隆慶一郎のレビュー一覧
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▼薦める方がいて読んでみました。80年代ですかね。(男性本位的な)週刊誌全盛時代の娯楽時代劇。かつ、作者の方は長くテレビ脚本で、時代劇ドラマなどで、大活躍されてきたキャリアのようです。というわけで、しっかりした時代劇的な足腰と、疾走するアクションとエロスのオンパレードな男性向けエンタメ小説でした(笑)。
▼以下ネタバレ。備忘録。
▼肝は、作者の隆慶一郎さんが恐らくお好きな題材である、「徳川家康は関ケ原の前に刺客に殺害された。それ以降は影武者であった」というアイディアなんです。
もうとにかく、男性的ご都合エンタメが、たい焼きで言えば頭から尻尾までぎっちりと詰まった一品。あまりのマ -
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優れた原作のスピンオフ
猛将として有名な島左近の物語である。本紀は隆慶一郎の名作「影武者徳川家康」であり、同じように原哲夫がコミカライズしているが、原作の良さを活かしきれていない。この作品は原作がない分いくらかマシであるが、時代小説漫画というよりは、どうしても北斗の拳っぽくなってしまっている。まあそれでも楽しみながら読むことはできる。
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Posted by ブクログ
小説家としてわずか五年の活動期間、酒好きが祟って肝硬変により66歳で死去。
この作品(作者)の特徴は、数少ない遺された資料をもとに作者の想像力を最大限拡げた活劇ストーリー性と場面が簡単にイメージ出来る描写力にある。(それもそのはず、元々映画やテレビドラマの脚本家でも著名でした)
想像(創造)力が発揮された例として、例えば歴史上、信長は敵が降伏しても一族根絶やしにする残虐さに比較して秀吉は好色というキャラ付けがされている。秀吉が敵方の娘を人質として差し出させるという好色の裏で、何千人もの男女の命が救われたという事実を登場人物にこう語らせる。「だが、女一人で一国が救えるのならやすいことではないか。 -
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隆慶一郎最後の長編「捨て童子・松平忠輝」。上中下全三巻の下巻。
読み終えてまず感じたことは、隆慶一郎は秀忠のことが嫌いなのではないか、いや嫌いだろう、ということ。「花と火の帝」と同様に悪役に配置された秀忠。彼の悪辣さが酷い。まずは秀忠を悪役にすることを決めてから書いているのではないか、と思うほどに彼への嫌悪が高まるばかりです。
家康が「捨てよ」と命じたことで、忠輝の自由闊達な性質が育まれる環境が整い、彼自身の素質もあって古今稀に見る快男児へと成長。
秀忠のことが嫌いだと思ったように、快男児がとても好きで書きたくてたまらんのだな、とも思う。
権力に阿らず、他者を権威で区別せず、自分の心が決め -
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徳川家の人々はそれなりに本になってる気がするけど、将軍以外は全然って気がしてて、今回は全く誰やねんて感じなわけで。
とは言えそんな人を本にするくらいだから、流石に相当にな傾奇者って言うか花の慶次ばりに漫画で破天荒。まさかこの手の本でこれとはね、とやや驚きつつ。
でもまぁけっこう楽しげで、ワンパンマン的な無敵っぷりの主人公は、やりたい放題だから弱くて悩むみたいなのよりは爽快。
しかも歴史の流れも一応史実を抑えてるみたいだから、知的好奇心も満足されて、ね。
しかし柳生宗矩ってのは大概の本ではロクデナシ扱いで可哀想過ぎる。今回は更に将軍秀忠もゴミ扱いで、今後ウンチクを語る際には覚えておこうかな。