死」から逆算して人生を考え、人生の中で何か大切で、何が必要なことなのか、そうした一つ一つを考え、選択しながら生きていく。
私は「武士道」とはそういう考え方ではな -
Posted by ブクログ
▼薦める方がいて読んでみました。80年代ですかね。(男性本位的な)週刊誌全盛時代の娯楽時代劇。かつ、作者の方は長くテレビ脚本で、時代劇ドラマなどで、大活躍されてきたキャリアのようです。というわけで、しっかりした時代劇的な足腰と、疾走するアクションとエロスのオンパレードな男性向けエンタメ小説でした(笑)。
▼以下ネタバレ。備忘録。
▼肝は、作者の隆慶一郎さんが恐らくお好きな題材である、「徳川家康は関ケ原の前に刺客に殺害された。それ以降は影武者であった」というアイディアなんです。
もうとにかく、男性的ご都合エンタメが、たい焼きで言えば頭から尻尾までぎっちりと詰まった一品。あまりのマ