岡本朋子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
読者の興味がありそうな話題に寄り添って書かれているので、週刊誌を読むような面白さ。つまり、健康や美容の話とか、性的魅力の話など、世俗的な関心事を拾い、皮膚だけの話ではなく、皮膚関連の話で盛り上げる。著者はドイツの女性医師だが、男性の友人にパーティで性病検査を迫られ、トイレの個室で診断したなど、攻めてるなーと。そんな感じでライトでポップに解説が進むので、結構分厚い本だが、楽しく読めた。以下は、そんな内容の一部。
- 皮膚の表面積は約2平方メートル。紫外線は真皮まで届く。表皮は、バリア機能と酸性の保護膜を管理。手や足の襞状の皮膚には毛も皮脂腺もないが、多くの汗腺がある。身体からは自然に角質細胞が -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作、『樹木たちの知られざる生活』に対し、わたしはやや傲慢な(というか、過剰に自分たち人間を信じすぎた)評価を下してしまった。レスポンシビリティという、植物と人間たちが、互いに助け合うことができるという考えを信じたかったからだ。だがわたしはこの考えのことも森のこともーー引いては人間がどんなに強欲で誤魔化しをきかせるウンディゴより悪いものになり得ることも、実際知らなすぎたのだ。
本書には人工林、木材のほか、木製品、紙、トイレットペーパーや本、肉食及びそのための飼料がいかに「野生」(真実古代からの天然)の森を苛みつづけているかが記してある。一種、あこがれでもあったドイツの林業の実際、起きている現 -
Posted by ブクログ
哲学とは何かを考えるための入門書だ。決して易しくはないが、一般的な哲学入門書に比べると遥かに分かりやすい、
その一つにはこの本が架空の読者と哲学者の対話という形で纏められているからだろう。哲学と対話というのは相性がいいらしい。
本書の原題は哲学者のように考えるということらしい。つまり、本書は哲学とはどのような手順で思考を展開するのかという型を示してくれている。これがもっとも有益だ。
哲学の重要性は近年よく言われる。ドイツの風土には哲学的思考が根付いているというが。そこには人間の能力で世界を理解し得るのではないかという可能性への自信があるとみた。日本人の理論より経験、習慣という考え方との -
Posted by ブクログ
2022年2月24日のロシア侵攻で始まったウクライナ戦争で、日本人にとって遠く縁がうすい国であったウクライナへの認識が俄然上がったと思う。
ニュースで流れる現地の悲惨な状況に心痛む。
だが、戦場としてのウクライナは見聞きしても、ウクライナの真の姿のイメージがない。
イメージがなかった私はこの本の写真を見て、ショックを受けた。
美しく豊かな国土、悠久の歴史、決して豊かではないが満ち足りた日常、未来に向かっての希望に満ちた立派な国なのだ。
ロシアがプーチンが勝手に、ロシアの属国と見なす国じゃあない。旧ソ連構成国という、日本人の漠然とした薄暗いイメージともかけ離れている。
この写真集はウクラ -
Posted by ブクログ
自分の強みと弱みは、全てこの本が説明してくれた!(特に強み!)
今後の人生のバイブルにしたい一冊!
なぜだか、近頃仕事がうまくいかない…。
すっかり自信をなくし、転職を考えていた時に出逢った本。
仕事がうまくいかないと感じていた理由は、最も近くで働く、上司と後輩が外向型人間で、内向型である私の意見が無視されるようになったからだった。
もちろん、全ての外向型人間が敵というわけではない。
配慮があり、内向型人間とうまくやっていける人もたくさんいると思う。
ただ、私の場合は、上司が外向型の塊のような人で、人の3倍くらいエネルギーがあり、自分の仕事のやり方だけが正しいと信じていて、私のように違 -
Posted by ブクログ
化粧品品メーカーがすすめるスキンケアは皮膚に対する攻撃。皮膚に塗るものは、少なければ、少ないほどいい。洗いすぎるから臭う。
【感想】
一般的な皮膚のイメージと逆説的な記述・説明が多く、興味深く読めた。というのも、この「一般的な皮膚へのイメージ」は生活消費財企業がコマーシャル・広告によって作り上げられたものだということに気付いた。「皮膚はこまめに洗浄、保湿をしないと悪くなる」という認識は、医療科学に言わせれば、ウソということが分かった。洗いすぎると皮膚は痛むし、保湿によって余計に炎症は酷くなるし、雑菌が増えて臭くなる。これが皮膚の実体である。人の皮膚も数千年、数万年と人の身体を包んできただけ -
Posted by ブクログ
年齢よりも若々しく見られる方法は、笑顔でいることだと思っています。不満そうな顔でいると、どんどん老け込んでいくような気がして、危ない、と思った瞬間に、顔の形を変えるように努力しています。
実際に、その努力が実っているかどうかはわからないですか、少なくとも、私の名前を聞いて想像する顔と表情は、笑顔だと、よく言われます。
さて、そんな顔の表情と密接に関わるのが、表情筋であり、皮膚であります。
400ページに及ぶ、皮膚の秘密。私たち人間の進化は実によく考え尽くされていて、メンテナンスをほどほどにしておけば、美しいまま保つことができると著者は述べています。
このご時世、仕方ないといえど、手を -
Posted by ブクログ
「内向型人間のための人生戦略大全」というタイトルの通り、内向型人間の生き方について分析し、方策を述べた本。
かなり具体的かつ実践的な部分も多数あるので、また読み返したい。
自分の理想とする人が自分のことをどう見ているか(p63)の視点は今までの私にはなかったので、勉強になった。
内向型人間の強み
1慎重である
2本質的なものを見出す
3集中力がある
4人の話を聞くことができる
5落ち着いている
6優れた分析力をもつ
7自立している
8辛抱強い
9書くことが話すことより得意
10人の気持ちがわかる
内向型人間の弱み
1不安を抱えやすい
2細かいことにこだわる
3繊細すぎる
4受け身 -
Posted by ブクログ
汝自身を知れ
どんな人にも、その人なりの強みや弱みがあるもんだ。
違いを受け入れるにはどうしたらいい?
順応性は知性や自制心に支えられている。
内向型人間にとって、人付き合いは自己投資。
確かに。人と関わるならインスピレーションを得たい。そうでないと、なんか色々と無駄になった気がする。自分でも気むずかしすぎだと思うけど。
外向型・内向型診断をやってみたら、完全な内向型人間だった。一個も外向型らしさがない。
分析力には外界からの刺激によるストレスを緩和する力がある。
左脳型人間、右脳型人間って何?いや聴いたことくらいはあるけど、エセ科学かなんかかと思ってた。
「なぜ不安を抱えてもやり -
-
-
Posted by ブクログ
自分が内向型なのか外交型なのかについて、具体的な例えを用いた設問によってわかりやすく解説した本。最近内向型の人間のための本は数多くあるが、この本は比較的読みやすくわかりやすい説明ながら的確に要点を捉えているような印象があった。
内向型外向型かを知るための問いとして、あなたはストレスが溜まって充電したいときにどうするか?と言う質問が挙げられる。外交型の人間は友達と外出したりスポーツをしたりします。内向型の人間は家にこもり人と話すのをやめ1人でゆっくり過ごすです。
内向型人間は心穏やかな人間なのか?という問いに対しては、費やしたエネルギーに見合う結果を出せる人間だけが争うたいと思うと考えると説 -
-
Posted by ブクログ
腸を中心に、食べ物を目にした時からウンチが排泄されるまでのウンチク集。
■プラス
著者の文才なのか、翻訳者の文才なのか、文章がとても綺麗で流れるようで、かつユーモアもたっぷりと含まれており、クスクスと笑いながら読むことができた。弱冠25歳の方が書いたなんて末恐ろしい。また、食べ物を目にした瞬間から口に入れた時、食道や胃、腸を経て大便として出る時(排便時の最適な姿勢についてまでも!)までの一連の流れについて幅広く言及されていたのも面白かった。
■マイナス
とても広範な範囲の話で、勉強になる話はたくさんあったのだが、エッセイ集のような感じになっているので、読み進めるうちに前の内容をどんどん忘 -
Posted by ブクログ
ドイツのミステリ。
中年警部クルフティンガー1作目。
酪農が盛んな田舎町の警部が、困りながらも活躍します。
殺人事件など起きたこともないような町。
クルフティンガーは、ドイツのこってりした伝統料理が大好きな食いしん坊で、ドジで面倒くさがり。
しかも?恐妻家で、まだ若く見える奥さんに頭が上がらない。
地元の楽団のリハーサルに出かけようと民族衣装の半ズボンを着たら、事件発生で呼び出され、その格好で現場に行く羽目に。
といった調子で、やることなすこと、ほとんど喜劇。
単純ですが、思わず笑ってしまいます。
ドイツでもアルゴイ地方というのはかなりド田舎らしく、訛りが強いらしい。
ドイツの人には、会