あらすじ
繊細で、責任感が強く、有能な器官、それが私たちの腸。アレルギーも体重も気分も、腸と深く関わっています。
実は脳よりもかしこい器官である、という説まであるほど。
そんな腸について、私たちは何も知らないと言ってもいいかもしれません。
本書は、ドイツの若き研究者がまとめた、驚くべき「腸についてのすべて」。
腸という器官がどのように働き、どのように私たちを守っているかを、
最新の医学研究結果を交えて詳しくわかりやすく、そしてユーモアをたっぷりと交えてまとめました。
読むほどに、腸をはじめとする各器官への興味がわくとともに、自分の体がいとおしくなること請け合い。
本国ドイツではミリオンセラーとなるほか、イギリス、フランス、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、ポーランドなど
世界各国でベストセラーになっており、待望の日本語版の発売です。
腸がわかれば、自分がわかる。腸と正しくつきあう方法と健康な生き方へのヒントをあなたへ。
*目次より
・排便ほど複雑で洗練された仕組みはない
・腸があんなに長いのにはちゃんとした理由がある
・牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる人の体内で起こっていること
・腸に働いてもらうためのいくつかの方法
・腸の影響は脳に現れる
・私たちはみな、別の生物を体内に宿している
・腸内フローラは3歳で「プロ」になる
・腸の中の清潔さを保つためにするべきこと
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
最近多い腸の話。
繊細で責任感が強く、有能な器官。
それが、私たちの腸。
アレルギーも体重も気分も、
腸と深く関わっています。
最新の医学研究結果とその活用法から学ぶ、
腸と深く付き合う方法と
健康な生き方へのヒント。
著者ジュリア.エンダースはフランクフルト微生物学
院内衛生学研究所で研究に従事。
「サイエンス.スラム」で優勝した講演は
ユーチューブでヒット動画に。
2015年5月初版のこの本は、
話題にのぼる頻度が多かったのか
人気のある一冊で、
腸内フローラというワードが広まるきっかけにも。
人の腸の中には人の体の中にある細菌の90%以上が存在。
その細菌が食物をどんな風に体の栄養素として
活用するする形に変化させるかは
人によって個性が分かれる。
同じものを食べても太る人太らない人
それはこの腸内細菌が関係してた。
病院に行っても、健康ですと言われるが、
体調が思わしくなく、気分もすぐれない
これも腸内で細菌の状態が関係していることが多い。
人によって、その生まれ育った環境によって
腸内細菌のメンバーが変わる。
例えば、海の海藻や魚を多く食べていた
日本人は、肉食で生きる西洋人のそれとは違う。
旅行に行って必ず便秘になる人が
気持ちよく旅を楽しめるようにするには
旅立つ前から食物繊維を多くとり、
腸内が元気で活躍できる状態を作ると
気持ちよく旅ができる。
赤ちゃんは生まれるときに、
生きて行くのにとても大切で有効な細菌を
お母さんの産道を通るうちに体に受け入れる。
病院で赤ちゃんがなんらかの病気になる3分の2は
こうした細菌を受け継がなかった受け継がなかった
帝王切開で生まれた赤ちゃん。
人の腸内フローラは3歳までにプロになる。
強力で良い細菌を集めるには、、
3歳までに数回動物園に行くといい、、。
あらゆるものに、細菌は存在し、
いろいろなものとの接触で
体に取り込まれる。
etc、etc。。。。
語り口がとっても読みやすい、一度では覚えきれない
たくさんの研究成果は、何度か読みたい一冊です。
Posted by ブクログ
腸を中心に、食べ物を目にした時からウンチが排泄されるまでのウンチク集。
■プラス
著者の文才なのか、翻訳者の文才なのか、文章がとても綺麗で流れるようで、かつユーモアもたっぷりと含まれており、クスクスと笑いながら読むことができた。弱冠25歳の方が書いたなんて末恐ろしい。また、食べ物を目にした瞬間から口に入れた時、食道や胃、腸を経て大便として出る時(排便時の最適な姿勢についてまでも!)までの一連の流れについて幅広く言及されていたのも面白かった。
■マイナス
とても広範な範囲の話で、勉強になる話はたくさんあったのだが、エッセイ集のような感じになっているので、読み進めるうちに前の内容をどんどん忘れてしまった(これは読者である私のせいだと思うが。。)。欲を言えば、例えば各章毎にまとめを載せたり、体系的な図を用いるなどして、理解とその定着についても工夫してもらえると嬉しいと感じた。
Posted by ブクログ
本著は腸は脳と繋がっており、口に入れるもので気分やコミュニケーションに至るまで、腸の影響が大きく関わることを示唆する本である。
さて、現代(2025)時点で、腸に関する様々な研究は日々続けられており、まだ未解明な部分も多い臓器の一つである。飽食の時代、私たちは手軽に様々な食物を食べ、消化し、便となり排出する。その過程で、腸内フローラ(腸内細菌)が消化する物によって悪くも良くも作用するという。こればかりは、個々の生来の体質や腸の環境によるものの影響も大きいだろう。
健康を意識する上で、20代からでも早めに腸も口に入れるものも意識して考える必要があり、それは研究が進み新たな発見もあるだろう。その時は軌道修正しながら、体調を意識しながら日々の生活に応用していくといいだろう。
本著は、健康を意識する上で思索を与える良書である。